二次創作小説(紙ほか)

Re: 正しい魔法使い 【ハリー・ポッター】 ( No.130 )
日時: 2016/08/16 20:26
名前: すず (ID: 3NNM32wR)

 「返してよ、ドラコ」
 「あんたは黙ってなさいよ、アークロイド!」
 「返せマルフォイ!」
 「嫌だね。ロングボトム自身に見つけさせる。屋根に置こうか、どうした、ポッター?ついて来られないのか?」

 そう言ってドラコは箒に乗った。——「箒一本でも飛ばしたらクィディッチのクの字を言う前にホグワーツから出て行ってもらいますよ!」とマダム・フーチは言っていたはずなのに。
 
 「ハリー!?飛んだら退学になっちゃうよー!」
 「あんたは黙ってな……」
 「そっちこそ黙ってなさい!パーキンソン!」

 へえ、あのパグ犬少女はパーキンソンっていうんだなぁ……ってそんな場合じゃない!ライリーは頭をブルンブルンと降って、パグ犬少女改めパーキンソンの新しい喧嘩相手をしげしげと眺め……相手が怒りに震えて周りが見えないのを確認してから合いの手を入れた。

 「もっと言っちゃえー!大鍋姐さん!」
 「ハリー!飛んじゃダメ!先生に言われたでしょ?それに、飛び方も知らないくせに。退学になりたいの!?それとアークロイドさんは黙ってて!」

 くそう、怒ってても周りが見えないなんて、ハーマイオニーに限ってはあり得ないか……(しかも大鍋の底談義で「周りの見ることの重要さ」を学習した後だし)とライリーは溜息をついた。
 ——ううん、もういいんだ、ハーマイオニーは私の事嫌いなんだから。

 「ハリー!……なんて馬鹿なの」

 ハーマイオニーの声に気づいて上を見上げると、なんとハリーが、飛び方も知らないハリーが上手に空を飛んでいる!
 「凄い!凄いよハリー!」とライリーが言うと、ロンも「さっすがだな!行け、叩き落してやれよハリー!」と威勢よく言った。

 「それを返さないと箒から叩き落すぞ、マルフォイ!」
 「そうだーっ!そうだーっ!落とせー、もういっそ爆発させちまえ!」
 「シェーマス、それはかなり野蛮だけど……」
 「頑張ってドラコ!」

 様々な声が飛び交う中、ドラコはにやりと笑い——「出来るかな?取れるものなら取ってみろ」と言って『思い出し玉』を勢いよく放り投げた。
 ——ハリーなら取れるよ!ライリーはそうハリーに目で伝えた。ハリーはこくりと頷いて、箒を凄い速さで走らせた。

 「ととと、捕ったぞ!ハリーが『思い出し玉』を捕った!」

 ロンの声で皆(グリフィンドール寮生のだ)がうわーっとハリーに駆け寄っていく。勿論ライリーもだ——けど、喜んだのもつかの間だった。

 「ハリー・ポッター。来なさい」