二次創作小説(紙ほか)

Re: HoneyWorks〜告白実行委員会〜【復活宣言!】 ( No.154 )
日時: 2016/01/10 16:40
名前: cinnamon (ID: j/F88EhV)

童話ストーリー第二弾【赤ずきん】



[ある国の大きな山を越えたところにある森の中に、一人の少女とおばあさんが暮らしていました。その少女は、おばあさんの大好きな花である、美しい桜から美桜と名付けられました。そして美桜は、いつも赤いずきんのついた服を気に入って着ていたので、後に赤ずきんと呼ばれるようになりました。
さて、これから始まるお話は、この赤ずきんのちょっと変わった出会いのお話……]









「行ってきまーす!」

大きな森に、明るいふわふわとした声が響いた。 森の中に佇む一つの家から現れたのは赤いずきんを被った一人の少女だった。
美桜は大きく息を吸い、手に持ったカゴをぐっと高く掲げる。

(さぁ、今日もいいお天気だし頑張って買い物してこよう!早く終われば、また花畑に行きたいんだけどなぁ…)


向かう場所とは反対の場所を名残惜しく見ながらも、美桜は足を動かす。
足の悪い祖母の代わりに、山を越えた先にある市場まで買い物に行くのはもう慣れたものだ。そして、その後に家を通り過ぎて反対方向にある花畑に行くのが、そんな美桜の楽しみなのだ。

(今日は何をしようかな…お花の絵は昨日も描いたし…あ、新しく買った本でも読もうかな)

考えるだけで楽しくなって、美桜の足取りは自然と弾んだものになっていく。
その後ろ姿を、誰かに見られているとも知らずに____