二次創作小説(紙ほか)

Re: マリオとマジカル*マスターズ【本編start!】 ( No.19 )
日時: 2016/02/10 23:20
名前: シロマルJr. (ID: .DwXlVdY)

6.
無事に雪合戦も終了し、みんなで笑い合いながら歩いてた時の事。
「…そういえばキノピオ、その機械どこから持ってきたの?」
すっかりバラバラになり、もはや原型をとどめていないガラクタを背負っているキノピオに、ルイージが質問する。
「これですか?」
「うん」
「これはですね、その辺に落ちてたんですよ。それで何か使えるなって思ったので、こうして雪合戦に導入させていただきました」
導入というのは少し違う気がするが、キノピオが嬉々として答えた。
すると、今度はマリオが
「つまり、お前はその機械を…今はただのガラクタだけどな。拾っただけだから、その価値については何も知らないわけだ」
唯一無事だった機械を、クルクルと指で回しながら聞く。
「そういう事になりますね!」キノピオが答える。
「あれ?あれれー?って事は、ボクは機械を弁償しなくてもいいって事なのかなー?」
ヨッシーが、キノピオの顔を嬉しそうに覗いて言う。
「いえ、それとこれとは話が別です。というか、スターチームが負けた時から、ヨッシーさんの機械弁償は決定事項なんですから、頑張って払ってくださいね」
キノピオがそう言って、ヨッシーがぐちぐちと文句を言っていたが、その文句は自分以外に聞こえていなかった。
その様子がおかしくて、再びその場にどっと笑いが溢れ出す。
「さて、帰ってあったかいスープでも飲みましょうか」とキノピオが提案する。
「何かまた寒くなってないか?やっぱり外出たからだ。俺はもう動かないぞ!」とマリオが言う。
「いやいや、運動したんだから普通はあったかくなってるはずでしょ」とルイージがツッコむ。
「ボクのお金が…」
ヨッシーはガックリと肩を落としている。
あれこれ言いながら、彼らはマリオブラザーズの家に向かう。
そんな平和な彼らには届かない、かすかな声が途方から流れる。




ーー我々は……を断じ…て…ない
ーー我々は……を集め…世界を…を手に入れる
ーー我々は………!!…の選ばれし者たちだ!!


マリオ達がドアを閉めた瞬間、大きな扇風機のように、強い風がびゅうと吹き荒れた。