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二次創作小説(紙ほか)
- Re: FAIRYTAIL 小さな魔導士は妖精の夢を見るか? ( No.2 )
- 日時: 2016/03/22 21:43
- 名前: 雪乃 ◆YY./.qapS. (ID: b/D5tvZu)
———prologue.
小さな魔導士は妖精の夢を見るか?———
小さな魔導士は、夢を見た。
暖かく、優しい夢を見た。
今まで数多くの辛い現実を見た小さな魔導士にとってそれは嬉しいことだった。
頑張れば、あの夢が見れる。
そんな気持ちを抱いて一日一日を大事に生きてきた。
「ねぇ師匠。師匠がいたギルドってどんなところなの?」
「‥‥聞きたいかい?」
「うん!聞きたい!!」
小さな魔導士は思い切って自分の師匠でもあり親代わりでもある存在にギルド‥‥居場所について聞いた。
なんでも、師匠が言うには「優しいギルド」だったそうだ。
今となっては師匠の体にはその所属先を示す紋章はどこにもなかったが。
これだけは、教えてくれた。
「‥‥妖精の尻尾、それが私の居場所だったところだよ」
ギルドの名前だけはちゃんと教えてくれた。
「えっ、師匠!妖精に尻尾ってあるの!?」
「さぁ?そればっかりは分かんないなぁ‥‥でも、」
———————楽しいところだったっていうのは、今でも覚えてるよ。
今もきっと、楽しく過ごしてるだろうさ。
小さな魔導士の頭を優しく撫でながら、師匠は言った。
小さな思い出は心の中に。
小さな勇気は魔法の中に。
そして—————————
小さな魔導士は、いつか妖精の夢を見るか?
それはまだ、誰にも分からない。
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