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二次創作小説(紙ほか)
- Re: サトミちゃんちの恋のライバル!? ( No.18 )
- 日時: 2016/06/08 16:29
- 名前: ももたん ◆hjAE94JkIU (ID: OWyHbTg8)
〜さようなら〜
「ねえブンゴ」
「ん?」
「話が、あるんだ」
〜☆〜
少しでも長引かせるのは嫌だ。
そう思って、朝ご飯を食べた後の癒しの休憩時間、ブンゴに話をすることにした。
「あたしね、昨日見ちゃったんだ」
「…え?」
「ブンゴ、楽しそうだったよね。相手の女の人と。まるであたしなんかよりも、もっとカレカノみたいでさ」
「は?お前、何言って…」
「でね、あたし、考えたんだ。あたしフラれるの嫌だからさ、もう別れようよ。あたしこんなの嫌なの。
ここにはブンゴが住んでていいよ。あたしは他のところに行くからさ」
ブンゴは黙っている。
「お前がそういうなら、いいけど。俺のこと嫌になったんだろ?けど、一つ言っておく。昨日のやつとはそういう関係じゃない。あくまでも仕事上の関係。
俺、ちょっと外でてるから、その間に出てっていいよ。その方がいいだろ」
…やっぱり。あの人とはそういう関係だったんだ。
否定してても、分かっちゃうよ。
「うん。じゃあ、出ていくね。あたし連絡極力しないから」
「ああ」
バタン
ドアが閉まる。
大学になってから二人で借りていたこのアパート。
今日、あたしが出て行ってからは、ブンゴの一人暮らし用のアパートになる。
だから、あたしはさっさと出て行かないといけない。
「さて、準備しようかな」
キャリーバックと大きい手さげに荷物を詰めていく。
忘れ物しないようにしないと。取りには戻れないからね。
「じゃあ、さよなら」
荷物をもって、誰もいない部屋に向かってさよならを言う。
もちろん返事はない。
ドアを閉める。
きっとブンゴは近くにいるんだろう。鍵の心配はしなくていいはず。
——あたしは、アパートから離れていった。
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