二次創作小説(紙ほか)

第二章:見てきたもの(その1) ( No.107 )
日時: 2017/01/20 18:07
名前: 桜 (ID: exZtdiuL)

今回は第二セレクション!みなさんからのコメントで言ってましたが、本当にコンクールの裏側って宿命なんだなーと思いました。






第一セレクションから二日が経ち、第二セレクションまであと三日になろうとしていた。しかし、第二セレクション前にピリピリしている勇飛達を見て空は何かを思いつく。


空「息抜きとしてBRRのライブ見に行こうか!BRRの人達、今すっごい頑張ってるみたいだよー」
樹「いいね!」
ビャッコ「行こう行こう!」


しかし、そのライブが留学先の音楽学校で「勝つために」そして「ミスタッチしないために」教育されたミイの意識を変化させることになった・・・。






日常日和。特別編5 ーーーCello Eccentric Nocturneーーーー 第二章

第二章:見てきたもの(その2) ( No.108 )
日時: 2017/01/20 18:09
名前: 桜 (ID: exZtdiuL)

「BRRライブv紅蓮のキュートなあざといvシリウス」


スザク「なんですかこのタイトルは;」
キリン「ああ、タイトル係のアイオーン君が悩んでたって言うからやっぱ、各バンドの個性的なのでしょ?って」
スザク「あなたですか!!余計な入れ知恵を!!」
セイリュウ「いきなりバカ丸出しだな;」


そしてトップバッターとしてシンガンクリムゾンズが出てきた。彼らは曲を奏でる。


BGM:背徳のカタストロフィ


ミイは初めて生で見たこのライブにさらに衝撃を受ける。ミスは細かいのはあったが、それよりも荒いのに一体感があった。空はシンガン、特にアイオーンのさらに磨きをかけたギターの腕前に思う。


空(おいおい。アイオーン、今他のシンガンとどこまで行ってるんだよーーー)


そしてそのライブが終わったあとにシンガンは家畜から喜びの歓声を受ける。ミイはこのライブを見た後に静かに立ち去る。これにパトリが気付いて彼女を追う。
ーーー来るんじゃなかった。ここにも、日本にも。


パトリ「ミイさーん!」
ミイ「!」
パトリ「やっぱり!こんなところにいたんですか!みんな待ってると思いますよー。そんなにシンガンのライブは衝撃を受けたんですか!」
ミイ「うん・・・だって、ドイツでもシンガンさんとプラマジさんとクリクリさんとガウガさんはすごい話題で・・・特にアイオーンさんはサンライズフェスティバルでも前のディーヴァ社長を倒したことですごい話題になってて・・・せっかくだから会えたらサインをもらっとこうと思ったのに、まさかその前に本人と知り合うことになるとは・・・」
パトリ(裏)「おい!アイオーンから何をあやかろうと言うんだ!お前だってドイツのコンクールで1位なしの2位になった今期待の新人だろ!?そんな卑屈になってねーで、しっかりしやがれ!」
ミイ「ーーーいや、私なんて・・・「チョットー」


すると、偶然その場に居合わせたゲンブがいた。彼女は言う。


ゲンブ「プラマジのライブ・・・始まりマスヨ?」
パトリ「あ、はーい。行きますよ、ミイさん」
ミイ「うん」


パトリとミイは再びライブ会場に戻る。そしてそのライブが終わった後にBRRのカフェで小さな成功パーティが開かれた。


メイプル「では我らBRRライブの成功を祝って〜、乾杯!ですぞ!」
クロウ「ありがとうな!」


空達も他の人達と談笑する中、ミイはアイオーンの幕間であるアコースティックライブでのアコギの腕前、そして空のコミュ力の高さに驚いていた。


ミイ「やっぱり・・・アイオーンさんはすごいなあ。空姉も」
パトリ「ーーーだから、お前だってドイツのコンクールで1位なしの2位になったーーー」
ミイ「だから、私なんて・・・「勝つために」施されただけ・・・失敗は許されないドイツの音楽学校で勉強したの・・・」
パトリ「えっ;」
ミイ「ドイツの音楽学校でチェロの才覚をいち早く発揮して、努力して結果が出るのは嬉しかったけど、「完全無欠のチェリスト」「勝てて当然なチェリスト」って言われて、全くのミスタッチも許されず、ただそれだけの音楽教育を施されてーーードイツ語だって勉強したし、帰ってきてから日本語を忘れて両親が言っている日本語さえもわからなかった。それで日本語を勉強して、それから星ノ宮学園中等部に空姉がいることを知ってーーー」






ミイ(空姉が学園の中等部一のチェリスト!?)


ミイ(思わずすぐに転入しちゃった)


ミイ(失敗しても強い空姉と一緒なら、また楽しくチェロをやれるかもしれない!)






ミイ「でも、ワクワクしたのは最初だけで、ビャッコ君には当てられっぱなしだった。空姉も特に話しかけてくれるわけでもなくーーー」
パトリ「そりゃあ、あなたの飛び抜けた実力だから、褒め方が分からないほど上手いだけで・・・」
ミイ「シンガンさんもそう。聞いたら何かパワーをもらえるかと思ったのに、本当にすごいパワーで、眩し過ぎるというか・・・」
パトリ(裏)「また当てられたのか!?おいっ!とりあえずネガティブになるのは止めとけ!お前のチェロ、十分パワーがあるから!俺が言うんだから、本当だ!」
ミイ「ありがとう、パトリ君」


褒め言葉だけでは届かない。何か鍵を見つければ、失敗を怖がることから、解放されるのにーーー。
一方、パーティが終わった後に帰路が着いたアイオーンはクルークから電話で星ノ宮コンクールの観覧に誘っていた。


アイオーン「ヴッ?星ノ宮コンクールか!?」
クルーク「うん、みんながどんな演奏するか気になって。ということでみんなにはボクは音楽好きということで通してもらえるかな?」
アイオーン「いいぞ。一緒に行こう」
クルーク「ほんと!?」


その二日後。第二セレクションは明日ということでみんな一生懸命に練習していた。パトリとミイは今度の弦楽ライブのためにちょっとだけ練習していた。すると、星ノ宮学園音楽科の男子生徒が陰口を言っていた。


男子生徒A「あの二人、弦楽ライブの練習してんの?」
男子生徒B「コンクール前に弦楽ライブとか余裕だな」


すると、パトリが鎌のヴァイオリンでその男子生徒の服を斬る!これに男子生徒はびっくりしており、パトリは言う。


パトリ(裏)「ざまあみやがれ!ハズカシィ〜。やーだなー、いくら音楽科だからってなー」
ミイ「・・・でも、音楽科だから当たり前じゃない?それにあの二人・・・実技で入ったんでしょ!?ここはそういうところだから・・・」
パトリ(裏)「いいプライドと悪いプライドがあるっていうだろう?こんなところでなんで俺らがってさー。こっちのセリフだ。アイオーンに勝つためにコンクールに出てるのにさー」
ミイ(こんなので鍵なんか見つけるわけない)
ビャッコ「あーあ」


すると、ビャッコがコンクール曲の練習をしていた。ビャッコは言う。


ビャッコ「ビャッコ様だって恋愛は禁止されてたんだ。でも、恋愛禁止は解放されたんだけどさー」
太陽「じゃあ、恋愛すればいいじゃねーか。なんでしねーんだよ」
ビャッコ「恋愛は何があってもこの人じゃないとダメ!って思わないとダメだってツースト兄ちゃんに教えてもらったんだ!こうなったら、その人を探そうかな〜」
ミイ「ぶっ!」
パトリ「ちょっ、純ビャッコ君!」
太陽「純だな!」
ビャッコ「笑うなよ人の目標をーーー!」


ビャッコはコンクール曲の練習をしながら弾く!ミイは思う。


ミイ(久々に音楽が、チェロが聴こえてきた気がする。「悪いプライド」か・・・失敗はしないように教育されてきたから、いわゆる根性論というものに慣れてたけど、失敗はするなと自分にプレッシャーをかけてきたのかな)
空「ちょっとっ。ミイは大丈夫?」
ミイ「えっ!?」
空「いや、ドイツの音楽学校のこと・・・そこでミスタッチしないように無理矢理思い込まされたんだって!?全く、どうりでへこんでたわけだ・・・」
ミイ(見てた!?)
空「どーすんの?これから」
ミイ「・・・今は星ノ宮コンクールで大好きなチェロを弾きたい。今はそれだけでもいいのかなって・・・」
空「・・・私も」


ミイの心を開く鍵は自身の大好きなチェロだった・・・。

第二章:見てきたもの(その3) ( No.109 )
日時: 2017/01/20 18:14
名前: 桜 (ID: exZtdiuL)

ビャッコ「じゃあ、行ってくる!」


そして第二セレクション。ビャッコはセイリュウに見送られる中でセイリュウは言う。


セイリュウ「ビャッコ!もし、誰かに嫌がらせされたんなら、すぐでなくてもいいから言え。ずっと待つから言えよ」
ビャッコ「?うん・・・(セイリュウ兄ちゃんーーー・・・?」


そして第二セレクションが始まる前にクルークとアイオーンは観客席の方に向かっていた。すると、クルークはプレイエルのピアノを見つける。


クルーク「わぁ・・・!プレイエルのピアノだ!」
アイオーン「これ、そんなに有名なのか?」
クルーク「ショパンが愛用してて、今じゃとんでもない額のピアノだよ!触っててもいいのかな?(ピアノの鍵盤を押す)うん!やっぱりいい音色だ。アイオーン、ちょっとだけ弾いていい?」
アイオーン「少しだけなら良いぞ」
クルーク「わぁ!」


クルークはピアノでショパンのモーツァルトのオペラ「ドン・ジョ・ヴァンニ」の「ラ・チ・ダレム・ラ・マーノ」による変奏曲を弾く。すると、そのピアノを桃髪の眠そうな女顔の美少年が聞いていた。


???「(誰かいるのかなー・・・?)!?」
アイオーン「ヴッ!?」
クルーク「(ヤベッ;バレた!!?)あ・・・;」
女子生徒A「零ちゃん、零ちゃーん!」
女子生徒B「急にピアノが聞こえたけど、誰ー?」
クルーク(げっ!!)


すると、零がクルークの口を塞いでアイオーンとクルークと一緒に隠れる。零ファンの女子生徒達は通り過ぎ、零は言う。


零「あーあ。「クルミちゃん」の正体、見つけちゃったなー」
アイオーン「ヴッ;」
クルーク「あ、あの・・・;」
零「気にしないでよ。別に業界ではあることだからさ。他のみんなには正体を隠してんでしょ?」
クルーク「は、はい、まあ・・・」
零「別にお前の可能性をスキャンダルで潰したくはないし、興味はないんだ。ボクの香宮会長の命令なら別だけどー」
クルーク「あっ、ありがとうございます!」
零「じゃあね、クルーク君。またどこかで会えるといいね♪」


零はそう言って去る。アイオーンはほっとする。


アイオーン「よかった、ちゃんと理解のある奴ではないか;」
クルーク「そうだねー(あれ?ボク、名前言ったっけ?)ん?藤原零、高等部1年生、「八奇人」の一人・・・?(高等部の生徒名簿のポスターを見る」


そして警備にきらりサイドとNo@hサイドを迎えてから、第二セレクションが始まり、出番は後からだったビャッコは空にタキシードの着替えを手伝わせていた。すると、ビャッコは着替えた後に香宮がノックして入ってきた。


空「会長!?」
香宮「あの・・・二人に言わなくちゃいけないことがあるんだ」


一方、セイリュウは二人に激励の言葉をかけようと駆ける時、香宮を見かけた。香宮は言う。


香宮「ーーーセイリュウ君、本当に大丈夫かな?」
セイリュウ「!?」
空「何がですか?」
香宮「・・・第一セレクションの時にセイリュウ君に、壁に押し付けられてーーー」
セイリュウ「!?ーーーっ」
香宮「彼、ムダなことは嫌いみたいだし、彼の仲間のビャッコ君は本当に大丈夫かな?」
ビャッコ(ーーーそりゃあ、最初は神様のことを信じ続けてたよ)
香宮「彼、信心深そうだし、もっといろいろ考えた方がいいかもしれないよ」
ビャッコ「(でも、今は)セイリュウ兄ちゃんは、そんなことしない」
セイリュウ「!」
ビャッコ「ーーーだと思います・・・」
香宮「・・・あのね、大事な師兄のことかばいたい気持ちは分かるけど・・・」
空「香宮会長。セイリュウは確かにムダは嫌いですけど、そこまで馬鹿じゃありませんよ」
香宮「ーーー何それ。僕が嘘ついてるって・・・僕よりセイリュウ君を信じるってこと?」
空「信じてるわけじゃないですけど・・・」






空「自分の見てきたものを信じてるだけです」






空のまっすぐな言葉に香宮は何も言えなかった。これにセイリュウは庇われたこと、そして自分を信じてくれたことの嬉しさを噛み締めていた・・・。






そして第二セレクションのビャッコの出番。ビャッコはショパンのチェロソナタを弾き、今までで最高の演奏をする。そしてミイはチェロでベートーベンのチェロソナタ第4番を弾く。ミイのその音色はまるで感情豊かな響きを取り戻したかのように見えた。


ビャッコ「空先生。ミイ姉ちゃんがチェロを弾いてる時は今まででよりもさらにカッコいいですね!」
空「!・・・そうだね」


そして第二セレクションを終えた時、落ち込んでいた香宮を見た高等部の世界史教師有明ラバブは声をかける。


有明「香宮、どうした?」
香宮「有明先生」


香宮は有明を生徒会室に招き入れて相談する。そこには香宮の他に先に帰って家でピアノで最終セレクションのコンクール曲の練習をしている高等部1年生の零を除く高等部2年生の八坂陽二、有野エミリー、飛鷹良太、香宮と同じ学年の黒尾龍之介、柿崎立夏、そして高等部1年生の陽菜(はるな)南がいた。


有明「そっかー。そんなことが・・・」
飛鷹「はい。なんとかセイリュウという男を陥れようとしましたが・・・」
有明「大体一人の人を陥れるより・・・」






有明「多くの奴らを陥れる方法を、知りたくはないか?」






すると、有明は目でオーラをかける。零以外の八奇人はそれに洗脳される。


香宮「・・・なるほど」
八坂「そうだな」
エミリー「頭いいですねー」
飛鷹「うんうん」
黒尾「・・・」
柿崎「頭いいじゃん♪」
陽菜「ヘイヘーイ」


有明は零以外の八奇人を上手くマインドコントロールできたことに殊勝の笑みを浮かべていた・・・。






空「あー、あと1週間後は最終セレクションかー」


一方、空とセイリュウとビャッコはセイリュウとビャッコの二人はNo@hさんからの差し入れであるフロランタンを度々口にしながら空が体育委員をしている体育委員会の書類を手伝っていた。


ビャッコ「今日は様々な役職をそつなくこなしてましたしね」
セイリュウ「後は俺達で任せるから最終セレクションまでゆっくり休め」
空「よろしくー」
セイリュウ「ん?空のリンゴジュースがない」
空「ああ、そのジュース全部飲んだけど」
セイリュウ「同じの買うか?」
空「うん、よろしくー」


セイリュウは空のリンゴジュースを買いに駆ける。ビャッコは空に対してお礼を言う。


ビャッコ「空先生。セイリュウ兄ちゃんのこと信じてくれてありがとうございます!」
空「別にセイリュウを信じてるわけじゃ・・・」
ビャッコ「なんだかんだ言って仲いいですよね」


また香宮さんに怒られちゃうかな。このまま空先生にチェロを教わって、拳法も頑張って、ずっと、ずっとーーー。


ビャッコ「空先生、なんか傷が付いてますよ?」
空「えっ?すぐ治るよ。いっ(傷の治りで痛む)ほらね」
ビャッコ「ぽわー・・・」


すると、誰かがその様子を撮っていた人物がいた。その人物は香宮で彼は驚いているのかニヤリと笑っていた・・・。






星ノ宮学園コンクールの第二セレクションの結果


第1位:香宮蒼音
第2位:ビャッコ
第3位:椿美夜
第4位:天川空
第5位:パトリ
第6位:藤原零
第7位:八坂陽二
第8位:辻宮勇飛
第9位:陽菜南
第10位:有野エミリー
第11位:神山琴
第12位:東太陽
第13位:帝都樹
第14位:黒尾龍之介
第15位:柿崎立夏
第16位:飛鷹良太


以下省略






今回はここまで。次回は物語が動き出す第三章です!






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