二次創作小説(紙ほか)
- Re: マリオとマジカル*マスターズ【白と黒の訪問者】 ( No.107 )
- 日時: 2016/03/13 17:28
- 名前: シロマルJr. ◆o7yfqsGiiE (ID: 4qcwcNq5)
シ「受験終わったー!!僕は自由だヒャッハーーーーーーーーー!!!」
マ「うるさい騒ぐなキチガイ」
〈本編〉
第4章、気象変化&大探索
「お邪魔しまーす!」
マリオ、ルイージ、ヨッシー、カノが声を合わせて、順に城に入っていく。
城というのは、勿論ピーチ城の事である。
「それでは、失礼しますよ」
少し遅れて、ネルもそこに加わった。
「相変わらず広いよな…ピーチ城って」
マリオが羨ましそうに言う。
(いいよなーお姫様は気楽で、こんなご立派な城にも住めて、ウチみたいなボロ家とは大違いだわ)
…という表情をしながらではあるが。
「うわ〜!本当に広いですね!カノ、こんな感じのお城に住むのが夢だったんです!」
カノはというと、大きな目をキラキラさせながら、ただただ感心している。
嘘偽りで言っている訳ではなく、本心で言っているのは、彼女の目を見ればすぐにわかる。
「あらカノさん、そう言ってもらえると嬉しいわ」
まんざらでもない様子で、ピーチ姫も軽く会釈した。
「心にも無いこと言っちゃって…」
「ヨッシー!カノちゃんの前では毒吐き禁止ね!」
「何で?」
「カノに変な影響を与えないようにだろ?」
「そう、特にネルが近くにいる時はね。向こうに巻き込まれると面倒だから」
「ああ…」
悲しい男子同士で、そんな会話をしていると、
「皆さんお呼びでしょうか?」
噂をすれば影、ネルがヨッシーの横にすっと現れた。
「呼んでねーし、急に現れんなよな。心臓破裂するかと思ったぜ」
マリオが大袈裟に驚いてみせる。
「ご心配なく。物理的に考えてそんな事はあり得ませんので」
ネルが澄まし顔で、襟足を払いながら答える。
「別に本当にとは言ってねーだろ!!」
「いえ、私もしていないのですが…ご存知ですか?『短気は短命』ということわざを」
「…どういう意味だよ?」
「短気な人ほど、早死にしやすいという意味ですよ。まさに今のあなたですね」
「……」
「では、早死にしないように頑張ってくださいね」
そこで、マリオとネルの口論は終わりを告げた……という事で良いのだろうか?
マリオが、まだ納得のいかない様子で、ネルを凝視する。
そのネルはというと、先ほどまでと同じように、イケ好かない澄まし顔でスタスタと歩いている。
「何だよ…ちょっとイケメンだからって調子乗りやがって…」
「兄さん、嫉妬も短命だよ?」
「そんな事はいわねーだろ!!」
「生憎ですが、それは私の知識ではありません。主に作者の自慢用の知識です」
「あいつかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
「うるさい騒ぐなマリオ!!説教もう1時間追加するわよ!」
「覚えてたか……」
マリオがあまりにもうるさかったので、ピーチ姫も我慢ならなかったのか、マリオの頭に雷を
勢いよく落とした。決して物理的な話ではなく、あくまでも比喩表現である。
「さて皆さん、今日はもうお休みになります?」
唐突にピーチ姫が放ったその言葉は、その場の全員を吃驚とさせた。
「えーと…まだカノ達ご飯食べていないのですが…」
「飯も食わずに寝る?何言ってんのピーチ姫」
「知ってるでしょ?私がこう見えて料理ベタって事は」
その言葉に、カノとネル以外の全員が、ウンウンと相槌を打っている。
「いつもは専属のコックに任せてるんだけど、どういう訳か、昨日から見当たらなくて…」
「……で、そのコックが戻ってくるまで、当分ご飯は無し………と?」
「そうよ。だって作れないんだもの、しょうがないじゃない」
そのしょうがない事を、恥ずかしげなく堂々と豪語できるのも、ピーチ姫だからなのであろう。
「そうだ、カノにいいアテがあるんですが…」
「あら、どうしたのカノさん?」
「キノピオさんを連れて来れば良いじゃないですかーー」
「「「それだけは止めてくれ!!?」」」
カノの提案を、マリオ、ルイージ、ヨッシーの3人は全力で拒否した。
キノピオの例の激マズ料理は、人間が食べられるような物ではない。
「…という訳で、皆さんお休み!カノさんにネルさん、私がお部屋にご案内するので、ついて来て下さる?」
「あ……わ、分かりました」
「分かりました、一夜くらい何も食べなくても死なないでしょう」
「あなた達3人は、テキトーに好きな部屋選んで眠りなさい。それからマリオにルイージ」
「「何?」」
「説教は明日に持ち越しにしてあげるから」
「まだ言ってるんだ……」
ピーチ姫の謎の執着心に呆れながらも、3人はそれぞれ部屋を探しにーー
「別に俺達、男同士だし一緒の部屋で良いんじゃね?」
ーー行かないようだ。個人では。
「そうだね、いちいち起こしに行くのもめんどいし」
「じゃあどこ行く?兄さん」
「テキトーに探そうぜ?」
「あ〜、早くもお腹減ってきたよ……」
「ヨッシーは食いしん坊だもんね…」
「「「…これからキノコ王国、大丈夫なのかな……?」」」
ヘタすれば、王国の存亡に関わりそうな不安事項になるだろうと、3人は本気で思っているようだ。
それぞれが変な不安を抱えながら、今日も王国の夜は更けていった……