二次創作小説(紙ほか)

Re: 正しい魔法使い 【ハリー・ポッター】 ( No.10 )
日時: 2016/08/29 10:18
名前: すず (ID: 3NNM32wR)

第二話 ライリーのママとパパ

 貴方のママとパパは交通事故で死んだ。そう、叔母さんも叔父さんも言った。ライリーだけが生き残ったけれど、ショックで記憶がないとも。
 
 「こ、交通事故じゃないってどういう事?」

 ライリーがそう尋ね、叔母さんがいつもより少し青い顔で立っている時、叔父さんがようやく下りてきた。そして、ライリーと叔母さんの間のただならぬ雰囲気を感じ取ったらしく、「俺が説明する」と言って叔母さんを座らせた。

 「アイリスとエドモンドは凄く正しい魔法使いで、良い魔法使いで、とっても優れていた」

 叔父さんはそう言って、写真をライリーに渡した。一枚は、ライリーも良く慣れ親しんでいる写真で、色があって、動きはしない。もう一枚は、ライリーが全く知らない写真で——色が無くって、動く。
 はじめて見た両親の写真を、ライリーは食い入るように見ていた。女の人は、ライリーと同じふわふわの金髪で、ライリーと顔立ちもそっくりだけど、瞳の色は叔母さんと同じ紫だ。いっぽう男の人は、同じ金髪でも、ライリー達とは違い、白っぽい金髪で、瞳はライリーと同じ銀色だ。

 「それでな……実は俺も魔法使いで、アイリス達と同じ学校——『ホグワーツ』に通ってたんだ。ちょうどその頃、『闇の魔法使い』がいっぱいいた時期で、人間不信になったり、まあ……荒れてた時期だった。アイリス達は、そういう奴らに立ち向かおうとして——殺されたんだ」

 叔父さんは、まるで地球が終わりを迎えた瞬間のチャールズ(「地球が終わる!」というSF映画の主人公だ)の様な顔でそう言った。ライリーも、唾をごくりと飲み込んで、叔父さんの次の言葉を待った。
 
 「でも、誰が殺したかはわからない」

 叔父さんがそう言った瞬間、叔母さんが泣き崩れた——「アイリス……どうして……」

 「ライリーはそのショックで記憶をなくしたんだ」

 ライリーは、何にも思い出せなかった。聞こえたはずのママやパパの悲鳴も、犯人の姿も声も、何一つ、覚えているはずの事を覚えていなかったのだ。