二次創作小説(紙ほか)
- 夏の花の嵐(その1) ( No.564 )
- 日時: 2018/07/14 00:39
- 名前: 桜 (ID: exZtdiuL)
- プロフ: http://sp.nicovideo.jp/watch/sm33308723
今回からは前の前後編のラストでフラグを立てた話の連作!多分長い話になるかもしれません。
全国学生音楽コンクール・・・そこにはどんな楽器のソロ部門や室内楽の部門が併設されており、全国の音楽学校や音楽科のある学校、吹奏楽部やオーケストラ部、管弦楽部や室内楽部のもう一つの目標であり、本命とは別のもう一つの憧れでもある。そこには地方大会、全国のセミファイナル、ファイナルで勝ち進んだ学校が優勝し、夏に行われることから音楽関係者からは「夏の大輪の花のコンクール」と呼ばれている。大会中の休憩の一つの合間にライブ演奏が行われるのもその異名に由来する。その大輪の花のコンクールが近づくため全国の学生達はソワソワし始めていたーーー・・・。
シグレ「全国学生音楽コンクール!?」
とある日の黄の鳥(まほろ達の実家)に遊びに来たシグレの問いに金城はドヤァと満面の笑みを浮かべながら言う。
金城「そうだ。うちの学校も吹奏楽コンクールとマーチングコンテストを並行して出場することになっている。まだメンバーはあと一人は決めてないみたいだけどな」
シグレ「そうだったんだ。俺、観客席で見とくから頑張れよ。応援してる!」
金城「・・・、あ、そうだ」
すると、金城は聞く。
金城「明日の昼は時間はあるか?」
シグレ「えっ?明日の吟遊月華のライブの終わりだけど・・・」
金城「実は吹奏楽コンクールの自由曲のフルートのソロに苦戦してる部員がいてな、お前フルートの経験はあるだろうから、少し教えてやってほしいんだよ」
シグレ「わかった。じゃあ、明日の昼で!」
その翌日、シグレは吟遊月華としてのライブが終わった後、その部員にフルートを教えるためにエニシとナルカミとともに星ノ宮学園を訪れた。
エニシ「しかしなー、金城があれだけ心を開くようになったな」
ナルカミ「よほど認めてるんですねー」
シグレ「心を開いたとしても・・・まほろさんのオーボエの王子様(シェゾのこと)の件が原因で・・・(しくしく」
二人「あー・・・;」
シグレは校内の地図を見るが、星ノ宮学園の校内図が広すぎるためにまだそこまで覚えきれていなかった。
シグレ「うーん、ここ広いんだよなー・・・」
ナルカミ「一度保健室に行って案内してもらいましょう」
三人は一度保健室に行き、そして保健室の先生に吹奏楽部の場所を聞こうとしていた。
エニシ「確か、ここの保健室の先生、いい人だが産休してるんだろう?」
シグレ「でも、代わりの先生が保健室にいるって聞きましたけど・・・」
すると、三人はそれを見た瞬間に硬直していた。それは・・・
色っぽい保健室の先生の格好をしたエルマの使い魔のサキュバス(ぷよクエの)が訪ねてきた男子生徒の手当てをしていたからだ(爆弾投下)
サキュバス「はい、これで大丈夫vお大事にねv」
男子生徒(v∀v)はい!
三人はそれを見た瞬間に咄嗟の判断でドアを閉めた。すると、エニシが聞く。
エニシ「なんでエルマの使い魔のサキュバスが保健室の先生になってるんだ?」
シグレ「知らないです!!金城も全校集会で眠っていたから詳細は知らないって・・・!!」
ナルカミ「金城君、全校集会で寝ていたんですか!?よく怒られませんでしたね!?」
???「あら?」
すると、星ノ宮学園高等部の制服姿を着たエルマと同じく制服姿で額の角を魔法で消しているDサーバントが三人の前に来た。三人は驚く。
エルマ「吟遊月華の幼なじみ達じゃない」
エニシ「えっ!?制服着てるってことは・・・お前ら、高等部の生徒になったのか!?」
Dサーバント「ああ、サタンの意向でだ。しかもめっちゃ簡単なある試験に合格したら二人とも特進科の生徒になった」←頭がめちゃくちゃいい
エニシ「特進科かよ!?」
エルマ「しかも面接されたんだけど、ここの理事長が「面白いから受け入れます」と本当に転入しちゃったのよ。まあ、理事長は私にとっていい金ヅルだからいいけど」
エニシ「アイオーンのばあさん、学校の管理はちゃんとしろよ!?」
すると、シグレが二人に聞く。
シグレ「あの・・・中等部の吹奏楽部の場所、少し忘れたのでどこにあるか知ってますか?」
エルマ「ああ。それなら右に曲がって左に曲がってまっすぐ行ったらあるわよ」
シグレ「よかった・・・じゃあ、これで・・・」
エルマ「待ちなさい」
すると、エルマが手を三人に差し出す。
ナルカミ「え?」
エルマ「道を教えたお礼よ。せめて一人五千円というところかしら?」
三人「ゑ?」
そしてあえなく一人五千円をエルマに支払い、エルマとDサーバントは立ち去る。
エルマ「一人五千円もらっとくわね、バイバーイ」
エニシ「金返せドロボーーーーー!!!」
すると、ナルカミがエニシを止める。
ナルカミ「でも、まだお金は残ってますし、中等部の吹奏楽部の道を教えてくれただけマシですよ。行きましょう」
シグレ「あの・・・ごめんなさい・・・;」
エニシ「いいんだ、シグレは悪くない」
すると、三人は中等部の吹奏楽部に行くが、なぜか部員達が楽器を持ちながら行列になっていた。
- 夏の花の嵐(その2) ( No.565 )
- 日時: 2018/07/14 00:43
- 名前: 桜 (ID: exZtdiuL)
- プロフ: http://sp.nicovideo.jp/watch/sm33308723
エニシ「なんで中等部の吹奏楽部なのに行列なんだ?」
ナルカミ「星ノ宮学園吹奏楽部は中堅の強豪校ですからね。その吹奏楽コンクールかマーチングコンテストのオーディションでもあるんでしょうね」
シグレ「でも、吹奏楽コンクールのオーディションはもう終わったと思うが・・・」
すると、シグレがうっかりフルートのケースが入った楽器バッグを持ってしまい、すると、中等部の吹奏楽部員の一人に声をかけられる。
中等部の吹奏楽部員A「あれっ?あなたもオーディション参加者ですか?」
シグレ「えっ、違いま」
中等部の吹奏楽部員A「そのフルートが証拠ですよね?順番は最後尾になりますので準備して下さい!」
シグレ「えっ、いや、あの、その」
すると、シグレは勢いに押し切られ、なぜかそのオーディションに参加せざるを得なくなった。すると、そのオーディション参加者の音楽を聴く。別のオーディション参加者達がその上手さにプレッシャーを感じずにはいられなかった。
中等部の吹奏楽部員B「ヤバい・・・;」
中等部の吹奏楽部員C「全国学生音楽コンクールの室内楽部門のメンバー選抜のオーディションの参加者ってそんなにレベルが高いの・・・;」
シグレ(結構本格的か)←わかってるようで全くわかってない
すると、どんどん中等部の吹奏楽部員達のメンバー選抜のオーディションが終了し、最後はシグレとなった。その審査員席には金城達四人組とまほろの双子の兄の夏目と吹奏楽部顧問をしている柴ちゃん先生こと柴田理香子と新しく副顧問として入ることになった一瞬美人に見紛うほどの容姿を持つイケメンである堀本慶介がいた。
金城「堀本先生、うちのあの吹奏楽部員、あんなに上手かったのにボコボコに厳しくするんだなー」
雨季「まあ、技術は裏切らないと思うけどね」
柴ちゃん「技術は大事だと思うわよー」
堀本「音楽にとって大事なのは技術だけじゃないんだよ。その口に蛇を入れられたくなければ黙ってろ」←こういう口悪い性格
宮島「おー、こわっ;」
まほろ「みんな、やめなよっ;最後の子来るよっ」
夏目「どうぞー」
すると、その部屋にシグレが入った。これに金城達四人組と夏目は驚く。
金城「シグレ!?」
宮島「なんでオーディション会場に?」
夏目「きっと景吾達のところの部員に押し切られて間違ってオーディションに参加したんだろうね」
堀本「まあいいだろう。自分なりの演奏をしろ」
シグレ「は、はい・・・?(フルート用に編曲されたショパンの子犬のワルツでいいかな・・・」
すると、シグレはフルートでその子犬のワルツを吹く。シグレにはまだ技術の足りなさはわかっていたが、その表現力は演奏評価はいつも辛口の堀本と柴ちゃん先生を驚愕させる。シグレはそのフルートの演奏の中で思う。
シグレ(龍笛の技術を応用させながら演奏してるけど・・・なんか龍笛と同じように楽しい・・・!)
そしてその演奏を終えた後にその静寂がシグレを一瞬だけ不安にさせた。
シグレ(あれ?気に入らなかった・・・?)
堀本「・・・柴田先生」
柴ちゃん先生「はい?」
堀本「既に二次オーディションが決まった奴らを帰らせろ。そいつらの合格評価を取り消せ。合格はこいつとお前ら五人だけだ」
シグレ「えっ?」
堀本「全国学生音楽コンクールの室内楽部門のメンバー選抜オーディションの合格者はこいつだ」
シグレ「えっ!?」
柴ちゃん先生がなんとか彼らを説得して帰らせようと動く中でまほろが真っ先にシグレに駆けて褒める。
まほろ「すごいよシグレ君!あの堀本先生に認められるなんて!」
シグレ「えっ、どういうことだ!?」
金城「堀本先生が合格させたということはお前の実力を認めたんだ。それにどうせ七彩高校には軽音部以外の音楽系部活はないしな。俺達が紅葉さんやメンバー達を説得するから練習する時間を作れ」
シグレ「えっ、えっ!?(金城達と・・・全国学生音楽コンクールに!?そりゃあ光栄なことだけど・・・でも・・・無理だ!」
すると、シグレは堀本に言う。
シグレ「あのっ、俺、本当に兄貴みたいな演奏技術がないんです!選ぶなら兄貴にーーーーー」
堀本「本当にそう思うか?俺は演奏技術よりもその表現力に目をつけたんだがな。金城達の高い演奏技術。そしてシグレのそれを引っ張り上げる圧倒的な表現力。このメンバーで面白いことができたならーーーーーその表現力で全国優勝は間違いない。お前も外部ながら金城達と優勝トロフィーである銀のトロフィーを手に入れて優勝した世界を見てみたくないか?」
堀本の厳しいながらも本心からの言葉にシグレは咄嗟に答える。
シグレ「・・・見たい!」
宮島「えっ!?シグレ、大丈夫なの!?」
堀本「大丈夫だ。三軒屋紅葉はこの吹奏楽部のOGだ。ちゃんと話せばきっと分かるだろう」
それをドアの隙間からエニシとナルカミが見ていた。エニシは堀本について知っているような様子で震えていた。
エニシ「あのヨーロッパで活躍してるバソン奏者の堀本慶介が褒めた・・・だと!?」
ナルカミ「シグレは認められたのはいいんですが、そんなに有名なんですか?」
エニシ「当たり前だ!あの堀本慶介が実力を認めることなんか稀にしかないんだぞ!?どんなプロの演奏でもいつも俺以上の辛口評価のあの人が、だぞ!?」
ナルカミ「まあでも、彼らのコンクール中はあの人にシグレを任せるのはいいかもいいかもしれませんね。紅葉さんには私からも説得しましょう」
エニシ「・・・あいつ、元ヤンだぞ;」
ナルカミ「だからこそです」
シグレが加わった室内楽部門でのコンクール・・・次回は説得された紅葉が提示したある条件とライバル校の詳細!
金城「ところで吹奏楽コンクールの自由曲のフルートソロの部員の指導は?」
シグレ「あっ;ドタドタして忘れてた・・・;」
続く・・・!
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