二次創作小説(紙ほか)
- Re: 正しい魔法使い 【ハリー・ポッター】 ( No.210 )
- 日時: 2016/09/24 16:56
- 名前: すず (ID: 3NNM32wR)
「じゃあおばさん、行ってきます」
ハーマイオニーと約束した日、ライリーは寝坊はしたが、準備を早くして早めに家を出た。待ち合わせはライリーの近所にあるケーキ屋だ。
「行ってらっしゃい、お行儀よくね」
「まあ、迷惑はかけるなよ」
はい、と返事だけは立派に、ライリーはおばさんとおじさんに手を振った。間に合わせなくては、とライリーはケーキ屋まで走る。ケーキ屋からは、ハーマイオニーの家の車でハーマイオニーの家まで送ってくれるらしい。
きっと綺麗な車なんだろうな、と考えながらライリーは走った。案外早くケーキ屋に着いた——が、ハーマイオニーは既にケーキ屋の前に立っている。
「ハァイ、ライリー。羊皮紙と羽ペンは持ってきた?シャーペンなんて持ってきちゃ駄目よ、レポートは羽ペンで書くって決まってるんだから。勿論ノートもよ——そうじゃなくっちゃ今日が無駄になっちゃうわ」
ライリーを見つけるなり、ハーマイオニーはすぐにそう言った。うげっ、とライリーは思わず顔が引きつる……「あ、でもおばさんが鞄に何か詰めてたから、多分あると思う」
「もう、そのくらい自分でしなさいよ」
「すっかり忘れてたんだよー、だってせっかくのクリスマス休暇だし」
「クリスマス休暇って関係あるかしら」
二人はそんな風にいつもの会話をしながら車に乗り込んだ。ライリーの予想通り、とても綺麗な車だ——フロントガラスは丁寧に磨かれているし、社内にもゴミ一つ落ちていない。全く掃除をしないおじさんに見習わせたい、とライリーは思った。
それから暫く車を走らせると、これまた綺麗なハーマイオニーの家に着いた。表札には『グレンジャー歯科医院』と書いてあり、どうやら一階が『グレンジャー歯科医院』で二階が普通の家らしい。
「うわー……ジーンさん、私お菓子持ってきちゃったんですけど……」
いろいろな専門器具やらなんやらに気圧されたライリーが思わず、身を縮めてジーンさんに告白すると、ジーンさんは柔らかく微笑んでこう言った。
「別に、歯医者は甘いものやお菓子を禁止してるわけじゃないわ。ただ、『食べ過ぎて』しかも『歯磨きをきちんとしない』のが駄目なだけよ」
心当たりがありすぎるライリーは、へへっと引き攣った笑みを浮かべ、こう言った——「勿論食べ過ぎてもないし、歯磨きもきちんとしてます」
- Re: 正しい魔法使い 【ハリー・ポッター】 ( No.211 )
- 日時: 2016/09/10 22:07
- 名前: 立山桜 (ID: ???)

やあね。コクったんだよ。ふられた←
- Re: 正しい魔法使い 【ハリー・ポッター】 ( No.212 )
- 日時: 2016/09/24 17:00
- 名前: すず (ID: 3NNM32wR)
呼ばれて飛び出てジャジャジャジャーン!(呼ばれてないけど)
久しぶり、すずだよっ☆
桜……うん、ふられたのね。
まず告白する度胸が私とはレベルが違うぜ……。
告白経験が無い私的には何とも励ませないし、励ましても嘘臭くなっちゃうから何も言えないけど……また来てね!(←おい)
私は桜が大好きだよ!(←お前に好かれても嬉しくない)
まあ、兎に角。
待ってまーす!
- Re: 正しい魔法使い 【ハリー・ポッター】 ( No.213 )
- 日時: 2016/09/25 21:33
- 名前: すず (ID: 3NNM32wR)
それから、ハーマイオニーの自宅の二階に上がると、ジーンさんがお茶やらお菓子やらを出してくれた。今日はグレンジャー歯科医院は休みだったのだ。
「——え、これチョコじゃないですか!?」
突如机に置かれた、『チョコレートらしき茶色い物体』を前にライリーはパニックになる。歯医者の先生がこんな物を出すわけがない、だがこれはどう見てもチョコだ……パニックになるライリーを見て、ハーマイオニーは頬笑んだ。
「これ、とっても歯に良いチョコなのよ?キシリトール百パーセントの」
「ええ。歯磨きの後に食べるといいの。美味しいわよ」
キシリトールって……ガムじゃないか!味に関してはかなり疑いながらも、ライリーは渋々口の中に入れて食べてみる。ガムの爽快感と、チョコレートの濃厚さが混ざって変な味になるかと思ったのだが、意外にもそうではない。
ちょっとスーっとする普通のチョコレートだった。
「意外と美味しい!ハーマイオニー、もっと食べて良い?」
「どうぞ。私はいつでも食べれるし……スーパーにも売ってるけど」
それからライリーは、ジーンさんが部屋から出てもチョコレートを食べ続けていた。美味しいうえに歯にも良いなんて、上手すぎる——まさに『美味しすぎる』話だ。
「……でも勉強もしなくっちゃね。まずは『魔法史』からよ。ほら、貴方覚えてるかしら?腐ったハーポよ、腐ったハーポ」
「覚えてる!蛇作った人!」
ライリーは威勢よく手を挙げて、自信満々にそう言った。ハーマイオニーは「正解」と言ってから、思いついたようにこう言った——「その蛇の名前を答えられれば完璧ね」
「バジリー」
「……違う」
「バジル」
「……スパゲッティに入ってるわね」
「バジリコ」
「……確かバジルのイタリア語版ね」
そんなやり取りがしばらく続いた後で、ハーマイオニーはようやく正解を教えてくれた。確かに、「言われてみれば」という感じはある。
「バジリスクよ!貴方、バジリしか合ってないじゃない」
- Re: 正しい魔法使い 【ハリー・ポッター】 ( No.214 )
- 日時: 2016/10/01 15:59
- 名前: すず (ID: 3NNM32wR)
「腐ったハーポの生涯について……」
ハーマイオニーはせっせとハーポに関するレポートを書きすすめている——いつの間にかホグワーツの図書館で腐ったハーポの伝記を借りていたらしい。因みに、マグル生まれの生徒及びマグルの世界で暮らす生徒は課題に困るためクリスマス休暇中貸し出しが許可されているらしい。
「凄いなあ、私こんな分厚い本借りたいなんて思わないやー。しかも、物語ならまだしもさぁ、こんな……歴史の本なんて」
ライリーがチョコレートを食べながらそう言うと、ハーマイオニーは呆れた様に「どれだけ食べるのよ、それ」と言ってまたせっせとレポートを書き始めた。もう次のテーマに入っているらしい。ライリーの倍の速度だ。
「フィピーッ!フィピーッ!」
無言の時間がしばらく続き、チョコレートがとうとう尽きてしまった頃、部屋の窓を梟が叩いている——「あれ、ホグワーツの梟小屋のよ」とハーマイオニーは言い、窓を開けた。きっと、ウィーズリー兄弟かハリーの誰かだ。それかきっと、その全員だ。
「——随分と荷物が重そうね。お疲れ様」
ハーマイオニーは梟を撫で、手紙と、かなり大きい包み紙を取り出した。確かに、これは——こんな年寄りの梟にさせる仕事ではない。
〈くっそぉ、あいつら人使いが荒いぜ。この老いぼれ梟を……〉
〈うん、ウィーズリー兄弟らしいよ。君の名前は?〉
〈ハウルだよ、良い名前だろ〉
〈響きが素敵。私はライリー。ライリー・アークロイド〉
「……素敵!とっても素敵!」
不意にハーマイオニーが叫んだ。大きい包み紙を開けている——分厚い本とセーター、それからお菓子だ。これだけの物を持って来るのは相当重いはずだ、とライリーは再びハウルに同情した。
「欲しかったの!この、『変身術』に関する本——」
ハーマイオニーはうっとりとした表情を浮かべ、本を抱きしめる。それから、セーターを見て「暖かそうね」と言った。セーターには『J』と書いてある。——あれ、『H』じゃないの?
「きっとハリーと被っちゃうからね。ハリーも『H』だもの。ほら、貴方はロンとかぶっちゃうから『A』よ。ライリー・アイリス・アークロイドでしょ?」
- Re: 正しい魔法使い 【ハリー・ポッター】 ( No.215 )
- 日時: 2016/10/11 16:35
- 名前: すず (ID: 3NNM32wR)
それから、二人はどんどん他のプレゼントを見ていった。
ハーマイオニーには双子からの本(とても分厚い)とリーからの悪戯道具、ライリーには双子からのお菓子(それと、フレッドはとても可愛らしいスニッチの様なキーホルダーをくれた)とリーからの食べたら口の中でバチバチするお菓子が届いた。
それと、ハリーからは『ドラゴン飼いのアルヴィン』が届いていた(ライリーがハリーにあげた誕生日プレゼントだ)。
途中までしか読んでいないので、ライリーはとても喜んで本を開いた。随分と久しぶりに見たな、と思った。
「私達もクリスマスプレゼントを贈らなくっちゃ。折角だからマグルの道具にしましょ、ボールペンやシャーペンなんてとても便利でしょ?」
「あと手帳とかかな」
二人はそう言ってから手紙を開いていった。まずはハリー達からで、可愛らしい魔法のクリスマスカードと、『謝罪文』とでかでかと書かれた羊皮紙が丸めてあった。
「メリークリスマス!素晴らしいクリスマスを過ごそう!——ですって」
「きっと宿題をため込むクリスマスだね、ハーマイオニーがいない時の私と同じで」
二人の手作りらしき、開くと絵が飛び出すクリスマスカードを見て(特に不器用なロンの方)ハーマイオニーの顔が綻んだ。
——きっと、ハリーに教えてもらって頑張ったんでしょうね……なんて。
それから丸められた『謝罪文』には、クリスマスプレゼントを買えなかったいきさつが理由と謝罪が丁寧に書かれていた。
「ハーマイオニー、ごめん!僕、君に物凄く分厚い本を買ってくるつもりだったんだ。そりゃあ、えーと……魔法薬学とか、薬草学とか、っていう奴だよ。だけど、僕はまだ一年生だから、『ホグズミード』には行けないんだ。ママが送ってくれたセーターだけだなんて僕、ものすっごく恥ずかしいよ。くそう!これぞまさに、マーリンの髭!さ!」
ハーマイオニーは照れ臭いのか、「まぁた、『髭』ですって。聞き飽きちゃった」と言って羊皮紙を丸めた。因みに、「来年はお菓子を買うよ」しか書かれていなかったライリーは不貞腐れて羊皮紙を丸めてハーマイオニーのベッドに投げた。
「もう、ライリーったら不貞腐れなくったっていいじゃない。フレッドやハリーはいっぱい書いてるわよ——あら、貴方にはシェーマスからも届いてるみたいね」
