二次創作小説(紙ほか)

Re: サトミちゃんちの8男子【恋と8男子とサトミちゃん】 ( No.413 )
日時: 2016/04/04 11:48
名前: リィナ ◆/73ORiYgDY (ID: VfitXk9z)

サトミside



トモ「オレは、その日から、あまりちぃに迷惑をかからないように、なるべく避けるようにした。


でも、それが失敗だった。
小学校六年生の冬。ちぃが言った。
「なんでちぃを避けるの?ちぃ、何かした?」
泣きながら、怒られた。
(あーぁ……失敗したな……)
その日から、何も喋らずに、目も合わせずに、小学校を卒業した。
中学一年生の夏。あれから、半年が経った。
半年間、オレは、ちぃに何かできないか、ずっと考えていた。
(………ちぃのこと、守ってやれないかな……)
オレは、ずっと真面目に悩んでいた。
(そうだ、オレが盾になればいいんだっ!)


そう思ったオレは、抱きつくようにかぶさり、盾になった。
周りから見たらおかしい……というか恥ずかしい光景かもしれない。
でも、それでイジメがなくなればと、オレは思った。
それを続けていると、だんだん、ちぃに嫌われている様な気がしてきた。
それでも、オレは気にしなかった」




トモ「それから、二年経った今。男ばかりの家と、その男と住んでいる女を見て、思ったんだよ。



───────また、ちぃがイジメられるんじゃないかって……」

ちぃ「トモ……」

トモ「ごめんな、勝手にちぃか怒るようなことをして」

ポロ……ボロボロ……

ちぃの目の中から、たくさんの涙が流れる。

ちぃ「トモっ……ごめん……っ、誤解して、ごめんね……っ」

トモ「オレも、ごめん……」

………よかった。

お互い、誤解しあって、心がすれ違っていたんだね……。

サトミ「本当に、よかった……」

………あれ。

サトミ「シノは?ねぇ、ブンゴ。シノ、どこいったの?」

シノがいない。

ブンゴ「あ?シノ?………いねぇな」

どこいったんだろ……。

ちぃ「サトミン?グスっ………どうしたの?」

サトミ「あっ、ちぃ!いや……シノがいなくて……」

ちぃ「シノくん…が?本当だ……さっ、探そうッ」

サトミ「う、うんっ」

ケノ「ボクも探す…っ!」

ブンゴ「チッ……世話かけやがってよ……っ」

皆が走って探し出す。

外に行ったり、階段を上ったり……。

足音がバタバタと響く。

シノなら、音を聞いてすぐに出てくるはず。

でも………。

サトミ「シノ……もしかして、家にいない?」

玄関に行って、靴を見ると………。

サトミ「………シノの靴が、ない!?」



シノ……どこ行ったの!?



















第五話・すれ違うココロ【終わり】