二次創作小説(紙ほか)
- Re: バカとテストと留学生 ( No.4 )
- 日時: 2015/11/06 19:13
- 名前: モンブラン博士 (ID: 6HmQD9.i)
彼らの活躍により無事にジャドウは落ち着きを取り戻し事なきを得た
西村教諭が来たおかげでクラス内の困惑や混乱も収まった
これでようやく自己紹介ができそうだ
「今日からFクラスの新しい仲間になる留学生を5人紹介する。
自己紹介していただいてもよろしいですか?」
「よかろう!」
私達は純和風の座布団から立ち上がり、教卓の前に整列した。
改めてクラスのメンバーを見渡て見ると、男子の比率が非常に高い
女子はたった2人しかいないとは
彼女達は苦労しているに違いない
色々な意味でだが
肩の辺りまで伸ばした髪に大きな瞳、小柄な体躯が特徴の男子用の制服を着た生徒がいるが、恐らく彼が木下秀吉なのだろう
私が想像した以上に美少女的な外見だけあり
このクラスでは……いや、事前に入手した情報から察するに学年を問わず多くの男子から毎日のように熱烈な告白をされているはずだ
星原とは同じ境遇を持つ同志として仲良くなって欲しいものだ
さて、そろそろ誰が最初に自己紹介をするか順番を決めるとするか
「留学生代表である私は最後にやろう。残りの順番は君達でじゃんけんをして決めてくれたまえ」
「じゃんけん!?」
「そうだ」
「わーい! 嬉しいなぁ♪」
ハニーがじゃんけんというフレーズに真っ先に反応を見せる
説明しよう
彼女はじゃんけんが大好きなのだ
4人でじゃんけんをした結果、1番が不動、2番がハニー、3番がジャドウ、4番が星原に決まった
ある意味バランスが取れている
「俺から行く」
一歩前に踏み出した不動が自己紹介を始めた。
「スターギムナジウム出身、不動仁王。帰国子女だが、日本語は問題ない。趣味は喧嘩、特技は太極拳。可愛いものがすこぶる大嫌いだ。以後よろしく」
ウム、彼の第一印象は恐怖以外の何者でもないはずだ
一応坂本君だけは嬉しそうな顔をしている
星原が収集した情報によると、彼は神無月中学で『悪鬼羅刹』の異名を取る不良だったらしい
不動も同じく10校もの不良グループを束ねる番長だった男
きっと直感で似たようなものを感じたに違いない
「ありがとうございます。それでは次の方」
「はーい♪」
元気よく可愛らしい声で前に進み出たハニー
途端に男子生徒達の目にハートマークが写る
間違いなく彼女にメロメロになっている証拠だ
ハニーは私がも小動物のようで可愛らしいと思うのだ
他の——特に思春期真っ盛りの少年達にとっては極上のアイドルだろう
「自己紹介の前にじゃんけんターイム!」
「「「「「「イェーイ!」」」」
教卓の傍に屈強な担任がいるのにも関わらず
ノリノリな男子達
彼らはある意味相当なつわものかも知れぬ
私達にとっては恒例となったじゃんけんが終了し
ハニーのあざとさ全開の自己紹介が幕を開けた
「私はハニー=アーナツメルツ♪
気軽にハニーちゃんって呼んでね♪」
「「「「ハニーちゃああああああん」」」
男子達の野太い「ハニーちゃん」の大合唱
Fクラスは2学年でも特に統率力が高いと聞いていたが
まさかこれほどまでとは……
間違いなく驚嘆に値する