二次創作小説(紙ほか)
- Re: 東方人妖録【短編集】 ( No.12 )
- 日時: 2016/08/15 16:38
- 名前: シュヴァルツ (ID: nXkUt35K)
- プロフ: 祝、参照:100!!
【アリス・マーガトロイド編】
今日、長年の夢が叶う。
人形師、という立派な職業になることを何時しか志し、ここまで生きてきた。
....気持ちの切り替えも含め、私は一人暮らしをする事にした。
とはいえ、一週間に一回は必ずお母さん__神綺様が家にやってくる。
それも決まって、心配だから、と口にする。なんと言う親バカだ、呆れてしまう。
「アーリスちゃん」
窓越しに嬉しそうな声が聞こえる。
噂をすればなんとやら、神綺様が来たのだ。全く持って迷惑な話である。
「はいはい、神綺様ってば....」
はぁ、魔理沙達が居なくて助かった。
もしもこの場に居ようもんなら、神綺様があの時の様に怒って、私の家を破壊しかねる。
.....それほど厄介な存在でもあるし、関係でもあるって事だろう。
「アリスちゃーん!元気にしてた?」
「何ですか、神綺様....。元気ですからお帰り下さい」
やけに上機嫌だが私には関係が無い。冷たくあしらい、人形作りに没頭することにしよう。
バン!と扉を閉める。神綺様の声が聞こえたが気にしない。
....あ、入って来たら困るから攻撃魔法陣を構えておくとしよう。
「もぅ、アリスちゃんってば.....って、どわああああああ!?」
「........何ですか。神綺様は仕事ちゃんとしてます?」
魔法陣から放たれたビームを喰らい倒れた神綺様に声を掛ける。
決して心配だからとかじゃない、うん。
「んもぉ、アリスちゃん、お母さんと呼びなさい!!」
「...........んなっ!?」
神綺様の「お母さん」という単語を聞くと顔が一気に熱くなった。
そりゃあそうだろう。「お母さん」という言葉には苦い思い出があるのだから。
....とはいえ、神綺様の事だ、そう呼ばない限りは五月蝿いだろう。
ったく、神綺様はこっちの気も知らずに....。
「分かったわよ、お母さん。...んで、何の用?」
「うふふ、えっとねー、用は無いの」
「帰って下さい神綺様」
呆れた。勇気とか勇気とか勇気とか...色々腹を括って話聞こうと思ったのに...。
全く、時間の邪魔をするなら帰って欲しいものだ。
「嘘よ。....ほんとはね___」
- Re: 東方人妖録【短編集】 ( No.13 )
- 日時: 2016/08/16 13:08
- 名前: シュヴァルツ (ID: nXkUt35K)
「仕事から逃げる為に来たのおおおおおお!!」
「それ言い換えれば用が無いって事ですよ。帰って下さい」
何か重要な事があるから来たのかと思ったがそうではなかった、寧ろアホらしさが目立ってる
気がする.......のは私だけじゃない筈だ。
というか神綺様、相変わらずな理由だな.....。
仕事がしたくないって、私が子供の時と全く変わんない。
いや、私はまだ子供か、一応霊夢達よりも年下だし.....。
「嫌よ!?アリスちゃんもそんなこと言うの!?サラちゃんにも言われたのに!!」
「サラ姉さん可哀想!!」
よくよく考えれば、週一の頻度で神綺様がサラ姉さんの前を通るとか.....サラ姉さん
可哀想過ぎるでしょ.....。
その度に何故行くのか、理由聞いてるだろうし....うん、私には耐えられないわ。
「だからね!!夢子ちゃんが来るまで........って」
「探しましたよ神綺様。アリスの所に事ある毎行くのは迷惑だから止めなさいって何度も
言いましたよね......?」
夢子姉さんのタイミングがナイス過ぎて何も言えない。
寧ろこの家に盗聴機でも付けられてるのか疑うレベリングなんだけど...?
「じゃあ、このアホ毛は連れて行きますので」
「いやあああああああアリスちゃあああああああああん!!!!!って、夢子ちゃんアホ毛って
何よおおおおおおおお!!!!」
暫くは魔法の森に誰かの声が響いていたらしい。