二次創作小説(紙ほか)

序章:オーボエの王子様(その1) ( No.481 )
日時: 2018/04/06 18:45
名前: 桜 (ID: exZtdiuL)

今回は特別編6!オールスターでのお話です。ややシリアスギャグ少なめ。恋に恋する乙女のことを悪く言うつもりはありませんが、恋に恋してるだけなら止めさせた方がいいかもしれません。






ナンパ男A「へー、瓶底メガネかけてる割には結構いいオーボエを持ってんじゃん」


人気のない公園。その公園に立ち寄っていた黄田まほろはナンパされて断ったら気付いたらオーボエを取られていた。


まほろ「あっ、あのっ、それは・・・!」
ナンパ男B「これ売れたら結構いい金になるんじゃない?」
まほろ(どうしよう誰かーーーーー!!)
???「おい!」


すると、現れたのは銀髪の髪で青いバンダナを付け、黒い魔導師服を身に纏っている魔導師。そう、闇の魔導師シェゾ・ウィグィィだ。


まほろ(だ・・・誰・・・?)
ナンパ男A「ああ?なんだてめえ?」
ナンパ男B「ま、待てよこいつーーー」






シェゾ「木管楽器を冷たい手で持つなこのクズ野郎があああああーーーーー!!!(ナンパ男Aを足で蹴る」
まほろ「!?」






シェゾ「手の保温はちゃんとなってるのか!!?半殺しにして打楽器の中に放り出すぞてめえ!!」
まほろ「あ・・・あの・・・;」
ナンパ男B「やべーよこいつCOMのぷよぷよチームのリーダーのシェゾさんだ!!」
ナンパ男A「に、逃げるぞ!!」
シェゾ「冷たい手を保温する気ないなら二度とこのオーボエに触るな!!」


ナンパ男二人が逃げる中、シェゾは振り向きながらまほろを見る。


まほろ「あ、あの・・・;」
シェゾ「このオーボエ、お前のか?」
まほろ「は、はいっ!(ヤバい!さっきの人達よりも怖い!オーボエを壊されちゃうーーーーー!!!」


すると、シェゾは・・・






シェゾ「はい。大事にしろよ」






シェゾは壊すことなくオーボエを自分に返した姿をまほろが見てシェゾは立ち去ろうとしながら言う。


シェゾ「気をつけろよこの辺危ない奴ばっかだから。まあ、オーボエ初心者の俺が言うことじゃないが。じゃあな、メガネちゃん」


シェゾが立ち去る中、すると、騒ぎを聞いて駆けつけたトロンボーン担当の金城景吾とまほろと同じくオーボエ担当の朝倉雨季とパーカッション担当の宮島清史郎がまほろの安否を確認する。


金城「まほろ!だから、人気のない公園なんか行くなと言っただろう!」
雨季「とりあえず無事でよかったわ」
宮島「おい、まほろ・・・?」
まほろ「・・・さま」
金城「え?」






まほろ「私がずっと夢見ていたオーボエの王子様よーーーー!!!」
金城&雨季&宮島「はぁっ!!?」






まほろは名前も知らないオーボエの王子様であるシェゾに一目惚れしたのだった・・・。






日常日和。特別編6 ーーーオーボエを巡るエールーーー 序章

序章:オーボエの王子様(その2) ( No.482 )
日時: 2018/04/06 18:47
名前: 桜 (ID: exZtdiuL)

その翌日の星ノ宮学園。またゼオ達一同が空達の放課後に遊びに来ており、チェスを嗜む中でシグレはフラウトを迎えに行くために校内図を見ながら歩いていた。


シグレ「えーと、初等部の場所は向こうか・・・ん?」


すると、中等部の可愛い女子生徒に告白されている金城を見かけた。


女子生徒「中等部の入試の時に一目惚れして、私の初恋だったの。付き合ってほしいの!」
シグレ(あいつ、理人達の編入の時に空さんやアイオーンに突っついた奴・・・)←思わず見る







金城「無理。俺は全然好きじゃない」
シグレΣ(・□・;)






なんと金城、冷たく告白を断りました。女子生徒は泣きながら立ち去り、シグレは隠れながら様子を見る。すると、そこに同じく告白の結末を見ていた宮島は金城に言う。


宮島「おい、金城!お前、大半の中等部の3年生の女子生徒の初恋は大体お前だろ!?それをこっぴどく振るとは・・・!俺だってお前みたいにモテたくてパーカッション始めたのに!」←そのおかげでパーカッションの実力は関東でトップクラス
シグレ(やっぱり嫌な人なのかな・・・;つか、コーンロウの奴も怖いし・・・;)


すると、金城はシグレの予想に反することを言った。






金城「優しくする方が酷いじゃないか」
シグレ(!?)






金城「だから、早く忘れて他の奴のところに行った方がいい」
宮島「あー、そういうもんかなぁ;そういえば、天川達に厳しくするのはお前なりの愛情だもんな。天川達が面白いことをやっても天川達を天狗にさせたくない理由で笑わないし。あのシンガンクリムゾンズのギタリストにも天狗にさせたくなかったんだなあ」
金城「・・・そう思いたかったらそうしたらどうだ?」


二人が歩く中、シグレはようやく姿を現し、金城の一見嫌味に見える言葉に隠された優しさを見抜く。


シグレ(じゃあ、アイオーンに言った嫌味は・・・俺達の誤解・・・)


一方、シェゾは黒木にオーボエを教わっていた。シェゾが趣味としてやりたいと言い出したので黒木が彼にオーボエを勧めたら結構はまってしまった。


黒木「で、その吹き方だと疲れるからリード(ダブルリードのこと)に浅く口にくわえればいいと思うよ。周りの人には喜ばれるかもしれないけど」
シェゾ「へー。お前の教え方分かりやすいじゃん」
黒木「先生の受け売りだけどね。そういえば、シェゾさん」


黒木はシェゾに昨日のことを聞く。


黒木「昨日パトロールに行った時に女の子を助けたって王ドラ君が言ってたよね?」
シェゾ「ああ、メガネちゃんか。助けたつもりはなかったんだが、ナンパ男が冷たい手で木管楽器を持ってたのが許せなくてな・・・」
黒木「へー、愛だねぇ」
シェゾ「まあな。少しは芽生えたのかもな」
黒木「そういえば、ロムさんから聞いてたけどヴァイオリン弾いてたって言ってたよね?」
シェゾ「弾けねえよ。あれしかできないんだ」


平穏な日常。しかし、この平穏な日常こそが誰も気付かないところで歯車が回っていたことは誰も知らなかった・・・。今回はここまで。次回は歯車が少しずつ動く第一章!






序章は短かったなー。感想OK