二次創作小説(紙ほか)

Re: ワールドトリガー hello,new world. ( No.6 )
日時: 2016/01/23 21:43
名前: 雪乃 ◆YY./.qapS. (ID: 48X3tsGQ)

花凛 短編Ⅰ

attention
・創作です
・暗殺 教室の速水ちゃん出てきます
・花凛ちゃんが語り手です

「いいよね、姉さんは」

妹は私に向かって突然そう言った。

「何で?」

読んでいた雑誌から目を離して私は妹である凛香に目を向けた。私の目の前にいる凛香の瞳は姉である私のものとは比べ物にならないくらい濁っている気がした。

「姉さんはボーダーのA級1位のチームにいるんでしょ」

「そうだね」

確かに私はA級1位の太刀川隊に所属している。凛香は知らないだろうけどあれは私が中学の頃から日に日に積み重ねてきた努力があった。

「私なんかと比べ物にならないくらい‥‥」

その後の言葉は私の耳には届かなかった。

「私にはもう姉さんの背中が見えないよ」

濁った瞳でそう言った凛香はスタスタと自分の部屋に戻っていった。一体何だったんだろう、いつもの凛香ならあんなこと言わないのに。

「‥‥母さん、凛香‥‥どうしたの?」

私は恐る恐る母さんに何があったのか聞いた。本当は聞いちゃいけないんだろうけど、その時の私は何があったのか知りたかった。

「‥‥あの子、成績が落ちちゃったみたいで」

‥‥あぁ、だからなんだ。

この前母さんが凛香に向かって「涼しい顔してなんて点数取ってんのよ!」って怒ってたのも、久々に三門市から家にもどって来ても空気がなんかギクシャクしてたのも‥‥凛香が私に冷たく当たるようになったのも。

「どうして成績が落ちたの」とはさすがに問わなかった。どうしてなのかは姉である私が分かっているから。周囲に頼られてばかりで自分が勉強する時間を取られたのだろう。

「‥‥へぇ」

とりあえず適当に相槌を打つ。

「花凛からも何か言ってやって頂戴」

「‥‥うん」

雑誌をパラパラとめくりながら、こんなことを思った。

『私の事、ちょっと位頼ってくれたっていいのに』

‥‥こんなになるなら頼ってほしかったかな。

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速水ちゃんの口調これで合ってるかな…