二次創作小説(紙ほか)
- Re: 【東方二次創作】幻想復興録 ( No.11 )
- 日時: 2016/10/10 21:57
- 名前: 孤独人 (ID: .Vo2i2Gg)
文「あら・・・あなた達もこの人のようになりにきたんですか?」
そう言う文の声は冷たい。
文の足元には、すでに意識を失った霊夢が倒れていた。
文「少し待っててください。霊夢さんの息の根を止めてから、
あなた達の相手をしてあげますよ」
そう言った瞬間、魔理沙が短剣を弾幕で弾き飛ばした。
文「・・・対応が早いですね」
魔理沙「今のお前の速さだと、短剣を振り下ろす動作を
見てからじゃ遅いからな」
文「このスペルカードのことをご存知のようですね」
翔「ああ。ここに来る途中、河童が教えてくれたのさ」
文「余計なことを・・・」
魔理沙「それだけじゃない。これを見な!」
そう言って魔理沙と翔は懐からスペルカードを取り出した。
それは文が使っていたスペルカードの内一つ、強化詠唱だった。
文「何故それを・・・!」
翔「これも河童がくれたのさ。
「妖怪達には止められてるけど、人間は盟友だからさ!」 とか言ってたな」
文「まったく、相変わらずですね。河童は」
魔理沙「さて?どうする?いつものようにさっさと逃げ帰るか?」
文「いいえ?いくら強化詠唱持ちとは言え所詮は人間。
格の違いを見せてあげますよ!」
魔理沙「そうか・・・なら翔!いくぞ!」
翔「おう!」
とは言ったものの、スペルカードの使い方がわからない!
とりあえずは魔理沙の真似をしておくか・・・。
魔理沙「スペルカード発動!《強化詠唱〜リミッター解除〜》」
翔「スペルカード発動!《強化詠唱〜戦闘の天才〜》」
スペルカードを発動した瞬間、確かに何かが変わった。
隣に居る魔理沙は身体中スパークのような何かで覆われているし、
俺に至っては、体が軽く、視野が広く、能力の使い方も完全に把握した、
まさに戦闘の天才状態になっている。
河童が言うには制限時間はなく、本人の意思で解除できるようだ。
魔理沙「おおお!すごいぞこれは!魔力が満ち溢れてくる!」
翔「そうだな。こんなに清々しい気分は初めてだ」
文「河童ってば、なんてものをこの子達に渡してるのよ・・・!」
さすがの文でも、多少の焦りが出てきた。だが・・・
文「しかし、どれだけ強くなろうと私の速さについてこれるはずはない!
だったら動き出す前に仕留めてやるわ!」
そう言って文が消えた。
霊夢が倒された時と同じである。
魔理沙「み、見えない・・・」
翔「・・・」
文は一瞬で翔の後ろに回り込み・・・
文「まずは貴方からよ!」
魔理沙「!?翔!危ない!」
気づいた時にはもう遅く、文は短剣を振り下ろした・・・が。
その剣は、翔の頭上スレスレで止まっていた。
何故なら翔が文の手首を掴んでいたからだ。
翔「おー。これは結構なスピードで」
文「なぜ・・・この状態の私が・・・」
翔「姿が見えなくても、出現位置を予測すれば問題ないだろ?」
文「・・・!」
魔理沙「すごい・・・さっきまでの翔とは大違いだ・・・」
止められるはずの無い動きを止められたことで、驚きを隠せない文。
しかし翔は、そこで終わらなかった。
翔「よいしょっと」
翔の拳が文の溝を的確に捉えた。
さすがの妖怪もこれは効いたようで、文の動きが止まった。
文「ぐっ・・・」
翔「ほれ、もたもたしてると閉じ込められるぞ」
文「!?」
動きの止まった文の周りに、翔が結界を設置した。
文「こんな結界・・・!」
翔「やめとけ。お前の力で破れる結界じゃない」
文「くっ・・・」
翔「さてと・・・」
翔は魔理沙に声をかけた。
この結界ごと文を遠くに飛ばしてもらうためである。
翔「魔理沙」
魔理沙「ん?なんだ?」
翔「頼みがあるんだが。この結界ごと文を遠くに吹っ飛ばしてくれないか?」
魔理沙「別に構わないぜ。どれぐらい魔力が高まったのか知りたいしな」
文「!?」
文がビクビクしていた。かわい・・・げふんげふん。
翔「大丈夫だ。この結界は特別頑丈にしてあるし、遠くに飛んだことを
確認できたら、 結界も解いてやる。あ、その結界に閉じ込められた時点で
スペルカードの効果は切れてるから、戻ってこようとかするなよ」
文「ほっ・・・」
とりあえず安心という風に、胸を撫で下ろしていた。
やっぱりかわい(ry
翔「それじゃあ魔理沙、盛大にかっ飛ばしてやれ〜」
魔理沙「ああ!〈恋符〉《マスタースパーク》!!」
魔理沙は八卦路を取り出しそう叫んだ。
その瞬間、さっき俺がくらったレーザーの7、8倍の大きさのレーザーが
八卦路から発射された。なんだこれ・・・
結界は頑丈にしてあったので壊れることもなく、文と共に遠くに消えた。
とりあえず一安心・・・というわけにもいかなかった。
翔「魔理沙、急いで博麗神社に戻るぞ」
魔理沙「ああ、頑張れよ、霊夢」
俺達は霊夢を抱え、博麗神社に向けて飛んだ。
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