二次創作小説(紙ほか)
- 黒音学園とのアンサンブル対決!(その1) ( No.592 )
- 日時: 2018/08/21 20:14
- 名前: 桜 (ID: exZtdiuL)
- プロフ: http://sp.nicovideo.jp/watch/sm33308723
今回は黒音学園とのアンサンブル対決です!果たして結果は・・・!?
その説明会の後の午後。シグレ達はシグレの欠点について話し合っていた。
雨季「とりあえずシグレのマエストロフィールドが無意識に出るってことは・・・まだシグレのマエストロフィールドが不完全ってことじゃないの?」
金城「俺もシグレのマエストロフィールドが不完全だということに気付いていた。後は意識的にマエストロフィールドを出して進化させなければならんことを考えなければならない」
まほろ「でも・・・マエストロフィールドは才あるものしか出せないんでしょう?できるの?」
宮島「ああ、シグレだって出せたんだからどうしても進化させなければならねえ」
夏目「とにかく考えようよ!シグレ君のマエストロフィールドがどうやって意識的に出せるか・・・」
話し合う中でシグレは金城に謝る。
シグレ「元々は俺が言われたのに・・・すまない・・・」
金城「何言ってるんだ。俺はお前の実力を見込んでる。だから、お前のマエストロフィールドを意識的に出せるようになれ」
シグレ(金城・・・)
すると、何かしら人だかりができていた。ヴァイオリンの音も聞こえる。
シグレ「えっ、あの人だかりは?」
金城「きっとまたタクトが演奏ライブを行なっているに違いない」
まほろ「ーーーううん、あれは・・・」
すると、シグレ達が発見したのは美代達黒音学園のアンサンブルメンバーが路上ライブしている姿だった!美代はヴァイオリン、樫野はキーボード(樫野はピアノ専攻)、和泉はホルンを吹いている。
宮島「なんであいつらが路上ライブしてんだよ・・・;」
金城「でも、ヴァイオリンやピアノもそうだが・・・あのホルン、あの二つの楽器に合わせるだけでもわかるぞ。めちゃくちゃホルンが上手いって」
シグレ「・・・(世界一難しい金管楽器のホルンでここまでの演奏ができるなんて・・・ヴァイオリンやピアノもそうだが、あのホルンは侮れん・・・」
そして大盛況のままに黒音学園の路上ライブが終わる中、すると、美代が気付く。
美代「ああ、お前達か。私達の演奏はどうだった?」
シグレ「あ・・・ヴァイオリンやピアノもそうだが・・・ホルンもめちゃくちゃ上手かった。悔しいぐらいにな」
美代「それはそうだろう。和泉は学費免除の特待生だからな」
まほろ「へー!そうなんだ」
美代「お前達全員は自分の音楽を持っているが・・・和泉とは違ってシグレは無意識にマエストロフィールドを出すからな。セミファイナルまでにせいぜい足掻くがいい」
美代達はそのまま立ち去る中で金城は少しムカついていた。
金城「なんだよあれ・・・負けたくないな」
まほろ「あっ!美代さん達を車で迎える副顧問さん?すっごい美人ー!」
宮島「美代達に紛れて気付かなかったぜ」
雨季「でも、あれは男子受けが悪そうね。笑ってるけど」
夏目「雨季;」
シグレ「・・・」
そしてセミファイナルになる中で星ノ宮学園と黒音学園は2日目だったため一日目はタクト達月宮学院高校の演奏を聴きに行くために観客席で見に行くことになった。
シグレ「一日目はタクトさん達の番か・・・」
金城「別にあいつらの演奏を賞賛するわけではないがな・・・」
すると、トイレから帰ろうとした二人はすぐ近くにいた記者に絡まれた。
記者「ちょっとキミ達!東日本大会で四葉宮高校を下して勝ち進んだ星ノ宮学園の吹奏楽部のアンサンブルメンバーだよね!」
金城「え?」
記者「あ、この人は・・・やっぱり!吟遊月華のシグレ君だよね!他校であるはずのキミがなぜ星ノ宮学園のアンサンブルメンバーに?」
シグレ「えっ・・・あの・・・」
金城「やめろ!」
すると、金城が記者に食ってかかろうとしたところをある人物が助けた。カタリーナ女学院の制服を着た美女だ。
???「こいつらに何か用か?調べるなら演奏を聴いてから調べるがいい」
記者「えっ;すっ、すみません!それでは!」
記者が立ち去った後にその美女にシグレは礼を言う。
シグレ「た、助けてくれてありがとうございます」
???「キミらも観客席に行くなら行ったほうがいい。ここにいては不躾な記者がまた同じことを繰り返すだろうからな」
金城「はい。失礼します」
すると、観客席に帰る中でまほろが迎える。
まほろ「おかえりー!遅かったじゃん!」
金城「記者に絡まれてな、そしたらカタリーナ女学院の制服を着た女が助けてくれたよ。確か、フルートを持っていたな・・・」
夏目「あ、それ、もしかして・・・カタリーナ女学院の管弦楽部の部長の吹越咲!?」
シグレ「知ってるのか?」
夏目「知ってるも何もあの人、九州大会24連覇中のカタリーナ女学院の管弦楽部のトップの実力を持っていて、フルート専攻なんだよ。確か、「九州の女神」と呼ばれてるし、羽生芸術大学付属の吹越舞さんの姉だよ」
シグレ「フルート専攻!?じゃあ、あの人がフルート部門に出たら・・・!」
雨季「大丈夫大丈夫。吹越さんはヴァイオリンソロ部門に出るって聞いたし・・・」
シグレ「よかったー・・・」
宮島「朝倉、お前、シグレを持ってフォローするようになったな。デキてんじゃねえか?」
雨季「デキてないわよ!!(顔真っ赤」
一方、月宮学院高校は出番までそれぞれ各自に別行動をし、タクトがみくると話していた。
タクト「みくる。大丈夫やった?」
みくる「ああ、大丈夫だ。月島あいりは全国の頂点で観客として待ってくれているから・・・」
すると、カツカツと靴の音がなる。咲だ。
咲「貴様が雫石みくるか?」
タクト「みくるの知り合い?美人やなあ」
みくる「知らんな。誰だ貴様は」
咲「私はカタリーナ女学院の管弦楽部の部長、吹越咲だ。妹は羽生芸術大学付属の舞」
みくる「羽生芸術大学付属?ああ・・・弱者の学校か」
咲「何・・・!?貴様・・・貴様のせいで・・・妹は!妹は、あれほど愛したオーボエを捨て、オーボエ奏者としての生命を絶たれた。妹はオーボエが難しいながらも懸命に頑張ってきたのに・・・それを貴様が・・・!」
すると、みくるは鼻で笑うかのように答えた。
みくる「ふん。奴はオーボエすら手放せない凡俗な演奏家だ。どうせ成長すらしないのに、ならばさっさとオーボエを捨てさせた方が正解だろう?」
咲「何!?」
みくる「用はそれだけか?それだけのことで私を引き止めるな。行こう、タクト」
タクト「オッケー!」
二人は走り去る中で咲はみくるへの復讐心に燃えていた・・・。
シグレ「あっ。忠臣からのLINEだ」
一方、シグレは自身のスマホに来たその忠臣からのLINEを見ていた。
忠臣からのLINE「シグレさん。セミファイナルに出るのは緊張しますので緊張を和らげるために来ませんか?」
シグレ「ごめん。俺、ちょっと抜けるわ」
金城「ああ。時間がまだあるから別にいいが・・・」
シグレ「ありがとう」
一方、忠臣はセミファイナルに出ることで流石に不安と緊張を抱えていた。
忠臣(セミファイナルでも出られるのは嬉しいけど・・・こんなオレが演奏したっていいのかな・・・)
すると、忠臣の前にある人物が現れた。シグレだ。
シグレ「忠臣。大丈夫か?」
忠臣「シグレさん!あの・・・東日本大会で演奏できたことはとても光栄なのに・・・セミファイナルでも出られるのはとても緊張します・・・こんなオレが演奏できるのはいいのかなって・・・」
すると、シグレは不安を紛らわすかのように忠臣を抱きしめる。忠臣は驚く。
忠臣「えっ、シグレさん!?」
シグレ「大丈夫だ。ファイナルではもしかしたらライバルかもしれないけど・・・お前ならできる」
忠臣「あ、ありがとうございます・・・」
そして忠臣の不安がようやく落ち着いた後にシグレは身体を離す。忠臣はお礼を言う。
忠臣「あ、ありがとうございます!では頑張ります!」
シグレ「ああ」
そしてシグレは観客席に戻る中で雨季は聞く。
雨季「あんた、どこに行ってたの?」
シグレ「別に何も」
そして一日目のセミファイナルの午前の部が始まり、先にカタリーナ女学院では咲がフルートで他のアンサンブルメンバーとともに演奏していた。
観客A「綺麗なフルートの音色・・・温かさが伝わってくる」
観客B「でも、あのフルート、いつもより違うような・・・?」
そして演奏が終わる中で咲は同じ管弦楽部員の後輩に迎えられる。
後輩「お疲れ様です、咲様。とても綺麗な音色でしたよ?・・・さ、咲様・・・?」
咲(さあ、雫石みくる。午後の部がお前の墓場の時だ。その時を待つがいい・・・)
そして月宮学院とカタリーナ女学院が午後の部に勝ち上がる中でライター達が話していた。
ライター「やっぱり、カタリーナ女学院と月宮学院の一騎打ちだな〜」
音楽関係の記者「でも、やっぱり月宮学院が勝つだろ?「九州の女神、雫石みくるの前に墜つ」でいいんじゃない?」
カメラマン「おいおい、学生なんだから手加減しろよ?一応未成年なんだから〜」
ライター達の下品な物言いにカタリーナ女学院の他の管弦楽部員が静かに怒る。
管弦楽部の同級生「・・・あのライター達・・・よくも下品な口を・・・」
咲「放っておけ。私達が手を下すまでもない」
後輩「でも、咲様・・・あんなのはあんまりですわ!」
咲「午後の部の後は奴らの記事の見出しは変わるだろう。意趣返しはそれで十分だ」
そして午後の部が始まる中でついに運命の2曲目になる中でヴァハトが扮していた鳩宮が言う。
鳩宮(ヴァハト)「みんな、頑張ってねー」
美雨「はい」
すると、カタリーナ女学院の2曲目が始まった。これに忠臣は気付く。
忠臣「カタリーナ女学院の2曲目が始まりましたね。ですが、予定していた2曲目とは違うような・・・」
みくる「チャイコフスキーの・・・葦笛の踊り?」
その曲を吹いていた咲は思う。
咲(さぁ・・・この曲で眠れる記憶を呼びおこせ、雫石みくる)
その曲を聴いた途端にみくるの調子が悪くなった。
みくる「うぐっ・・・」
タクト「どしたんや、みくる?」
突如みくるの記憶にある光景が呼び覚まされた・・・。
みくる(あい・・・り・・・あいり・・・は・・・)
そのみくるの前には・・・
誰かに階段から落とされた月宮学院中等部の制服を着た当時のあいりが・・・!!!
みくる「うわぁぁぁぁぁーーーーー!!!!!!!!」
タクト「みくる!?」
観客C「どうしたんだ?何かあったのか?」
みくるの叫びに気付いた大半の観客が唖然となる中で咲は悪魔のように微かに笑っていた。
咲「ふふっ。どうだった、雫石みくる?無力の絶望の再現は。貴様の幼馴染の月島あいりは冬のある日に貴様のファンに嫌がらせされ、そのファンに階段から突き落とされたらしいな?幸いにも指も助かったが・・・突き落とされた時に他の音楽科の生徒が葦笛の踊りを近くのレッスン室で練習していたらしいな?冬の中で誰も助けてくれず、月島あいりはその事故がきっかけで東京の学校に転校・・・調べさせてもらったよ、その冬のある日こそが、お前の演奏した第一楽章の冬の源なのだと」
後輩「さ、咲様・・・」
咲「こんな手段は卑怯だと軽蔑するか?だが、私は・・・あの女をどうしても許すことはできない。さぁ、雫石みくる。私の妹と同じようにステージから逃げ去るがいい!」
一方、調子が悪くなったみくるに大半のチームムーンライトが心配していた。
タクト「待ってな、みくる。今お水を持ってくるから・・・」
みくる「いや、いい・・・ふふふ、ははは。あっはっはっはっ!」
すると、みくるは全てを忘れたかのように笑い出した。みくるは言う。
みくる「この程度で私が怯むとでも?行くぞ、これがセミファイナルでの2曲目だ」
楽我「あっ、ああ!」
そして美雨がピアノ、みくるとタクトはヴァイオリン、楽我と忠臣がチェロ、吉良がオーボエでサン=サーンスの死の舞踏を奏でる中でみくるの音はさっきのこともあって少し揺れていた。これを観客として来ていたゼオが言う。
ゼオ「ふふ。奴も人の子だな。音が少し揺れているぞ」
すると、みくるの異変に気付いた美雨はピアノを奏でる中である行動に出る。
美雨(みくる部長、さっきのこともあって・・・私は自身が崇拝するみくる部長のそんな音は聴きたくない。ならばーーー)
すると、美雨はピアノでみくるとタクトの音を追う。その音はアドリブでできることは難しく、かつ流麗な・・・!
咲「なん・・・だと・・・あのピアノ・・・ヴァイオリンの音を追ってーーー」
みくる(美雨・・・)
美雨(ふふ。これだからアンサンブルは面白いですよ)
美雨の完璧かつ感情豊かなアドリブが観客に驚かれる中で演奏が終わった・・・。
観客D「す、すごい・・・ブラボー!!!」
その観客を皮切りに観客席中どよめきが起こる。美雨の本番一発でのアドリブのおかげでまさに圧巻の演奏だった。咲は自分の敗北と認めた。
咲「・・・完敗・・・だな・・・月宮学院の他の演奏者を軽視していた私の計算違いだ・・・私では・・・月宮学院を超え・・・妹の仇を取ってやることはできなかったようだ・・・」
後輩「・・・咲様」
そして一日目が終わる中で雨季は美雨のピアノのアドリブについて言う。
雨季「ねえ、チームムーンライトのピアノ・・・」
金城「ああ。雫石とタクトのヴァイオリンに合わせてピアノの音を変えたんだ」
まほろ「リハーサルもなく本番一発か。恐れ入ったね。月宮学院のあのピアニストも全国レベルの演奏者だよ」
宮島「でもなあ・・・カタリーナ女学院と月宮学院高校が当たってよかったんじゃねえか?」
夏目「本気で言ってるの?」
宮島「えっ?」
金城「実はヴァイオリンソロ部門で一条美代が吹越咲をセミファイナルで下したという情報が入ったんだ」
シグレ「ヴァイオリン部門のセミファイナルで・・・美代さんが咲さんを下してる?」
金城「ああ。明日はきっと激戦になる。お前が出るフルートソロ部門では俺達と同じ明日だから疲れたからって手を抜いたり油断するなよ」
シグレ「ああ、わかってる」
すると、忠臣がシグレに声をかける。
忠臣「あ、シグレさん!」
シグレ「忠臣」
金城「えっ、お前はチームムーンライトのチェロの・・・知り合いか?」
忠臣「オレのチェロを捨てかけた際に助けてくれたんです」
金城「ああ・・・あの部長、厳格な実力主義で厳しそうだからな」
忠臣「あの、シグレさん、さっきはありがとうございました。おかげで自分の納得した演奏ができました。美雨先輩のおかげでもありますけど」
シグレ「そうか・・・頑張れよ」
忠臣「はい!ではまたっ」
忠臣が立ち去る中で金城はシグレに聞く。
金城「お前、わかってるのか?もし、俺達がファイナルまで勝ち進んだら・・・」
シグレ「・・・ああ。本当に楽しむためには戦う必要があるもんな」
そして2日目になり、星ノ宮学園と黒音学園の番になる中でシグレは微かに緊張していた。
- 黒音学園とのアンサンブル対決!(その2) ( No.593 )
- 日時: 2018/08/21 20:20
- 名前: 桜 (ID: exZtdiuL)
- プロフ: http://sp.nicovideo.jp/watch/sm33308723
シグレ「あばばばば」
宮島「やっぱり某漫画家四コマ漫画の主人公みたいに緊張してるぞ・・・;」
金城「シグレ。緊張はして良いが・・・楽しくやれ。それが最善だ!」
シグレ「金城・・・」
一方、会場に入場し、トロンボーンを取り出す準備をしている金城にゼオが訪ねて来た。
ゼオ「金城」
金城「ウィグルゥ。観客席は行かなくて良いのか;」
ゼオ「伝えたいことがある」
すると、ゼオは金城の演奏に関して言う。
ゼオ「お前は基礎ばかりではなく、もっと個性をはみ出せ。基礎ばかり重視するな。東日本大会以後の練習の時から言ってるだろ」
金城「またか・・・いいではないか、基礎が大事なのだから。少なくとも基礎ではタクト以外の奴には負けてない」
ゼオ「でも・・・いつか限界が来る」
ゼオ「お前・・・そんな気持ちでやってたらそのうちシグレにも抜かれるぞ」
金城「・・・?俺はお前ではないから安心しろ」
金城が立ち去る中でそしてセミファイナルが始まった!午前の部では星ノ宮学園と黒音学園が勝ち上がり、両校とも一騎打ちという形となった。
金城「さて・・・先攻の黒音学園はどうやって演奏するかな」
夏目「あ、始まるよ」
そして先攻の黒音学園が舞台に上がり,そして楽器を構え演奏する!その演奏曲はモーツァルトの歌劇魔笛の夜の女王のアリアだった!
BGM:黒音学園アンサンブルメンバー版モーツァルトの歌劇魔笛の夜の女王のアリア
金城「夜の女王のアリア!」
まほろ「超絶技巧の曲だ!」
雨季「元となった声楽でも難しいやつよね?」
宮島「あいつ、本気で勝負するつもりだ!」
美代(超絶技巧だからと無理にあの女副顧問に行ってやらせたんだ。私の実力をはっきり聴いてもらうために・・・!)
観客E「ただのパフォーマンスかと思ったのに・・・グイグイと引き離せなくなる・・・!」
美代(さぁ・・・お前らの海を、見せてもらうよ)
そして美代のマエストロフィールドが発動する!そこには神秘的な海の中だった・・・!そして演奏が終わり、会場は喝采を受ける。これを見ていた四葉宮高校は紺野は言う。
紺野「・・・あの人ら、海のようにエンターテイメント性のある演奏をするね」
曲山「それでも受け入れられてるな」
服部「あの人らは演奏のなんたるかを知ってるんだよ。問題は彼らがどのようにこの演奏を超えるかだ」
一方、星ノ宮学園のアンサンブルメンバーは宮島がいつもより緊張しまくっていた。
宮島「無理無理無理!あいつらの演奏を超えるとかマジ無理!」
金城「宮島!お前は女にモテるために打楽器をしてるだろう!それを勧誘の時に説いたのは俺だが!ここで逃げたら女に面目が立たんぞ!」
宮島「えっ;」
金城「お前はここ最近女にモテるぐらいかなり上手くなってる!俺はわかるんだ!」
宮島「女にモテるぐらいかなり上手く・・・なってる?」
その金城の言葉により奮い立った宮島は自分の打楽器を持ちながら言う!
宮島「行こう楽しんでやろう(キリッ」
夏目「女の子にモテるために打楽器を始めたのか・・・;」
シグレ「男だ・・・(感涙」
雨季「ちょっとそこのバカ、感涙するんじゃないわよ!」
そして星ノ宮学園のアンサンブルメンバーが舞台に立ち、観客にお辞儀をする。これを観客席でシュウ☆ゾーとロゼの女の姿であるミカエルとともに見ていたロムは言う。
ロム「シグレの舞台とはいえやっぱり慣れん・・・;」
シュウ☆ゾー「まあ頑張るしかないかなっ☆」
ミカエル「お前が一番慣れないんじゃ・・・」
一方、シグレの応援に駆けつけたのだめと真澄が観客席の立ち見席で「シグレファイト!」の応援幕を持ちながら言う。
真澄「緊張するわね〜;」
のだめ「のだめはこういう観客席もたまになら悪くないんデスが・・・」
そして星ノ宮学園のアンサンブルメンバーはそれぞれ楽器を構え演奏する!演奏曲はビゼーのアルルの女のファランドールだ!
BGM:星ノ宮学園アンサンブルメンバー版ビゼーのアルルの女のファランドール
その演奏は個々の実力は高いながらかなり圧巻の演奏で会場全体を飲み込んだ。特に宮島のティンパニは会場全体を惹きつけた。
ロム「誰だ!?あのティンパニ・・・宮島・・・!?」
ミカエル「あれは秘めた可能性を感じるな」
シュウ☆ゾー「へー」
真澄「ちょっと!あのティンパニ、誰よ!?一流の打楽器奏者かもしれないのになんで気付かなかったのよ私!?」
のだめ「真澄ちゃんがシグレのことばかり応援するからじゃないデスか〜;」
宮島はロムや真澄から一流の打楽器奏者として認識される中で宮島は演奏の中で思う。
宮島(俺は・・・勝ちたい。あの銀のトロフィーをちゃんと持ち帰りたい!)
そして宮島のマエストロフィールドが発動し、そのマエストロフィールドは情熱的な炎に包まれる中で演奏が終わり、会場全体の雰囲気は星ノ宮学園に一変した!
ププル「わぁ〜!一曲目なのにもう会場全体を飲み込んでる!」
アイオーン「ヴッ!礼二。兄のいる星ノ宮学園か美代がいる黒音学園のどちらに入学するか迷ってると?」
礼二「はい。でも、両校ともあんな演奏されてはますます迷います;」
宮島父「まあ、気長に考えろ!俺なんか打楽器をやるために高校を選んだぐらいだからな!」
さとわ「それはそれでカッコいいわv」
一太「清兄ちゃん、カッコいいー!」
クルーク「キミ達のお兄さん、バカのようでカッコいいね」
ゼオ「それ、フォローになってないぞ」
カーン「私は演奏は聴いているだけでいい」
一方、黒音学園は樫野が宮島の演奏について言う。
樫野「すごいね。宮島君・・・美代さんが内心で惚れ込んだだけあるじゃないか」
美代「ふざけるな樫野!私と清史郎は倒すべき宿敵同士!そんな想いに囚われたことなどない!」
和泉「美代先輩の言葉の内容からよくわかりますね」
美代「違う!コホン。そろそろ運命の2曲目をやるか。みな、ついてこい」
そして黒音学園のアンサンブルメンバーが舞台に立ち、楽器を構え2曲目を奏でる!曲はサラサーテのツィゴイネルワイゼンだ。
BGM:黒音学園アンサンブルメンバー版サラサーテのツィゴイネルワイゼン
またも超絶技巧な曲を選んだ黒音学園に会場は彼らに惹きつけて彼らから離れられずに聴いていた。超絶技巧の中に華やかな表現性。和泉はこの曲について思う。
和泉(この曲は超絶技巧な上で僕達に合った曲。この曲に華やかな表現性を乗せることでさらに曲として成立する!)
そして和泉がマエストロフィールドを発動する!和泉のマエストロフィールドは青龍のいる木々の中にある滝の上の中でそして演奏が終わる。会場はすっかり黒音学園に一変し、黒音学園は喝采を浴びた。
観客F「ブラボー!華やかで素晴らしい!」
観客G「美代さん、華やかな演奏していて、本当に歌っているみたいだったわ!」
一方、ある音楽雑誌の記者が黒音学園の演奏を良く思わない様子でそれを聞いていた。
音楽雑誌の記者「なんでパフォーマンス性のある下品な演奏が聴衆に受け入れられるんだ?」
昼子(ヒルダ)「じゃあ、証拠を見て見なよ」
音楽雑誌の記者「!あんた、黒音学園の室内楽部の副顧問の・・・!」
昼子(ヒルダ)「いいことを教えてあげるよ〜」
昼子に扮したヒルダがあることを音楽雑誌の記者に耳打ちする。その内容に記者が驚く。
音楽雑誌の記者「何!?それは本当か!?(すぐにその場所に駆ける」
昼子(ヒルダ)「行ってらっしゃーい」
すると、クルークはその記者が行動していることに気付いた。
クルーク「なんだ?あの記者・・・なんか変だな」
カーン「あの者にはただならぬ雰囲気を感じていた。何か情報を得たみたいに」
クルーク「情報って・・・!!ごめん、ちょっと席を外すよ!」
ゼオ「クルーク、カーン!?」
一方、黒音学園の演奏を聴いた星ノ宮学園のアンサンブルメンバーはそのレベルの高い演奏に緊張感を走っていた。
金城「緊張感、という言葉が似合いの与え方だな」
まほろ「和泉さんのホルンがここまでできるなんて知らなかった・・・」
すると、黒音学園のアンサンブルメンバーが星ノ宮学園のアンサンブルメンバーの様子を見に来た。
樫野「どうしたの、もしかして緊張してる?」
シグレ「緊張しているなら楽しくやればいいだけ、です」
美代「清史郎。この私達の演奏の後でも全力でかかって来い!叩き潰してやる」
宮島「ああ。もちろんだ!」
すると、二人の姿をカメラで撮っていた人物がいた。ヒルダに情報を教えてもらった音楽雑誌の記者だ。
音楽雑誌の記者「へぇ・・・キミ達が当たったってことはなるほどね・・・ようやく腑に落ちたよ」
雨季「何よあんた。こんなことして楽しい?」
金城「品性のかけらもないな」
音楽雑誌の記者「なんだよ。お前ら星ノ宮学園のアンサンブルメンバーは黒音学園のアンサンブルメンバーの引き立て役になるつもりだろ?こちとら宮島清史郎と一条美代が義理の甥と伯母だってことは掴んでるからな」
シグレ「そんなこと・・・「違うよ!」
BGM:hora de verdad
すると、クルークとカーンが星ノ宮学園と黒音学園の両校のアンサンブルメンバーを弁護するために彼らの前に現れた!クルークは言う。
クルーク「黒音学園は一度もそんなこと思ってないし、星ノ宮学園もそんな引き立て役になろうとは一度も思ってないから、侮辱はやめてもらえるかい!?」
カーン「私も記者の言うことは侮辱に値すると思っている」
記者「なんだ?ああ、そうか、観客席の方か、お前らには関係ない引っ込んでろ!」
金城「違う!」
すると、金城がクルークとカーンを記者からかばう。
金城「こいつらは俺達の仲間だ!こいつらを追い出そうとするのはやめてもらおう」
シグレ「つか、俺のプロデューサーの友達なのにそれを知らないなんて記者失格じゃないか?」
夏目「これだからは演奏を聴いたこともない見せかけの記者はムカつくんだよねー(^ω^#)」
まほろ「理事長に頼んで抹消してもらいますお(^ω^#)」
音楽雑誌の記者「なっ!?お前らは引き立て役のくせに!」
すると、美代が記者から彼らをかばうかのように言う。
美代「私が誰なのか忘れたのか?私は箏の大組織、一条会の当代家元の次女だ。私がその気になればいつでもお前を抹消してもらうことができるのだよ。これ以上の侮辱を続ける気ならな」
音楽雑誌の記者「ぐっ・・・!もういい!」
記者が立ち去る中で宮島はクルークとカーンに礼を言う。
宮島「クルーク、カーンさん!ありがとう!俺はあんたらに言ってくれて嬉しかった!」
クルーク「ボク達はあの記者の言葉で演奏の調子を崩したら困るから助けに来ただけだよ」
宮島「それでも、俺達が嬉しかったから!」
宮島の満面の笑顔にクルーク達もつられて笑顔を浮かべる。
クルーク「そっか。じゃあ、ボク達は観客席に戻るね。係員さんに気付かれずに来たから」
金城「そうか。演奏を楽しみにしておけ」
クルーク「うん!」
クルークとカーンが立ち去る中で星ノ宮学園のアンサンブルメンバーがクルークとカーンが記者から助けてくれたことで奮い立った。
金城「よし、行くか!」
シグレ「ああ!」
一方、観客席に戻ってきたクルークとカーンは突然席を外したことにププルに叱られていた。
ププル「二人ともどこに行ってたの!」
クルーク「別に」
カーン「話すことはない。だから、ない」
ププル「むかーっ!」
一方、ヒルダはエルドゥールに電話をかけながら言う。
ヒルダ「こっちは記者に情報を教えたけど記者が泣きながら逃げ帰ってたから失敗したよ。そろそろ戻ってもいい?」
エルドゥール「・・・・・・構わん」
そして星ノ宮学園のアンサンブルメンバーが舞台に立ち、楽器を構え2曲目を奏でる!曲はJ・シュトラウス二世のこうもりの序曲だ!
BGM:星ノ宮学園アンサンブルメンバー版J・シュトラウス二世のこうもりの序曲
その星ノ宮学園の演奏は正に会場を飲み込むかのような演奏だった。特にシグレの演奏はクルーク達に助けられてから雛菊の風景が見えるような気がした。
シグレ(クルークさん達に助けられてから、雛菊が見える。マエストロフィールド?いや、そうではないかもしれない。でも、それでもーーー・・・)
すると、シグレのマエストロフィールドが出現し、雛菊の花畑の上に降り立った羽が見えてきた!その演奏を聴いていた堀本の元に黒音学園の室内楽部の正顧問の田畑平次が来た。
田畑「金城景吾は、東日本大会の時から成長してませんね」
堀本「田畑先生・・・」
田畑「うちに来ればもっと技術を伸ばせる、上手くなれる。なぜあなたからも言ってやらないんですか」
堀本「確かに黒音学園なら、技術を伸ばせるかもしれませんね」
田畑「じゃあ、なぜ・・・」
堀本「わかりませんか?本当に必要なのは恵まれた環境じゃない。大事なのは自分で考えて、自分で頑張って、自分で行う自発性です。それに気付くのはその成果が得られた時ですから・・・」
一方、シグレの進化した演奏を聴いた金城はシグレの進化したマエストロフィールドに気づき、演奏には出さないものの内心で焦っていた。
金城(どうしてだ?さっきから俺のトロンボーンがシグレのフルートに飲み込まれて行く・・・)
一方、美代もシグレの成長に気付いていた。
美代(卓越した演奏技術の高い金城景吾のトロンボーンが地味男の表現力の高いフルートに飲み込まれてる・・・前は金城景吾の演奏技術の高さを地味男の表現力でカバーしただけだったのに・・・なぜ・・・なんなのだ、こいつは・・・)
一方、アイオーンは金城のトロンボーンの異変に気付きながら言う。
アイオーン「なぜか金城の演奏、調子が悪くないか?」
ゼオ「いや・・・金城はいつも通りだ。演奏技術がいつも通りに保てば個性が無意識に抑えられた状態になる。もちろん今の卓越した演奏技術に問題があるわけではないが。一見金城の演奏が全体をまとまっているように見える。でも、この演奏、金城達の演奏をリードしているのはシグレの方だ」
一方、金城はシグレの進化した演奏で内心で戸惑っていた。
金城(シグレの演奏は表現力だけじゃない、卓越した演奏技術がさっきよりも上手くなっているーーー・・・ウィグルゥのあの言葉はきっとーーーいつもの飄々とした感じじゃないーーー・・・)
ゼオ『そのうちシグレにも抜かれるぞーーー・・・』
そして演奏が終わり、会場からはどよめきが起こる。正に黒音学園を超えた圧巻の演奏だった・・・!
- 黒音学園とのアンサンブル対決!(その3) ( No.594 )
- 日時: 2018/08/21 20:26
- 名前: 桜 (ID: exZtdiuL)
- プロフ: http://sp.nicovideo.jp/watch/sm33308723
シグレ「ようやく終わった・・・」
雨季「お疲れ。ほら、甘さ控えめのクッキー。まほろ達パートメンバーに作ったあまりのやつだから、あげる」
シグレ「あ、ありがとう」
すると、放送のアナウンスがなった!
宮島「来た!」
アナウンス「ファイナル進出校はーーー」
アナウンス「星ノ宮学園!」
その名前を聞いた星ノ宮学園の大半のアンサンブルメンバーは歓喜に包まれる!宮島は嬉し泣きをする。
宮島「すげーよ!黒音学園抑えたぞおおおおおー!!!」
夏目「すごい本当にすごいよ・・・!」
まほろ「うん・・・!」
シグレ「俺達、ファイナルに行ける・・・!夢じゃないよな!?」
すると、敗退した黒音学園のアンサンブルメンバーが彼らの前に現れた。
美代「夢じゃない。ファイナル進出おめでとう」
樫野「夢みたいなことだと思うけど現実だよ」
和泉「まあ、僕達の力の限りを尽くしましたよ」
まほろ「ゆ、夢じゃないんだ!現実なんだ・・・!」
まほろがまた嬉し泣きをする中で美代は宮島に言う。
美代「私から激励の言葉をあげよう。ーーー清史郎、必ず勝てよ。そしてお前の弟達に兄としての背中を道標となれ」
宮島「美代・・・ああ、もちろんだよ」
美代「さらばだ。私達は撤退する」
樫野「じゃあ、またね」
和泉「さよならです」
黒音学園のアンサンブルメンバーが立ち去った後で宮島はあることを思い出した。
宮島「そういえば、シグレ、これからフルートソロ部門があるんじゃねえ?」
シグレ「あっ!行かなきゃ!喜びに浸っている暇はない!」
雨季「忘れん坊ね;」
すると、金城は言う。
金城「シグレのセミファイナルを見たら俺は帰る」
夏目「えっ!?景吾、どうして・・・」
金城「自主練だ」
まほろ「えっ?」
金城「自主練しに行く。シグレにも負けたくないから」
シグレ「えっ!?一番卓越した演奏技術だったのは金城で・・・」
金城「・・・俺は」
すると、金城は自らの胸の内を言う。
金城「基礎練ではタクト以外には負けないと思っていた。基礎練が大事なんだと思っていた」
ゼオ『ーーーそのうちシグレにも抜かれるぞ』
金城「ーーーだけど、今日のシグレの演奏を聴いてこのままではよくない気がする」
金城「俺はタクトにもシグレにも負けたくない。もっと上手くなりたい・・・!」
金城「シグレ、気づいてたか?2曲目、お前が演奏をリードしていたことに」
シグレ「えっ?」
金城「その技術を龍笛にも生かせばもっと上手くなれる。俺はもっと上手くなるから、だからシグレも上手くなれ」
その言葉は金城がシグレの演奏を認めたということ・・・。シグレはそのことがわかった瞬間に言う。
シグレ「ああ、もちろんだ!」
一方、観客席の外ではクルークが礼二に尋ねる。
クルーク「・・・礼二。まだ自分の選ぶ学校に迷いはあるかい?」
礼二「・・・」
すると、礼二は微笑みながら言う。
礼二「星ノ宮学園に決めましたよ」
クルーク「ーーーうん!」
一方、ゼオはフルートソロ部門の観客席でシグレの演奏を心待ちしていた。
ゼオ(さて、セミファイナルまで進んだシグレの演奏はどんなものか)
すると、シグレが舞台に上がり、お辞儀をした後にフルートで曲を吹く。それはビゼーのアルルの女のメヌエット・・・!
ナルカミ「アルルの女のメヌエット!」
エニシ「有名なやつだ!しかも東日本大会の時よりも上手くなってる!」
理人(フラウト)(金城さん、堀本先生、一体どういう教え方をしたんだ。レビアッタの任務の時よりもシグレの成長の観察の方が任務の適量になりそうだ。全く、トリル総帥は・・・目の付け所が悪すぎ!)
トリル「クシュン!夏なのに風邪かな・・・」←有給休暇で温泉に行っていた
ゼオ(なんだ、これ・・・俺の音色とは違うが、俺よりも表現力ができてやがる。俺も負けてられないなっ)
そしてセミファイナルのフルートソロ部門ではシグレが進出し、室内楽部門のファイナルでは星ノ宮学園と月宮学院の一騎打ちとなった。果たして星ノ宮学園は優勝できるのか・・・?
一方、あいりはツーストのヴェルサイユでの別荘の庭で星空を見ていた。その星空の様子に彼女は言う。
あいり「・・・みくる、ファイナルのステージで私を待ってるのかしら・・・」
続く・・・!
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