二次創作小説(紙ほか)
- Re: 正しい魔法使い 【ハリー・ポッター】 ( No.76 )
- 日時: 2016/08/09 13:08
- 名前: すず (ID: 3NNM32wR)
第十五話 初めての授業
翌日、ライリーは散々ハーマイオニーに「まだ寝る!」だとか「先行ってて!」だとか言った挙句、ハーマイオニーに「精々寝てなさい、成績悪くなって退学になるんだから」と恐ろしい声音で言われて渋々起きた。
だが、正直に言うとやっぱりまだ眠いのでライリーは自分の頬を何度もひっぱたいていた(ハーマイオニーに注意されてやっとやめた)。
談話室に下りると、ハリーとロンが同じく、眠そうな顔でソファに座っていた。ロンなんて、ライリーが下りてからちょっとしか経ってないのに、五回も欠伸をしている。
「ふぁーあ、あ、ライリー!君も眠いのかい?僕なんかディーンに耳元で『蜘蛛が天井から降ってくる』って叫ばれてやっと起きたんだ……本当にあいつ……きっとリーが蜘蛛のイタズラする事聞いてたんだ」
「それは大変だね、私もハーマイオニーに脅されて起きたんだ」
ライリーがそう言うと、ハリー達は「やりかねない」といった顔でハーマイオニーを見、ハーマイオニーは心外だという風にこう言った。
「脅してないじゃない!ただ事実を少し大袈裟に言っただけよ。それより、早く朝食に行きましょう。授業に遅れてしまうわ……一時間目から『変身術』よ、マクゴナガル教授の!厳しい事で有名なの。少しだって遅れるわけにはいかないわ。さあ、早く行かないと」
そう言ってネクタイもきちんと結び終わる前のライリーを引っ張って、ハーマイオニーは進んでいった。
「やっぱりご飯も美味しいや、目玉焼きすら輝いてる」
「もう!昨日散々食べたのにまたこんなに食べるつもり?初日から授業に遅れるなんて恐ろしい事よ!最低でも十分前に行くべきなのに」
それからライリー達は変身術の授業がある教室まで向かったのだが……ライリーはこの時、早く準備しておいてよかった、と心から思った。
——なぜなら、ホグワーツときたら、安心して教室まで辿り着けない程恐ろしい場所なのだ。
「ハーマイオニー!ピーブズだ!」
「あっちに行きなさい!私たちは授業に行くのよ!——『血みどろ男爵』に言いつけるわよ」
——悪戯好きのポルターガイスト・ピープズに動く階段、それから広い校舎……様々な物が生徒の行く手を阻むのだ。
「ふー、やっと着いたわ!」
- Re: 正しい魔法使い 【ハリー・ポッター】 ( No.77 )
- 日時: 2016/08/19 08:37
- 名前: すず (ID: 3NNM32wR)
「良かった……でもまだ、十分以上も前だよ?」
「何言ってるの、初日っから遅刻するよりはマシでしょう?」
そう言ってハーマイオニーは教科書を開いた。変身術のウンタラカンタラ……ライリーからすれば到底魔法に関係ないであろうとされる分野の話だ。論理だか理論だか知らないが、そんなのちんぷんかんぷんだ。
「誰も来てないわ!初日から遅刻するつもりかしら?」
「逆に十分前から来る方がびっくりなんじゃないかな」
ハーマイオニーは教科書をずっと見ている。内容覚えてるのにまだ見るなんて、とライリーは恐ろしさと尊敬の入り混じった視線でハーマイオニーを見た後、机に座る可愛らしい猫に目を向けた。
「うっわー可愛い!マクゴナガル先生の猫かな?……堅苦しい座り方だよ、見てハーマイオニー!マクゴナガル先生にそっくり!」
「本当ね。やっぱり飼い主とペットって似るのかしら」
そう言ってハーマイオニーがまた教科書に目を戻したので、ライリーはハーマイオニーに話しかけるのをやめ、猫をツンツンとつつきながら喋りかけた。
〈ねえねえ、正直マクゴナガル先生って怖くない?〉
〈いえ、別に怖くはありませんが〉
〈そうなんだ。いい飼い主さんなんだね。凄く怖そうなのに……なんか、座り方とかいちいち指導してそうだし——って喋れるの!?〉
〈そうですか、そんなに怖いですか——って喋れるんですか!?〉
そう言うと猫は一瞬にしてヒトに変わった……しかも、マクゴナガル先生にだ。ライリーは先程までの自分の愚行を思い出し……恐ろしさで腰を抜かし、ハーマイオニーは「素晴らしいです!『動物もどき≪アニメーガス≫』ですね」と言って盛大な拍手をした。
「ミス・アークロイド、貴方の私に対する印象はわかりましたが、今はその話をする時ではありませんね、貴方……動物と会話ができたのですか?」
「え、中身がマクゴナガル先生だから喋れるんじゃないんですか?」
ライリーが驚いたようにそう言うと、ハーマイオニーもマクゴナガル先生も、呆れた様に溜息をついた。
「ミス・アークロイド、教科書はきちんと読みましたか?」
- Re: 正しい魔法使い 【ハリー・ポッター】 ( No.78 )
- 日時: 2016/08/09 14:24
- 名前: すず (ID: 3NNM32wR)
「動物はヒトの言葉を喋れないでしょ?だからヒトが動物——猫やネズミ、蛇……まあ何でもいいけれど、動物になったとしても同じ事なの。だから先程のマクゴナガル教授の変身だってそう、言ってしまえば思考回路以外は全て猫なのよ!だから貴方は、」
「猫と話せるって事?」
「それならきっと、他の動物とも喋れる可能性が高いわ。生まれ持った天性の才能よ!貴方、その時点でもう充分に——」
ハーマイオニーの長ったらしい説明を受けた後——恐ろしい事に授業までは後六分もある!——スリザリンの生徒がちらほら入ってき始め——グリフィンドールはライリー達だけなので、ハーマイオニーは呆れていた——それから、スリザリンの生徒達が、ライリー達の後ろの席に座った。
一人は何だか人を見下していそうな目つきの男の子と、もう一人は、
「やあ君達、十分前に来て最前列で勉強かい?感心だね……おやおや、誰かと思えばライリーじゃないか、それと君は……」
ドラコだ。あの時はあれだけ怒っていたのに、やっぱりお父さんに仲良くしろと言われたから、来ているのだろうか?ライリーは、居心地悪くもじもじした。ハーマイオニーはドラコを睨みつけている。
「グレンジャーよ、ハーマイオニー・グレンジャー」
「聞いたことのない姓だね——まさか、マグル生まれかい?」
「ええ、仰る通り。そのまさかだけど、何か?」
「ああ、黙ってくれるかい。不快なんだ。君みたいな『穢れた血』の声を聞くのはね!」
ハーマイオニーとドラコの間にバチバチと火花が散る。ライリーは「ちょ、ちょっと」とドラコを引っ張って教室の隅の方に連れて行った。これ以上、自分の友達を馬鹿にされるのは嫌だ。
「……ドラコ、ハーマイオニーはとってもいい子だよ」
「『穢れた血』にロクな奴はいないさ、それに——そいつらを庇う『血を裏切る者』にもね」
「でもそんなの、関わってみなくちゃ分からないと思うよ」
「関わらなくても分かるさ」
「なんでそんな風にマグルを馬鹿にするの?それに何か意味はある?」
そう言うと、ドラコは押し黙った。それから暫くして、「君がグリフィンドールに入ったのは間違いだ、そんな考えに囚われてしまったんだから!」と言って元の席に戻った。それから荷物を持って席を移動した。
