二次創作小説(紙ほか)

Re: 正しい魔法使い 【ハリー・ポッター】 ( No.81 )
日時: 2016/08/09 15:57
名前: すず (ID: 3NNM32wR)

 それから暫くして、授業が始まった。マクゴナガル先生は一人一本ずつマッチを配り——というより魔法で飛ばしたので殆どの生徒が拍手した——教室を見渡してから「杖を持つのは全員が来てからです」と言った(なんと、ロンとハリーが来ていなかったのだ!)。そして、失敗した場合は前の机までとりに来るように言った後、今度はこう言った。

 「今からするのは変身術の教科書十五ページ、『魔法界にある様々な変身術!』の一番最初に載っている『動物もどき≪アニメーガス≫』です。変身をする事によって、人間としての思考は保持されますが、言語能力は保持されません。また、複雑な感情は抑制されます。因みにこれは本来ならばもう少し後の学年でまた習う事なので、そう必死に書きとらなくても結構です、グレンジャー……と、説明するばかりでも分からないでしょうから——」

 そう言ってマクゴナガル先生はまた猫に変わった。教室中が拍手で包まれる。
 
 「ねえハーマイオニー、ハリーとロンって……」
 「ええ……きっとグリフィンドールは初日から減点ね」

 ハーマイオニーは溜息をつきながらそう言った。
 でも、この校舎は確かに迷路とびっくり箱を混ぜ合わせたようなものだし、仕方ないといえば仕方ない——そんな一言を飲み込んで、ライリーとハーマイオニーは黒板の分をせっせと書き写した。
 授業開始前、マクゴナガル先生は黒板に何かをせっせと書いていて、下の方にでかでかと「授業中書き写すように!」と書いてあったのだ。
 勿論、ライリーは書き写すふりをして落書きをしていたが。

 バン!

 「……やっと来たわね、あの二人。もう授業が開始してから五分も経ってるのに!」

 ドアを乱暴に開けて、教室に入ってきたのは勿論、ハリーとロンだった。二人とも息を切らしていて、「ふう、間に合った。遅刻したらマクゴナガルがどんな顔するか…」だとかなんとか言っている……どうやら、机の上に座る猫を見て安心したらしい。ゆっくりと席に着いた。
 その瞬間、マクゴナガル先生は猫から人間に戻り——目も当てられないくらいに怖い顔をしてハリー達の席まで歩いて行った。
 ハリー達は真っ青な顔をして立ち上がった。

 「変身……お見事でした」
 「お褒めの言葉、ありがとう、ウィーズリー。貴方とポッターを懐中時計に変身させましょうか。そうすれば、遅刻しないでしょう」
 「道に迷って……」
 「では、地図にしますか?」
 「すみません……僕達、真面目に授業を受けるので……どうかそれだけは……」
 「そうですか、分かりました。では早く座りなさい。ようやく授業を始める事が出来ます」