二次創作小説(紙ほか)

Re: マリオとマジカル*マスターズ【白と黒の訪問者】 ( No.87 )
日時: 2016/02/12 17:19
名前: シロマルJr. ◆o7yfqsGiiE (ID: .DwXlVdY)

シ「もうすぐ私立高校の受験だあああああ!!どうしよーーーーーー!!?」

マ「わめいてないで勉強しろ」




5.
ヨッシーが気絶して約3時間、さらに結構時間が経ち、外にはオレンジの夕陽が穏やかに輝いていた。
マリオとルイージは、リビングのテーブルに隣同士で座っている。
「夕陽がキレイだね…」
ルイージが静かにそう呟く。壁にかかったスター型時計の針は、ちょうど4時半を指していた。
「どうしたんだルイージ、元気ないじゃないか?」
その様子を不思議に思ったマリオが、ルイージの顔を覗き込む。
「ヨッシーが目の前で気絶するんだもん。そりゃこんな感じになるって…」
「ああ…まぁ原因はほとんどアイツなんだけどな」
マリオの指差した方には、キッチンでスープカップを洗っているキノピオがいた。
キノピオはかなり嬉しそうだった。洗い物でこちらに背を向けられていても分かる。
「"ほとんど"じゃないね。"全部"だね」
「そ、そうだったな。あいつの料理の下手さときたら…」
マリオとルイージは、兄弟そろって「ハァ…」とため息をついた。


そこに、あの少女が寝室から出てきた。そう、あの少女だ。
ーーキノピオのスープを、唯一笑顔で飲みきった彼女だ。
ーーヨッシーが一口飲んで気絶したものを、平気で全部飲んだ彼女だ。
「…どうだ?ヨッシーの具合は」
マリオが少女に質問する。少女はヨッシーが寝ている方を一瞥して答えた。
「大丈夫、命に別状はないようです。もうすぐ起きると思います」
あいつのスープは、それくらいの殺傷能力(?)があるからな…
そう言いたかったマリオだが、口をつぐんだ。実際、彼女はそのスープを満足そうに飲んでたわけだし。
「でもヨッシー…やっぱり心配だな…」
ルイージがしんみりと呟く。そういうが早いか、
「……う〜ん、まだ頭がクラクラする・・・」
寝室からヨッシーが、右手で頭を抱えながら出てきた。足取りはまだ確かではない。
「本当にすぐ出てきたな…」
「言ったじゃないですか!すぐ出てくるって」
ヨッシーの意識の回復が意外に早かったので、みんな驚いている。それなりに。
「…で?ボクに一体何があったんだ?」
ヨッシーが尋ねる。キノピオも洗い物を終えたらしく、リビングにやってきていた。
とりあえずルイージが、冷静にヨッシーに現状を伝える。
「あ、ヨッシーが寝てる間、そこにいるカノちゃんがずっと看病してたんだよ。
ヨッシーが倒れてから3時間くらい、ずっとね。だから、ちゃんとお礼言っておくんだよ」
その説明を聞いたヨッシーは、分かってるのか否か、あやふやに頷いている。
「…えっと、君、名前は?」
「えっ?カノはカノです…」
カノと呼ばれた少女は、ちょっと戸惑った表情を浮かべていた。呆れたマリオがツッコミを入れる。
「だからさっき、カノって言ってたじゃんか。まだ意識がハッキリしてないんだろ?」
「うん、それもさっき言ってたよ兄さん」
完全に話を聞いてなかったらしく、マリオがヨッシーと同じことを言っていた。
そして、ルイージがマリオにツッコミ返しをする。
「みなさんしっかりしてください!どうしてそんなに話聞いてないんですか?」
最終的には、キノピオまでもがツッコミを入れるまでになった。雪合戦ならぬ、ツッコミ合戦の開幕である。
「「お前のスープが原因なんだよ!!」」
兄弟がそろってソッコーで言う。スープと聞いたカノの目が、一瞬キラッと光った。
「キノピオさん…でしたかね?あのスープは本当に美味しかったです!今度作り方教えてください!」
カノは、キノピオの激マズスープをあれだけ美味そうに飲み干していた。そんな風に言うのも無理はない。
「ありがとうございます!カノさんにそう言ってもらえて嬉しいです!今度と言わず、
いつでも喜んでお教えしますよ!」
「わぁ!ありがとうございます!!」
「やめといた方がいいと思うよ…っていうかやめてくれ…」
キノピオの自信満々といった受け応えに、ルイージがたまらんといった様子で、静かな悲鳴を上げた。
このままではマズイと、マリオが必死に話題を変える。
「あ、そそそそそそそ、そうだカノ、お前とはさっきあの広場で会ったよな?
どう見てもこの辺の人間じゃないと思うんだけど…一人で来たのか?」
正直、この場の全員が疑問に思っていることだった。
彼女とは、あの雪合戦事故で知り合っただけで、他のことは何も知らない。
カノは、その質問に言葉を詰まらせることなく答えた。
「ハイ、マリオさんの言っている通りです。カノは一人でこの王国に来ているわけではありません…
相棒というか何というか…とにかく二人でここに来てたわけですが、
どうやら、彼とはどこかではぐれてしまったようで…」
「はぐれた?」
「まぁ…ちょっと性格に難がありますが、とても頼りになるんですよ!」
カノは、まるで自分のことを語るかのように、嬉しそうに話していた。
その時ーーー





ーーーーグハハハハハハハハハハハハハハ!!!





地響きのような雄叫びが、家の外から聞こえてきた。
「このバカでかい声は…あいつだな」
「うん、あいつしかいないだろうね…」
マリオ達は、声の持ち主がとうに分かっていた模様だった。
「よっしゃ、行こう兄さん!」
「おうルイージ!」
「待って2人とも!ボクも行くよ!」
外に飛び出す2人を見て、ヨッシーも続いて飛び出そうとするが、
「ちょっと待ってくださいヨッシーさん!あなたは一応病み上がりなんですよ、
ここは安静にして寝ていてください!」
「病み上がりって…まぁいいや、分かったよ。今日はじっと寝てることにするよ…」
カノが手で制止する。ヨッシーは渋々といった様子で、再び寝室に向かい、布団に入った。









ーーなんとなくあとがきーー

今回かなり雑でしたね・・・
まあ、最初に書いた通り僕はもうすぐで受験なんです、許してつかあさい←
次回からちゃんと頑張ります。これからもよろしくです。