二次創作小説(紙ほか)

少年戦士ト麒麟ノメイドノ物語(その1) ( No.829 )
日時: 2020/09/10 19:17
名前: 桜 (ID: exZtdiuL)

お久しぶりです。ここ最近は多忙で小説の投稿が出来なくてすいませんでしたOTL今回はペイペインさんと出会ったとある少年戦士の話。少しばかり暗めの要素はありますが、ちゃんとほのぼのした話です。






ーーーーーここはどこだろう。


悪い白服の奴らから逃げて俺が実験のために出した何かの召喚絵から召喚した女みたいな剣士も連れてきたのに。


あいつを傷つけていつのまにか逃げて来た先の何かのテレポートで召喚絵でこのニッポンという国に飛ばされてしまった。


あいつは悪くない。悪いのはこんな目を抱えて卑屈になる俺。だけどーーーーー


俺は震えていた。ニッポンという国は知らない文化や感じが見慣れない奴らばかりだから不安なんじゃない。ただそのニッポンの国で俺を受け入れてくれる奴はいないのだろうかと思うほどに。


あいつが飛ばされてまで俺を探しに来て迎えに来てくれたらきっと不安になんかならなかったのに・・・。






ペイペイン「アイレーン様の今日のディナーの材料、あとはアイレーン様が欲しくてお兄様と遊びたいカービィのスターアライズのソフト・・・アイレーン様のリクエスト、ゲームじゃないですか;」


闇のパーフェクトメイドペイペインは残暑の陽の下で買い物に来ていた。ペイペインは猛暑の中には多少は動じないが、自分の主人のアイレーンの自由すぎるリクエストに多少は戸惑っていた。ペイペインはゲーム屋でそれを買った後に言う。


ペイペイン「これも全てはあのクソ七三メガネのせいですね。奴さえいなければ・・・!」


すると、ペイペインは猛暑の中で何かを見た。ペイペインがそっと近づくと小さな子供の少年が倒れているようだ。ペイペインはこれは危ないと思い、すぐにその少年を背中に抱えた!


ペイペイン「こんな猛暑の中で倒れて熱中症にでもなったら流石に私でも見て見ぬ振りは出来ませんよ!すぐにこの子を屋敷に連れてきてクールダウンさせましょう」


そしてBVLの住む屋敷。それにもかかわらず少年はある夢を見た。過去のことだ。






「ダメだブラック!お前は我々の実験対象なんだから!」
「お前はあの子と比べてみれば失敗作だ」
「実験体が触らないででしゃばらないで!」
「実験体じゃなければ生まれて来なければよかったな」
「実験体は消えて!」






「ブラックは失敗作じゃないよ。ちゃんと生きてる人間なんだよ」






ブラック「デ・・・!」


そこでブラックは目を覚ました。気付いたら見知らぬキングサイズのベッドの上にいた。ブラックは訳も分からずにキョロキョロと周りを見渡していた。


ブラック「ここは・・・オレは連れ戻されたのか?」


すると、誰かが入ってきた。ブラックを介抱して眠りから覚めるのを待っていたペイペインだ。


ペイペイン「ここは偉大なるアイレーン様の屋敷ですよ。少年」
ブラック「アイレーンという奴の屋敷・・・?あんたは誰だ・・・?」
ペイペイン「私はBVLというバンドのベーシストのペイペインです。アイレーン様の専属メイドでもあります。少年よ、名は教えてくれますか?名前もわからないままでは少しは呼びづらいかと」


すると、ブラックは舌打ちをしてペイペインにこう言い放つ。


ブラック「オレは今日の夜にここを出て行く。だから、今すぐ、・・・出て行け」
ペイペイン「・・・」


すると、ペイペインは一旦部屋から出ようとするが、ブラックはその数秒後に何かを取り出すような音が聞こえた。


ブラック「おい、何して・・・!」


すると、ペイペインから渡されたのはショコラショーだった。ペイペインは言う。


ペイペイン「イライラしたままではすぐに帰させませんよ。このショコラショーは存分に甘くしましたから飲みなさい」
ブラック「オレは子供じゃない!実験体として生まれた時からは9歳だ!」
ペイペイン「実験体?」
ブラック(しまった・・・!)
ペイペイン「まあ、それはそれとして。9歳はまだ小さな子供ですよ。子供ならちゃんと身体を休めなさい。まだまだ成長期の段階なんですから。眠れるように絵本は読んであげますよ。王子とつばめの絵本です」


ペイペインはその王子とつばめの絵本をブラックに読み聞かせる中でブラックはベッドシーツの中に静かに潜り込んだ。
やめろよそんな優しい声で。どうせオレを邪魔者扱いするくせに。だけど、こいつの声色はあいつみたいにどこか温かいーーーーー。

少年戦士ト麒麟ノメイドノ物語(その2) ( No.830 )
日時: 2020/09/10 19:20
名前: 桜 (ID: exZtdiuL)

朝。ブラックはふと目を覚ますと、アイレーンとハンドレッコが来ていた!


ブラック「ん?・・・!?」
アイレーン「別に我らは怪しい者ではないのだ。ペイペインなら今朝食を作ってるのだ」
ハンドレッコ「しかし、よくもまあメイドが・・・」
ブラック「お前らは何者だ?」
アイレーン「我が名はアイレーン!BVLのギターボーカル、この世の闇を統べる者なのだ!」
ハンドレッコ「アタイはハンドレッコ。BVLのドラム担当でそこのマスターのミューモロイドなのさ」
ブラック「マスター・・・?」
アイレーン「まあ、ペイペインがそう名乗っておけと言うからな。まさかあのペイペインが子供とはいえ毛嫌いしていた男子を連れてくるとは!」
ブラック「?毛嫌い・・・?」
ハンドレッコ「あー、正確に言うならメイドがマスターに近づく輩は嫌ってるということ。そんなメイドが子供とはいえ男子を屋敷に連れてくるなんて本来ならアタイでもあり得ないことだよ!あのメガネ紫少年の影響はちょっと受けてるということかな・・・」
ブラック「・・・」


すると、彼らの話を聞いたペイペインがハンドレッコをたしなめる。


ペイペイン「ハンドレッコ、下らないことは申し上げないで下さい」
ハンドレッコ「あー、ごめんね;」
アイレーン「?ペイペイン、そのカゴは・・・」
ペイペイン「ああ、今日からバンド合宿ですよ。予定外ですが一人にしておいては可哀想ですからブラックもですが」
ブラック「な!?オレは行くとは言ってな・・・」
アイレーン「男だけどまだ子供だから一緒に付いていくのだ♪」
ブラック「ちょっ!?話を・・・」


そして合宿先の山。その山はオンレン兄妹の祖母が所有している山の一つであり、合宿の時はその祖母から貸してくれるのだ。


ブラック「山?」
アイレーン「そうなのだ。こんな時の合宿は山なのだ。おばあさまが合宿の際に貸してくれたのだ♪」
ハンドレッコ「さ、荷物を置きに行くよ」


その後にBVLがスタジオで今度のライブのための新曲作りのためにカンヅメをする中でブラックは先程ハンドレッコに言われた言葉を思い返していた。


ハンドレッコ『そんなメイドが子供とはいえ男子を屋敷に連れてくるなんて本来ならアタイでもあり得ないことだよ!』
ブラック(・・・男でも放っておけなかったということか。それはオレがまだ子供だと思っているから?・・・そういえば、あいつも男でも女でも関係ないと言ったな)
???『私が男でも女でも関係ない。ただマスターであるブラックとサーヴァントとして一緒にいたくて守りたいだけだ』
ブラック「・・・。あのメイドにあいつの面影が少し重なるなんてなあ・・・」


すると、ブラックの頬に冷たい感触がした!冷たいジュースを持ったペイペインだ。


ブラック「ひゃんっ!」
ペイペイン「こんなところに居続けたら熱中症になりますよ。あ、子供のあなたに合いそうなジュースを選びましたから」
ブラック「リンゴジュース・・・」


すると、ブラックはリンゴジュースを持ちながらペイペインに聞くように言う。


ブラック「・・・どうしてお前は、オレを助けたんだ?」
ペイペイン「・・・」


ブラックの問いにペイペインは沈黙をしてブラックは墓穴を掘ったように思う。


ブラック(やっぱり聞くんじゃなかった!そりゃあ、生かすか殺すかに思いーーーーー)
ペイペイン「・・・あの時倒れていたあなたが昔の私にそっくりだったからですよ」
ブラック「えっ」
ペイペイン「私はアイレーン様のご両親様が経営する財団に連れて行かれた元・実験体の闇麒麟族でした」
ブラック「嘘だろ;」
ペイペイン「連れて行かれる前は実験の繰り返しで、人と触れ合うことさえも許してはくれなくて、でも連れて行かれてメイドとして仕えることになった時にアイレーン様が何も偏見もなく接してくれたんです。だから、あなたが倒れていた時に「もしかしてとある組織に実験されてる?」と直感ながらに思いましたし、あなたの付けられた傷を見てからその組織に憤りを感じていました。だから昔の私によく似ていたあなたを守るために放っておけなかった。傷が治ればいつでも出て行っていいです。でも、これからあなたが帰る場所はあの組織ではなく私達の住む屋敷だと思いなさい。まあ、あのクソ七三メガネと同じことを言うようで私がムカついてると感じますが、私達はあなたを歓迎します」
ブラック「・・・!あの、ありが・・・」


すると、ガサガサと茂みの音がした!気配に気付いたペイペインがブラックを守るようにして彼を背中にいさせ、スカートの中から隠し持っていた武器を構えた!


ペイペイン「誰です!?」
実験組織の研究者A「見つけたぞ!そこの実験体、大人しく組織に戻れ!」
ペイペイン「はぁ!!?」


すると、ペイペインがブラックを捕らえに来た研究者達に反論する!


ペイペイン「この子はお前らの実験体ではない!ただの人間の子供だから大人しく諦めろ!」
実験組織の研究者B「うるさい!女であろうと容赦しねーぞ!(火炎放射器でペイペインに攻撃する」
ブラック「!!やめろ!!やめてくれ!!」


ペイペインは火炎放射器で髪の毛を燃やされかけたが、それでも少しの火傷を負いながらも立ち上がる!


ペイペイン「・・・お前らなんかに、この子は死んでもやらん!!」
実験組織の研究者C「てめぇ・・・!「もしもし、こちら警察か?」


すると、研究者達が横を見やると、スマホで警察に通報していたアイレーンと自身に内蔵されていたカメラ機能で撮っていたハンドレッコがいた!彼らは現場の一部始終を見ており、証拠を残すために立ち上がったのだ・・・!


アイレーン「こちらうちのおばあさまが所有している山なのだ、今うちのメイドが男達に襲われてるから今すぐ来るのだ!ハンドレッコ、ちゃんと撮っているか?」
ハンドレッコ「当たり前だよ、こちとら情報収集してるよ!」
アイレーン「そこの貴様ら!今のはバッチリ見てるからな!逃げても無駄なのだ!」
実験組織の研究者D「クソォ!!そこのミューモロイドをよこせ!!」
ハンドレッコ「!」
ペイペイン「ハンドレッコ!アイレーン様!」


すると、ペイペインの目の前に花が散らした。その花を散らした剣技は研究者達を攻撃する!それを見たペイペインは男か女かわからない人物に戸惑う。


ペイペイン「あなたは・・・?」
???「私が見えてるのか。うちのマスターが世話になったね。悪い奴だったら引き離そうと思ったけどね」
ペイペイン「何を言ってーーーーー」
ブラック「デオン!」


すると、ブラックはデオンと呼ばれた人物に抱きつく!デオンは優しく微笑みながら言う。


デオン「ただ一人の大切なブラックのことを迎えに来たんだ。あの魔法陣を見たからもしかしてと思ってね。さて、そこのメイド、私と共闘はできるかな?」
ペイペイン「できます!」
デオン「OK!じゃあ、攻撃開始!」


そしてペイペインとデオンはその研究者達に究極の攻撃をする!その研究者達は二人の攻撃を読みきれず、ただ大ダメージを受けるばかりであった・・・!






そのあと、ハンドレッコがカメラ機能で撮った動画とブラックが付けられた傷などが証拠となって研究者達は警察に逮捕された。デオンはBVLに謝りながら言う。


デオン「勝手な真似をしてすまなかった。これ以上キミ達の迷惑にはならないようにブラックと一緒に行くから」
ブラック「・・・ああ」


デオンとブラックが立ち去ろうとしたが、ペイペインはそれを遮るかのように言う。


ペイペイン「待ちなさい!迷惑なんて思ってないですよ。ただ、・・・あなたは男でも女でもなさそうな感じでしたし、せめてものあの実験組織が本格的に壊滅されるまでは私達の屋敷で一緒に暮らしたらどうですか?」
アイレーン「私はそれでも構わないのだ!」
デオン「えっ!?いいのか?私は一介のサーヴァントだぞ!」
ハンドレッコ「サーヴァント?あんたの言ってることは今はわからないけど、あんたは人間の姿をしている。だから、メイドが許可を取っている限り大丈夫だよ。あまり暴れたら追い出すだろうけどね」
ブラック「BVL・・・」
デオン「・・・」


すると、デオンはBVLに跪き、これにBVLは戸惑う。


ペイペイン「なぜに跪いているんですか?そんなことしなくてもいいと」
デオン「いえ、せめてものお礼と挨拶としてこうさせてくれ。ーーーーーよろしくお願いします!」
アイレーン「ブラック、デオン、よろしくなのだ!」


BVLはブラックやデオンと打ち解けた。まるで数奇な運命を辿るかのようだが、この時のBVLはまだ知らなかった。デオンがサーヴァントであること、サーヴァントの詳細、そしてそのサーヴァントに関して波乱が待ち受けていることに・・・。






その数日後、ブラックはデオンと一緒に買い出しに出かけていた。ペイペインに頼まれたおつかいだ。


ブラック「せめてもの手伝わせろと言ったが、こんなおつかいだけでよかったのか?」
デオン「まあまあ、そんなこと言わずに買うものは買って行こーーーーー」


すると、デオンはある人物を見かけた。サクソンことエージェントのサーヴァントであるサンソンだ。


デオン「サンソン・・・?(バカな。彼がなぜこの世界に・・・!?」
ブラック「?」


すると、ブラックはサンソンと合流したエージェント一行を見かけた。ブラックはその一行の中に一人だけ覚えがある人物を見かけた。それはーーーーー






ブラック「ーーーーープロキオン・・・?」






もう一つの物語へ続く






感想OK