ALLジャンルのオリジナル小説、ライトノベル、二次創作、ss小説やイラスト投稿なら「小説☆カキコ」

【フランドール・スカーレット】妹の因縁【Ｂ】

ーーフランの過去です。都合により、書き方が違います
フラン：ねぇねぇ、見てみて！
従者：凄いですね。一人で作ったのですか？

そう言って、彼女はしゃがみこんだ。
彼女は名前が無い。だから、いつも従者だとか、彼女だとか言われている。

フラン：ううん、お姉様と作ったの！
レミリア：あら、フランと愛弓。何してるの？

愛弓…従者の名前だ。
私達は表向きでは従者と呼んでいる。
だけど、こうして二人きりやお姉様と一緒の時は愛弓と呼んでいる。

従者：あ、レミリアお嬢様。
レミリア：ん、何？……これは…
従者：妹様に貰った物です。

愛弓はニコッと微笑んだ。
もしかしたら、これが最後の愛弓の笑顔だったかもしれない。
当分、昔のことだから、覚えておきたくても忘れてしまうのだ。

……そして、月日が流れ、事件が起きた。
お姉様は血相を変えていたし、私自身もショックがあった。パチュリーや美鈴も悲しそうな顔をしていた。

従者：……………

愛弓は動かなかった。酷く冷たかったのを覚えている。
最近、殺人事件が多いと聞いていた。
愛弓が狙われるなんて、思いもよらなかった。

フラン：……うっ、あぁ…なん、で

涙をポロポロ流しながら愛弓の手を握った。
暖かかった手は冷たく、死んだという事実が酷く突き刺さった。

レミリア：……フラン。私達で、墓を＿＿
美鈴：あ、ゆみ、さっ……
パチュリー：悲しいとはいえ、いつまでも引きずってられないわ

そうして、私達はその場を後にした。