二次創作小説(紙ほか)
- Re: 【ポケスペ】あなたとわたし ( No.2 )
- 日時: 2016/08/24 23:04
- 名前: Orchid (ID: jxbxTUdV)
第1話 わたしのはじめてのポケモン
「さあマイ、行くぞ」
「へっ?(アホみたいな声出しちゃったっ!)」
ゴールドが呼び出したクリスことクリスタルと喧嘩をはじめてしまった2人。
マイにはどうすることもできずに、2人のことをよく知っているであろう人物である、長い赤い髪で目つきが鋭い男の子、シルバーを電話で呼び出したマイであったが——
「へ? じゃない、ポケモンを捕獲しに行くんだろう?」
「そうですけど……。今はゴールドさんたちを止めた方がいいんじゃないですか?」
「放っておけば収まる。お前もよく知っているだろ?」
ゴールド、クリス、シルバーは3人組、というイメージがマイにはあり、どうしてもその仲には入っていけなかったマイにとって、その3人の仲に入れてもらえていたような気がして、知っているだろ? という言葉はとても嬉しいものだった。
「じゃあ、いっしょにポケモンをゲットしてくれるんですか?」
「当たり前だ。出てこい、ヤミカラス」
「わっ」
頼ってきてくれる後輩のようなマイを心配させないように、余計な言葉を使わずに返事をすましてやると同時にモンスターボールを地面へと投げる。投げられた勢いで開閉スイッチが押されると、中から真っ黒な、それこそ闇一色のカラス……ヤミカラスが現れた。
シルバーは慣れた手つきでヤミカラスの脚に当たる部分を片腕でつかむと、余った片腕でマイを抱きかかえてやる。
◆◆◆
ワカバタウンからそう遠くはないが、薄暗く不気味なためあまり人が近寄らないとある洞窟にきた2人。
「ししししシルバーさん! こ、怖くないのぉ」
「ああ平気だ」
「ひゃあ!? なっなんか首に当たってきたァ!?」
「……あまり騒ぐな。ポケモンが逃げるぞ。それにお前に当たったのは上から落ちてきた水滴だ。」
冷静に状況を把握しているシルバーを見てマイは
(ゴールドさんとは違ってクールなひとだなあ……)
なんて失礼なことを思っていた。
奥に進むのはポケモンを所有していないマイにとって危険だろうとシルバーは奥には進まず出口に近いところでポケモンを探すことに。
「マイ、いたぞ」
「ほ?」
「ほら、あのポケモン。見えるか」
じっ、と鋭い目の先にいたポケモンはヘビのような細長い姿で水色の身体をしたポケモン。特徴的なのは翼のような耳をしていることだろうか? 額には小さな丸い白い突起があり、大きな愛くるしい瞳をしている。
「うわあ! かわいッ「静かにするんだ、ゴールドに似てきているんじゃないか?」っぷは! く、苦しかった」
か〜わいい〜、と喜びたかったマイの口をグローブ付きの手で押さえつけられ息ができずに苦しかったらしいマイ。
さりげなく、ゴールドに似てきているといわれ複雑だが今はそれを考えている暇はない。目の前のポケモンに集中あるのみだ。
「あのポケモンでいいな」
「はっはいっ」
違うポケモンがいい、という選択肢はもらえないマイ。もちろん、あのポケモンでいいマイだが。シルバーも少し強引なところがある。
「俺のポケモンを使え。はじめてのポケモンバトルだから説明してやる」
「ありがとうございます……!」
「あの状態でポケモンを捕獲できると思うな。まずは攻撃をしろ」
えっ!? ポケモンに攻撃!? とショックを受けるマイ。当然だろう、今まで戦闘とは無縁の生活をしていた。ただでさえ身体が弱いマイにとって相手を傷つけるのは心が痛い。
「大丈夫だ。倒さない程度に攻撃をするんだ。そうだな……ひっかく、と俺のポケモンのニューラに命令をするんだ」
「う……にゅ、ニューラさん! ひっかく! です!」
使えと言われだされたポケモンであるニューラがそわそわとした態度でマイを見つめていた。
ひっかく、と聞いたまんま、見たまんまに、ニューラの鋭い爪先が相手ポケモンに当たる。
目にも止まらぬ速さで移動するニューラに追いつけず攻撃をまもとに食らってしまったのか、くらりとよろける。
「わ! すごいすごい! すごいよニューラさん!」
(デレデレするんじゃないニューラ)
「シルバーさん、次はどうすればいいですか?」
「そうだな、あの様子だと捕獲もたやすいな。モンスターボールで捕獲してみるか」
はい! と今日一番の笑顔をみせるマイ。ボールを構える角度、相手のパワーの源の部分にあてると捕獲しやすくなる、などアドバイスを受けるがいまいち理解ができない。とりあえず投げてみよう精神で投げつけたボールは見事ポケモンに当たった。
「やった! これでゲットできましたか?」
「いいや、まだだ。ボールの動きをよく見ろ。ボールが止まったら捕獲完了だ」
ドキドキしながらボールの動きを見るマイ。右に左にボールが動いている。
その時間がとても長く感じるが——
「動きが……止まった?」
「捕獲完了。おめでとうマイ、お前のポケモンだ」
「やっっっったーーー!」
ポケモンが入ったボールをつかむと元気よくジャンプし上に掲げる。するとシルバーが近づいてきて、ポケモンを出してみろと言う。
「え、とこうですか?」
ボールを弱弱しく投げると中から煙とともに先ほどゲットしたポケモンが現れる。どこかに逃げる心配はない、もう自分のポケモンだ。
わーい、かわいい♪ と出てきたポケモンの頭を撫でているマイに、長方形の形をしている赤い機械を手渡す。
「これは?」
「ポケモン図鑑だ。ウツギ博士からいただいた物だ。使ってみろ。ここが図鑑を開けるボタンで、このカメラ部分でポケモンを撮影すると図鑑に登録されているポケモンが表示される」
「わ、わわ、わかりました?」
「わからないならいい、とりあえず写真を撮ってみろ」
こんなにもわかりやすい奴はいるのか? とマイの将来が心配になるシルバーだが、そんなことは知らないマイ。嬉しそうに捕まえたばかりのポケモンを撮影する。
『ミニリュウ。ドラゴンポケモン。目撃者が少ないため幻のポケモンと呼ばれていた。脱皮を繰り返しては大きくなる生命力あふれるポケモン』
ポケモン図鑑が機械音で説明をしてくれる。マイはそんな説明よりも、このポケモンの名前を知ることができることがうれしいのか、ミニリュウ! ミニリュウ! と何回も愛情をこめて呼んだ。
「さあ、そろそろ帰るぞ」
「はっはい! 行こうっミニリュウ!」
