二次創作小説(紙ほか)

彼と彼女とある日の出来事〜造と秀吉と優子編〜前編 ( No.378 )
日時: 2016/03/25 21:38
名前: 糖分摂取魔 ◆YpycdMy5QU (ID: 4.tSAP96)

造Side


いつもの突発的な思い付きで、サクヤさんや蒼兄さん。それに執事さんやお手伝いさんたちをも巻き込んで暖かい国へ向かってしまったうちの母さん。そのせいで家にはほとんど人がいなくなり、それじゃきっと造が寂しがる———なんて心配性のサクヤさんが優姉さんに懇願して、急遽木下家にお泊りすることになった自分。夜はヒデさんのご厚意に甘えてヒデさんのお部屋で布団を敷いて気持ちよく眠ることが出来たのですが———


———木下家:朝———


『———起きて、アタシの可愛い可愛い弟たち。もう朝よ。あらら♪二人とも無防備に可愛らしい寝顔しちゃって。そんなにお姉ちゃんに写真撮ってほしいのかしら?』
『……ふみゅ……優お姉ちゃん、まだ眠いです……』
『姉上様……もう少し寝かせてほしいのじゃ……』
『ふふっ♪造くんに秀吉ったらお寝坊さんね』
『あうぅ……ごめんなさいです優お姉ちゃん……』
『すまぬ……姉上様』
『いいわ、しばらくお姉ちゃんの胸の中で眠りなさい。起きたら可愛い服に着替えましょうねー』
『はいです……』
『嬉しいのじゃ……』
『ふふふ……ホント可愛いわね二人とも♪もう少ししたらお姉ちゃんが目覚めのキスしてあげるからねー♪』
『優お姉ちゃんありがとうです……大好きです』
『こんな姉がいてワシは幸せものじゃ……』












「———(バンッ!)なんて……!なんて、素敵な朝を期待していたというのに、アンタたち二人にはお姉ちゃんガッカリよ!!」

「「優姉さん(姉上)の頭の中の方がガッカリですよ(じゃぞ)」」

———翌日は朝っぱらから優姉さんの妄言にヒデさんと一緒にツッコむことに。……と言うわけで(?)、優姉さんの妙な妄想劇場を軽く受け流しつつヒデさんと仲良くお茶を啜るという幕開けで、自分の楽しい楽しい休日が始まることとなりました。

「全く……折角造がワシらの家に泊まってくれていると言うのに、何を気持ちの悪い妄想をしておるのじゃ姉上よ」
「流石の自分もドン引きでしたよ優姉さん……何ですか優お姉ちゃんって。自分とヒデさんのキャラ変わり過ぎでしょ……優姉さん寝ぼけてませんか?それとも酔ってますか?」
「アタシはいつでも弟たちに酔ってるわよ!?悪い!?」

「「…………」」

……うーん。初めて出会った時の優姉さんはもうちょっと凛々しくてまともだったはずでしたのに……優姉さんは一体全体どうしてこうなったことやら。ま、まあ今の優姉さんも面白いですし(?)嫌いではありませんけどねー?

「大体何なの!?絶対にアンタ達を可愛い服に着替えさせて可愛い寝顔激写しようと思って楽しみにしていたと言うのに、アンタ達起きるの早すぎない!?アタシだって眠い目擦って頑張って休日なのに早起きしたのに、5時前には起きていたってズルイわよ!?」

何を恐ろしいことを企んでいるのやら……と言いますか、そんなこと自分たちに言われましても困るのですがね。思わずヒデさんと苦笑いしながら優姉さんに返答することに。

「そう言われてものう……ワシはいつも通り朝のジョギングの為に起きただけじゃぞ」
「自分もヒデさんの付き添いでジョギングしましたよ。……ああ、そうそう。ジョギングに付き合ってたら汗かいちゃいましたし、朝風呂も頂きました。ありがとうです」
「あああ、朝風呂ォ!?ま、まさか……まさか秀吉、アンタ造くんと入ったりしてないわよね……?」
「…………(ふいっ)」
「?ヒデさんも汗かいてましたし、勿論二人で入りましたよ。バラバラに入っちゃお湯冷めちゃいますし勿体ないでしょ?」

いやぁ、朝に適度な運動をして汗をかいて、その後に友人と朝風呂———なんて贅沢しちゃって自分は幸せ者ですねー♪なんて、優姉さんに報告すると、何故かワナワナと握りこぶしを作って……

「なんで……なんでアタシを呼ばなかったのよっ!?そんな……っ!二人だけズルイっ!アタシも混ぜなさいよぉ!?お姉ちゃん除け者なの!?秀吉、何でアンタだけ良い思いしているのよぉ!?」
「ち、違うのじゃ!?わ、ワシはバラバラに入ろうと言ったのじゃぞ姉上!?じゃ、じゃが造に押し切られて……その……なんじゃ……」
「いや、それ以前に自分たちが優姉さんと一緒にお風呂入るとかアウト過ぎでしょう!?そこはズルイと言われましても困るんですけど!?」

悔しそうに手に持っていた枕を壁に押し当て作った握りこぶしでサンドバッグのように力いっぱい叩く優姉さん。何故にそこまで悔しがるんですか……?

「ぐぬぬ……秀吉……抜け駆けして……!アタシだって……アタシだって……っ!」
「はいはい、そこまでです優姉さん。それ以上騒いじゃうとご近所迷惑ですし、お腹も空いたでしょう?朝ごはん作るので優姉さんはとりあえずパジャマから着替えてきてください。優姉さん誘わなかったお詫び(?)に優姉さんの好物作りますので、それでご勘弁を」

このままでは木下家の壁にダメージが蓄積してしまいますし、何より早朝から大騒ぎしているとご近所様に迷惑がかかります。優姉さんを宥めつつそう提案する自分。

「何言ってるのよ造くんっ!アタシの怒りが朝食くらいで———え?造くんが……朝食を……?」
「はい。何だかんだで昨日は結局作れませんでしたし。泊めていただいたお礼も兼ねて」
「造よ、ワシも手伝えるところは手伝うからの」
「あ、ありがとうですヒデさん」
「(ボソッ)……造くんが作るということは……造くんの、エプロン姿が激写できる……?それに秀吉も……」

そう言うと、何故だか優姉さんはブツブツと何やら呟き———

「わ、わかったわ!今すぐ着替えてくるからっ!準備してくるからっ!アタシも手伝うから待ってなさいっ!」

何だかさっきまで駄々をこねていたのが嘘のように素直に提案を受けいれて、大急ぎで二階のご自身の部屋に戻っていった優姉さん。優姉さん朝から元気で何よりですねー

「さて、優姉さんをただ待っているのも時間が勿体ないですし、少しずつ朝食の準備始めちゃいましょうかね」
「じゃな。とは言え、ワシは料理はからきしじゃし調理器具出したり食器を並べるくらいしかできぬがの」
「いえいえ、とっても助かりますよ。そちらはお願いしますねヒデさん」

優姉さんを見送りながら調理の準備を始めることに。さて、何を作りましょうかね。

彼と彼女とある日の出来事〜造と秀吉と優子編〜前編 ( No.379 )
日時: 2016/03/25 21:38
名前: 糖分摂取魔 ◆YpycdMy5QU (ID: 4.tSAP96)

「まあ、作りますと言っておいてなんですが、そういう自分もそこまで料理上手ってわけではないんですけどね。ですから手の込んだ料理とかじゃなくて簡単なものしか作れませんので期待はしないでくださいね」
「いやいや、作ってくれるだけでも十分じゃよ。すまぬが調理は任せたぞい。冷蔵庫や戸棚は勝手に開けて大丈夫じゃからな。使えそうならなんでも使うといいぞい」
「了解です」

ヒデさんの許可を得て冷蔵庫の中を確認。ふむふむ、材料的には……ある程度見終わったら今度は戸棚の中を拝見。しばらく物色していると———

「おお、良いもの発見。……ちょうど良いですね。ねえヒデさんヒデさん。これ、使ってもいいですか?」
「む……?こ、これをか?いや、造が使いたいなら勿論構わぬが……何を作るつもりなのじゃお主……?」

戸棚からあるものを発見する自分。よし、メニューは決まりました。今朝のご飯はあれにしますかねー

「ふふ、ちょっとしたものを作ろうかと。あ、優姉さんとヒデさんって“これの”アレルギーないですよね?」
「安心せい、何を作る気かはわからぬがワシらにアレルギーは無い。勿論好き嫌いも特には———ああいや、ある意味姫路の料理が苦手じゃな……」
「あ、ああなるほど……それを言うなら自分も苦手ですが、あの料理(?)が大丈夫な人間はこの世に存在するんですかね……?」

ふとヒデさんと二人で昨日の夕食の闇鍋を思い出して思わず身震いを。……近いうちに何とかしたい姫路さんの料理の腕前。アキさんや島田さんがあれだけ頑張って矯正しようとしているのに未だに治らない彼女の必殺料理を変えるのは一筋縄ではいきませんがね……

「ま、まあそれは置いておくとして。ではそろそろ始めちゃいますか。ヒデさんはすみませんが調理器具を出してもらっていいですか?」
「うむ。で、何が必要なのじゃ?」
「んーと……ボウルに、泡だて器。あとは普通に包丁とまな板、フライパンとお鍋くらいですかね。あ、フライ返しも出来れば欲しいです」
「承知した。少し待っておれ造よ」

流石にどこに調理器具等があるのかは自分はわかりませんし、そこはヒデさんに任せて材料を冷蔵庫から取り出します。卵にハム、チーズにバターにその他諸々。あとキャベツにレタスにトマトに玉ねぎ赤ピーマン、それにパセリと万能ねぎを用意してっと。

「痛っ!?」
「え……?ひ、ヒデさん?どうしました?」

と、いそいそと準備をしている自分の耳にヒデさんが痛がる声が聞こえてきました。え、何です……?ひょっとして包丁出してて怪我したとかじゃないですよね……!?

「いや何、気にするでない。静電気じゃ。ビリっときての」
「ああ、なるほど。寒くなって乾燥もし始めるとビリビリなりますもんね。ひょっとしてヒデさんなりやすいタイプです?」
「実はそうなのじゃよ。ワシこの時期はよく静電気に悩まされてのう」

ヒデさんがそう苦笑いをしながら大丈夫じゃと応えてくれます。静電気……あの急にくるビリビリって嫌ですよねー……そうですか、ヒデさん静電気に悩まされているんですか……

「悩まされておるとは言ったが大分慣れたから平気じゃぞ。造が気にすることではないからの。それよりホレ、調理器具は全部出し終えたぞい」
「あ、助かります。さてと、材料も出し終えましたし早速調理に取り掛かりましょう———」


———ドタドタドタ…… バンッ!


「じゅ、準備できたわっ!待たせたわね二人とも!」

と、調理に取り掛かろうとした矢先に息を切らせてキッチンに戻ってきた優姉さん。何やら随分時間がかかったようですが、これでやっと本格的に調理に入れますね。

「遅いぞい姉上よ。何をしておった……の……じゃ……?」
「あ、優姉さん。着替え終わったん……です……か……?」

そう思いながらヒデさんと二人、振り返って優姉さんを迎えてみると———

「……一応聞きますね。それは何です優姉さん?」
「……姉上、その手に持っておるものは何じゃ?」
「決まっているわ!二人のためのエプロンよ!さあ二人とも、これを着てかわいく料理を!そして出来れば“自分&ワシを食べてくださいお姉ちゃん”って台詞をお願いするわ二人とも!」

……どこから用意したのやら。ハートのフリルエプロン二着を手にしながら目を爛々と輝かせて自分たちの眼前に持ってくる優姉さんの姿がそこにはありました。思わずヒデさんと目を合わせてアイコンタクト。そして———

「「着ません(着らぬ)」」

「何でよ!?」

優姉さんを無視して、さっさと調理開始することに。……やっぱり優姉さん酔ってませんかねコレ……?


〜造&木下姉弟調理中〜

彼と彼女とある日の出来事〜造と秀吉と優子編〜前編 ( No.380 )
日時: 2016/03/25 21:39
名前: 糖分摂取魔 ◆YpycdMy5QU (ID: 4.tSAP96)

〜本日のメニュー〜

ガレット
オニオンスープ
レタスと赤ピーマンとツナのサラダ
リンゴジュース


「———では、いただきます」

「「いただきます」」

途中優姉さんが暴走しかけるハプニングもありましたが、何とか宥めて一時間程で調理終了。3人で手を合わせて朝食にすることに。

「さて、気になっておったが造よ。お主“そば粉”を使って作ったコレは一体何なのじゃ?」
「ガレットって言います。フランスブルターニュ地方の郷土料理です」
「ガレット……?あら?この前造くんが作ってくれたお菓子もそんな名前じゃなかったかしら?」
「この前……?あ、ああ。あれはガレット・デ・ロワですね。そっちはフランスのお菓子のやつでしたね。元々ガレットってこのような円形状の平べったい料理やお菓子って意味なんですよ」

冷蔵庫の材料的にもちょうど良かったですし、これなら自分も何度か作ったことがあるからとメニューに選んだのはそば粉のガレット。そば粉で作ったクレープのような生地の上にハム・トマト・卵を乗せて包み、チーズと万能ねぎを散らせたやつですね。そのガレットを主食にした後は簡単なスープにサラダ付きの今日の朝食。さてさて……お二人の口に合えばいいのですが……

「そんな蘊蓄は置いておくとして。それで……その、どうでしょうか?味のほうは」
「バッチリよ。とっても美味しいわ。皮の方は何だか塩味の効いたクレープ食べてる感じかしら。外はパリパリ、中はモチっとしてアタシ好みの食感だわ」
「中の卵と酸味の効いたトマト、ハムにチーズも良く合っておるし美味いぞい。勿論スープとサラダもの」
「そ、そうですか?ああ良かった……作ります、何て言っておいて美味しくないもの出したら失礼ですしホッとしましたよ」

ヒデさんも優姉さんも初めて食べるものと聞いて自分が料理を作りなれていないこともありちょっぴり不安でしたが、二人とも美味しそうに食べながら笑顔で感想を言ってくれます。

「しかし造がいきなりそば粉を使いたいと言い出した時は何をするのか流石のワシも戸惑ってしまったぞい。もしや朝っぱらからそばでも打つつもりなのか、とも思ってしもうたしな」
「あはは。まあ知らないとビックリしますよね。でもホラ、そば粉ってそばだけじゃなくて普段そば饅頭とか作るのにも使いますでしょ?」
「いえ、そば饅頭も普段はそんなに作らないと思うわアタシ」
「うむ……作らぬのう。じゃからワシそば打つくらいしか思いつかなんだ」
「えっ!?」

と、そんな感じで談笑しながら食事をしていると、壁に掛けられていた時計がポーンと自分たちに8時を知らせてくれます。あ……そうだ、今ならテレビであのニュースが流れているかも……?

「あの、すみませんヒデさん優姉さん。マナー違反かもしれませんけどテレビ付けても良いですか?」
「テレビ?ええ、勿論それは構わないけど……造くん何か見たい番組でもあるのかしら?」
「はい。ちょっとニュースが気になって」
「ふむ、造は真面目じゃな。ちょっと待っておれ———ホレ、ちょうど今から流れるようじゃぞ」

自分のそんなお願いをすぐさま聞いてくれたお二人。テレビのスイッチを付けてチャンネルを変えニュースが流れている番組に合わせてくれます。

『では次のニュースです。昨日某国の国際空港で大規模なストライキが勃発しました』

しばらくじっと眺めていると、お目当てのニュースが流れてきました。

『現地の国際空港によると昨日、労使交渉で労働時間及び賃金上昇を求める操縦士を中心とした従業員たちと経営者側の交渉がまとまらずにストに突入してしまったとのこと。これにより800便が欠航し乗客10万人以上が足止めを余儀なくされています。今も話し合いは難航しておりこのストがいつ終わるのか、その目途は立っていないとのことです』

「何じゃ随分大変なことになっておるのう」
「へー、結構大規模なストライキじゃないの」
「ですね……こりゃしばらくは飛行機飛びそうにないかぁ……」

お二人にバレないようにこっそり溜息をする自分。実はこれ心配かけるといけないと思いヒデさんにも優姉さんにも話していないのですが……昨日優姉さんの携帯を通して自分に電話があり、ちょうど海外に観光に行っている母さんやサクヤさん、蒼兄さんに執事&お手伝いの皆さんがこのストに巻き込まれていると電話を受けた自分。なんでもストのお陰で帰国の予定が狂ってしまい一体いつ日本に戻れるかわからないとか。まあ、事前にストと聞いていましたし、回復まで時間がかかるのはわかっていましたが回復の兆しが不明なのは少し困りましたね……

「ん……?どうしたの造くん?何か顔色悪い気がするわ」
「む?確かにの。どうかしたのかの?」
「あ、いえ!ちょっとボーっとしてただけです。さ、ご飯の途中ですし冷めたら美味しくないので食べちゃいましょ二人とも♪」

こんな気遣い上手なお優しいお二人のことです、母さんやサクヤさんたちの帰国の目途がたっていないと分かれば今日だけじゃなくてアタシたちの家にしばらく泊まっていいよと言いかねませんからね。流石にそこまで迷惑はかけられませんし……とりあえず悟られないように明るくそう言う自分。

「それもそうね。折角造くんが美味しく作ってくれたのに美味しく食べなきゃ勿体ないわね。……アタシ、もうちょっと料理作れるようにならなきゃなぁ……」
「いえいえ。優姉さんもかなり上手なほうですよ。基本がしっかり出来ていますし、朝だって下ごしらえとかたくさん手伝ってくれたじゃないですか。後は慣れです慣れ」
「そう?まあ、造くんにそう言われるとやる気も出てくるわね。もうちょっと頑張ってみるわ」
「ワシも料理は少しくらい作れるようにならんとのう……」
「ヒデさんも器用ですしすぐ出来るようになりますって。今日のガレットだって意外と簡単に作れますし、レシピ後でお渡ししますね。お好み焼きみたいな感じで作ってみるといいと思いますよ」
「ほう、それは助かるのう」

そんな会話をしながら今後の予定を頭の中で考える自分……さて、今日中にサクヤさんがしばらく学校に来れないと学園長と西村先生に連絡しておかなきゃいけませんね。後は家に残ってくれている執事さんとお手伝いさん。それから父さんにもこのことを伝えて。そして———






———同じ頃:海の向こう———

『いつまで……いつまで待たせりゃ気が済むんだいっ!?スト!?知らんもういい!アタシはとっとと走ってでも日本に帰るさね!?』
『サク姉さん落ち着いて。貴女海の上走る気ですか』
『海がどうした!アタシにやれないことはないさね!ええぃ離せ蒼!?何故アタシを止める!?』
『ホントに海の上走りかねないから全力で止めているんですよサク姉さん』
『あー!見て見て皆!何アレおいしそー!折角だし皆で食べよー!』
『お、奥様!?ちょっとどこ行くんですか奥様ァ!?』
『ぜ、絶対に奥様を見失うなよ!?ま、待ってください奥様っ!?』
『ほらほらー皆も食べるわよー!飲むわよー!騒いじゃうわよー!』

———あの母さんとサクヤさんがあっちで暴走してトンデモないことをしでかさないように神様にお祈りする。これが今日中に自分がやっとかなきゃならないこと、でしょうかね……蒼兄さんたち頑張れ、超頑張れ。