二次創作小説(紙ほか)

Re: 佐多くんは今日も能天気 【銀魂】 ( No.3 )
日時: 2016/10/26 17:36
名前: 杏子 ◆EZhnkW6cPU (ID: kRzIGuhz)


万事屋銀ちゃん。メンバーは、4人と1匹。
この物語はその4人の内の1人、佐多が投げ飛ばされるところから始まる。



■ 一.佐多くんはニートを卒業します



「ほあたァァァァァ」

「おギャアァァァァァァ!!!!」

「なんか生まれたぞ」


ガシャーンと音を立てて窓ガラスを突き破り、外へと飛ばされた佐多を銀時は冷静に見送った。
一方で佐多を投げ飛ばした本人である神楽は、額に青筋を浮かべたまま、手をパンパンとはらっている。


「テメェコラ佐多ァァァ!!よくも私の酢昆布を食べやがったなァァァァ!!」

「神楽ちゃん神楽ちゃん、佐多くん今fly☆awayしていったよ」

「わたっ……私が大事に残していた、最後の酢昆布を!!!!」


怒りに震える神楽からは、相当ショックなのが見てとれる。
しかしアレだ、本当に心配なのは佐多の方だ。なんせ夜兎である神楽に思い切り投げ飛ばされたのだ。無事なはずがない。
とかなんとか銀時が考えていると、出勤してきたであろう新八の叫び声が外から聞こえてきた。

次の瞬間、新八が佐多を抱えて勢いよく2人のいる部屋へと飛び込んできた。


「銀さん神楽ちゃんんんん!!佐多さんが!!血まみれで地面に倒れてて!!何を聞いても」

「su konnb u……」

「しか言わなくて!!しかも何かおかしいし!!なんかローマ字だし!!一体何があったんですか!?」

「うるせーヨ黙れヨ、メガネぶち割るぞコラ」

「なんでェェェ!?!?」

「佐多の馬鹿が、神楽の酢昆布を食っちまったんだと。しかもラストのやつを」

「でも佐多さんはまだ新人だから、神楽ちゃんが酢昆布大好きなんて知らなかったんだよ!きっとさ、悪気はなかったと思うよ」


白目をむいている佐多の治療をしながら、新八は神楽を見た。
神楽はまだ怒っており、ゆさゆさと足を動かしている。銀時がまた買ってやるからと宥めると、素直に頷いた。


「まぁ、そいつ入ってまだ3日目だしな」

「そうですよ!だからさ、神楽ちゃん。ゆるしてあげて?」

「……そいつが目ェ覚めて謝ったら考えてやるアル」


チィッと舌打ちをしてから、ペッと神楽は唾をはいた。

__佐多が万事屋に入ってから、3日目だ。
まだ3日しか経っていないのか、と銀時は1人思った。もしかしたら、神楽と新八も同じように感じているのかもしれない。

とそのとき、誰かのお腹が盛大な音で鳴った。


「……誰だ今の、馬鹿でかい音」

「僕じゃありませんよ?」

「私でもないアル」

「すいません、僕です」

「テメーかよ佐多」


よいしょと身を起こした佐多が、小さく手を挙げていた。
痛い、と頭に手をやって、新八が巻いてくれた包帯に気づいた。


「……あれ、僕は」

「オメーは神楽に吹き飛ばされたんだよ。酢昆布食べちまったから」

「……ああ!そう言えばそんなこともありましたね!」

「じゃねーだろォォォォ!!謝れェェェ私と私の酢昆布に謝れェェェ!!そして出せェェェェ!!!」

「えっ出すんですか?わかりました、しばしお待ちを……」

「いや何指つっこんでんの!?本当に出そうとしないでくださいィィィ!!」

「出せコラァァァァァァァ」

「ひょっほはっへふははひ!!(訳※ちょっとまってください!!)」

「神楽ァァァテメーも余計な事言うんじゃねェェェ!!佐多、オマッ馬鹿ァァ!!」

「あ、出ます」

「「ギャアアァァァァァァ!!!!」」


さらに騒がしくなった万事屋。
部屋の隅で丸くなっていた定春は、佐多が来た3日前のことを思い出していた。


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佐多「普通さ、1話目から吐かせちゃう?ゲロ吐かせちゃう?ねぇ、馬鹿なんですか?」

⊂((・x・))⊃ブーーーーーーーーンブンブーーン