二次創作小説(紙ほか)
- Re: 正しい魔法使い 【ハリー・ポッター】 ( No.52 )
- 日時: 2016/08/05 16:12
- 名前: すず (ID: 3NNM32wR)
「グリフィンドール!」
大広間にいる全ての人間が、『生き残った男の子』ハリー・ポッターの組み分けはまだかと痺れを切らした頃——ようやく決まった、グリフィンドールだ。グリフィンドール寮生は歓声を上げ、他の寮は勿論落ち込んでいる。
「ポッターをとったぞ!」
フレッドが大声で言った。それに続いて他の生徒も騒ぎ出す。「やっぱり『生き残った男の子』って凄いんだね」とライリーはハーマイオニーに言った。するとちょうど、パーシーとの話し合いが終わったらしく(結局話題が大鍋の底にまで吹っ飛んでいたので制服の話は何処かに行ったらしい)、ライリーのほうを見てこう言った。
「ええ勿論よ、だって魔法界中の人が恐れていたものを倒してしまったのよ?とても強い魔法使いも、とても偉い魔法使いも倒せなかったのに。一歳の赤ん坊が倒したのなら、英雄視されるどころじゃないわ」
「やっぱり凄いんだね。あ、そういえばさ、ハーマイオニー、さっきの大鍋の話って結論出たの?物凄く熱心に話し込んでたから」
そう言うと、ハーマイオニーは恥ずかしそうに頬を赤く染めて、ライリーから少し目を逸らしてこう言った。
「ええ大丈夫よ、どうして大鍋にまで話題が変わったのか……よく考えても謎ね。もう、ホグワーツに来て興奮しているの!マルフォイの件だって普段ならあんなに怒ったりしないわよ、ただ興奮してて。ロンにまで迷惑をかけてしまったわ、普段からあんなに怒ってるわけじゃないのよ、私」
「あー、気持ちは分かるよ、ハーマイオニー。うん、汽車の中ではもうちょっと落ち着いてたもんね、確か」
「ええ分かってくれたのなら問題ないわ、ありがとう。でもまさか、組み分けされてすぐ、テーブルの真ん中で『大鍋の底談義』をするなんて思わなかったわ……」
グリフィンドール寮生のほとんどが見ていたパーシーとの『大鍋の底談義』を思い出したのか、ハーマイオニーはさらに真っ赤になった。
ライリーは声を潜めてくくっと笑った——勿論『大鍋の底談義」を思い出したからだ——。
それから、ハーマイオニーはグリフィンドール寮生のほとんどから『あの大鍋の女の子』で認識されてしまうんだろうなと思い……廊下を渡る度「あ、大鍋」と指をさされては真っ赤になるハーマイオニーを思い浮かべ、心から同情した。
- Re: 正しい魔法使い 【ハリー・ポッター】 ( No.53 )
- 日時: 2016/08/05 20:45
- 名前: すず (ID: 3NNM32wR)
「あ、ハリーだ」とライリーは暫くしてからハリーの存在を思い出し(ずっと近くにいて、しかも「グリフィンドールに入れたよ!」と喜びのハイタッチをしようとしていたにも関わらずすっかり存在を忘れられていたハリーはその瞬間、がくっと項垂れ、「今……!?」と嘆いた)、そしてようやく「一緒の寮になれてよかった」と言った。
「グリフィンは逸材を二人も獲得したぜ」
「ああ。五十年に一度が二人だなんて、今年は豊作だな」
フレッドとジョージが嬉しそうにそう言う。それから二人はハーマイオニーとパーシーの方をちらりと見てから、にやりとしてこう言った。
「「おっ、ミスター&ミス大鍋じゃないか」」
「大鍋って?」——ハリーがきょとんとした顔でライリーに尋ねる。
「貴方は知らなくていいわ、くだらない事よ」
「ああ、このグレンジャー嬢とパーシーの会話の内容だ」
ジョージが笑いながら言った。ハリーは「大鍋?」と言ってまたきょとんとした顔をし、フレッドは「ああ、しかもクッソ真面目にさ」と笑った。
ハーマイオニーはまた顔を真っ赤にし、パーシーは「この問題を真面目に語らなくてどうする」と言い始めた。
「将来魔法省の役人を志す者としていろいろな書籍を読んだんだが……『大鍋』についてはあまり記載がなかったんだ——その『大鍋』について詳しく、とことん掘り下げたのがザン・アークロイド氏なんだ!恐らくライリーの親戚だと思うんだが……ああそれはどうでもいいね、まず……」
パーシーがあまりに熱を入れて喋るので、ライリーもハリーも、パーシーを『大鍋オタク』なのではないかと疑ってしまうほどだった——言っている事はきっと立派なんだろうが……なんだか、「大鍋に僕は一生ついていく!」という言葉のせいでライリーと双子は吹き出してしまった。
「——大鍋が重要なのは分かったよ、監督生さん。でもあんた、監督生なんだから組み分けを見なさいよ!もう!」
……とそんな時、アンジェリーナ・ジョンソンという背が高いドレッドヘアの黒人の少女(因みに双子と同い年だ)がパーシーを一喝してしまった。パーシーは押し黙り、「ああ確かに大鍋も大きな問題だ……だが僕が今向かうべきは確かに新入生の組み分けだった」などと言い、またもやライリーと双子は吹き出してしまった。
——そして、ロンの組み分けが始まった。
