二次創作小説(紙ほか)
- Re: 【角川つばさ文庫短編集】全ては君に逢えたから ( No.35 )
- 日時: 2017/06/26 01:29
- 名前: SUZU (ID: 4.2P0hz.)
【サトミちゃんちの8男子】
第6話『ずっと一緒』
暇。
暇。暇。暇。
「暇!!!」
ガバッとベッドから起き上がる私
里見サトミ、今、ものすごく暇です。
外はもう暗く
いつもなら部屋の外で何かしらの物音がしているはず...なのに
今日は誰もいない
シノとシンベーはケノの家お泊まりしに行って
ブンゴは友達の家へ
ゲンパチは山下家になにか用事があるみたいで
ダイカはなぜか1人で温泉へ
ミッチーは...どこかで野宿かな
あれ?
指を折っていくと7人しか...あっ
「ソウスケは?!」
ソウスケだけ分からない
けど
きっと仕事かな
「あーつまんない」
すると急に携帯が鳴った
画面には犬川ソウスケ
え、仕事は?
私は怪しみながらも、応答のボタンを押した
「もしもs「サトミ!!!!!!!」」
グァッと鼓膜が破れそうな勢い
その声は焦っているわけでも、深刻なわけでもない
いつも私を呼ぶ時のあの元気な声
そして、私はその声に対して呆れつつも
少し嬉しかったりする
「どうしたの?笑」
「いや、今何してるかなぁって」
なるほど
この人も暇なんだ
「ソウスケ、お仕事は?」
「え?今日、俺、仕事休みだけど」
「え?!じゃあ、今、何してるの?!」
仕事じゃない?
もしかして...彼女、とか?
ううん、ないない。ソウスケに限ってそんなこと.........ある。
すごいありえるよ
そもそも8男子達に彼女がいない方がありえない
ましてやソウスケなんて、ねぇ?
そんな1人困惑してる中
ソウスケはクスッと笑ってこう言った
「今ね、ずっとサトミの事考えてた」
「何言ってんの!」
私はそんなことを聞いている訳じゃない!!
でも
なんでだろう
少しだけ頬が熱くなる
すると、ソウスケが急に言った
「ねぇサトミ」
「ん?」
「好き」
「え?」
いつも変なこと言ってくるソウスケだけど
なんだかいつもに増して、声が真剣で
それはでんわだからっていう理由かもしれないけど
すごく、変な感じ
「俺ね、サトミとずっと一緒にいたい」
いつになく真面目な声
その声が響くたび、私の鼓動も早くなる
「これからもずっと一緒にいていい?」
なにそれ
ソウスケ、そういう事は簡単に言っちゃだめだよ
特に、女の子には
そういうのをね、世間ではなんて言うか知ってる?
「うん、もちろん!」
「そっか、良かった」
ソウスケはいつもみたいにいつものノリで言った言葉かもしれないけど
私は忘れないよ?
───ずっと一緒
ずっとって言うのは、死ぬまでって事だよね
ねぇ、ずっと一緒にいるってどういう事だと思う?
私はこう思うよ
...家族になること。
私は忘れません
あなたの言ってくれた、その
プロポーズ
[完]