二次創作小説(紙ほか)

Re: バカとテストと留学生 ( No.5 )
日時: 2015/11/07 07:42
名前: モンブラン博士 (ID: 6HmQD9.i)

「……なんとツッコんでいいのかわかりませんが、次の方お願いします」

ハニーの後はジャドウである
当然ながら周りの空気は凍てつき、皆一言も口を利かない
彼の身に纏っているオーラがそうさせているのだろうが
もう少し態度を軟化させてもいいのではと思う時がある
とは言え、それが彼の性格のために、私がどうこうしろと強制する権利はないが
彼は癖である含み笑いをした後、深みのある低音を吐き出す。

「我が名はジャドウ=グレイ。恋愛はロマンス至上主義だ。故に華のない恋愛は一切認めぬ。そこの女子3人、よく覚えておくがいい」
「ワシは男なのじゃが……」
「性別を偽っても無駄な事。その顔立ちでは誤魔化されぬぞ、女生徒よ」

秀吉君と思しき生徒の発言を完全に否定し、決めつけるジャドウ
どうやら彼は秀吉君の事を女子と認識しているらしい
本人にとっては嬉しくないだろうが
彼の刃の餌食になる確率はずっと少なくなるだろうから
このまま性別を偽って欲しい気持ちはある
なぜならば、彼は私らにとっての救世主なのだから

古風なジャドウの自己紹介はすぐに終わり、星原の番になった

「私は星原夏と申します。得意科目は家庭科で、趣味は料理、大好物はドーナツです。よろしくお願いします」
「ハニーも可愛いけど、星原もなかなか美人なんじゃないか」
「胸は控えめだけどな」

口々にそんな声が聞こえるものの、星原は気にしない
にっこりと微笑みを浮かべて聞き流している——ように見える
胸がないのは仕方がない
彼の本来の性別は男なのだから
4人全員の自己紹介が終了したところで、いよいよ私の番が回ってきた
さて困ったぞ
皆の紹介を聞くのに集中しすぎたせいで
何も考えてはいない
曲がりなりにも代表である私がヘマをすれば
留学生としての沽券にかかわる
なんとか良い形で締めくくらねば