二次創作小説(紙ほか)

Composer:C(後編)(その1) ( No.884 )
日時: 2021/06/09 21:33
名前: 桜 (ID: exZtdiuL)

今回はチャラ王メインの話の後編です!そして前編のラストに出ていたあの三人も緊急参戦!?






クルーク「・・・」


あの出来事からの翌日。クルークはチャラ王がふと発した「羽柴家」という家名のことが気がかりでいた。しかし、ハッチンはそんなクルークに反して今日の昼にアキトに会えたことを喜んでいた。


ハッチン「ファー、楽しかったなぁ!夢だったアキトさんとの対談・・・まさかギターのつきっきりで個人講習までしてくれるなんて・・・まさか娘(空)がいたなんて思いもしなかったけど、それでも夢のような時間だったなぁ・・・おい、クルーク、何落ち込んでんだよ。尽きるだろうが冥利に」
ヤス「ハッチンは少しは空気読め。うっぜぇ」
ハッチン「ファーッ!!?」
ヒメコ「やめなよ二人とも!」


ゼオはクルークから聞かされた羽柴家について何かしらその家名に聞き覚えがあった。


ゼオ「羽柴家かー。聞いたことはあるな」
ププル「ゼオ、知ってるの?」
ゼオ「実力がない者には容赦なく切り捨てるような冷酷無慈悲な魔術家系だよ。あれから俺なりに調べてみたんだが、まさかトキオさんが羽柴家に連なる者だったなんてなぁ。もう勘当はされてるみたいだが」
エージェント「その羽柴家については詳しくはわかるか?」
ゼオ「ああ、わかるとも。もっと深く調べれば・・・」


すると、とある物が落ちたような音がした!チャラ王が作った曲に関するスケジュール表を持っていたセレンだ。


サンソン「どうしたんですか?何かしらトラブルでも・・・」
セレン「羽柴家ってあの羽柴家!?」
メイヴ「そうだけど、それが?」
セレン「あの羽柴家はすごい金持ちの魔術家系だ!被害に遭ったからって羽柴家はそれをお金で揉み消すかもしれない!だから羽柴家に真っ向から立ち向かうのはやめた方がいいよ!」
クー「確かにそれは金持ちのセレンが言うんだからあながち間違いはなさそうだな」
ナーサリー「そういえば、チャラ王さまは出てこないわね。何してるのかしら?」


すると、ドアがバンと開いたような音がした!チャラ王と彼を追いかけるリップ達だ。


リップ「ちーくん、待って!作曲をやめるってどういうこと!?」
セレン「えっ!?」
チャラ王「それは言えない。だからこれ以上はお前らを危険な目に遭わすわけには行かねーよ!」
ほわん「おぼろちゃん、どういうこと?」


ほわんに聞かれたおぼろは答えた。


おぼろ(モイモイ)「チャラ王君はね、みんなを助けようとしてるのよ。みんなをこれ以上羽柴家の毒牙にかからないために。それが作曲をやめることになったとしても」
アリシア「そんな!」
トリスタン「考え直しなさい。あなたの才能をこのまま埋もれさせるのは私は悲しいですよ!」
チャラ王「うるさい!もうほっといてくれ!」
ルート「ちー!ま「ボクが行くよ」


すると、クルークがチャラ王を引き止めるために駆け出した!チャラ王はクルークに気付く。


チャラ王「なんでついてくるんだ!」
クルーク「キミを引き止めるためにあるじゃないか!みんながこれ以上危険な目に遭わないために羽柴家に一人で生贄として捧げようとしたんだろ!?それならゼオ達もボク達も放っておくわけにはいかないよ!」
チャラ王「・・・ッ」


すると、チャラ王はクルークの迷いない瞳に思わず躊躇う。


チャラ王「・・・なんでクルークの目はそんなにも迷いなくてまっすぐなんだよ。苦手なんだよこういうのは・・・」
クルーク「嫌味だけどこういう性分だもん。それにキミの才能はボク達もちゃんと知ってる。だからもう一人で自己犠牲しようとしないでよ」
チャラ王「・・・」
クルーク「それにボク達、ただの仲間じゃないよね?」


クルークに諭されたチャラ王はようやく折れた。


チャラ王「わかった・・・羽柴家に関する情報は全部話すぜ。だが、羽柴家の目に留まらないようなことは限らないし、どっちにしても命の保証はできない」
クルーク「数多くの修羅場の場数を潜り抜けたんだからそれぐらい大したことはないよ」


そしてクルークに連れられたチャラ王はアムールに戻りゼオ達に羽柴家に関する情報や父親の生い立ちなどを全て話した。


ゼオ「・・・そうか。なら明日COMにそれに関する捜査申請を出そう。COMに事情を話せば多少は動いてくれるかもしれない」
ジャック「でも、その後にわたしたちはどうすればいいの?」
ゼオ「それを今から考えるんだ」


その夜にゼオから明日の羽柴家に関する作戦会議集合を言い渡されたチャラ王は家に戻った途端にドアの隙間越しからトキオとチャラ王の母親のミチカの会話を聞いていた。


チャラ王(母ちゃん、帰って来てたのか)
ミチカ「どうしよう・・・」
トキオ「そうだな・・・」
チャラ王(・・・?)
ミチカ「でも、ちーちゃんももう大きいし・・・」
トキオ「わかってくれるよきっと・・・協力してくれるよ」
ミチカ「でも、私の指揮者としての仕事・・・今本当に大事な時期だし・・・」
トキオ「どう考えたってミチカの身体の方が大事だもんな・・・」
ミチカ「うん・・・でも、思い切ってやってみよっか!新しい生活!」
トキオ「俺もメンバーには話すから・・・」
ミチカ「そうね。もう少しはっきりしたらちーちゃんにも話すわ・・・」
チャラ王(・・・)


チャラ王は二人の会話を盗み聞きしてこれから来ると見越した別れを予感していた・・・。
その翌日、アムールではゼオ達が作戦会議の際の羽柴家に関する資料を使って話していた。


ゼオ「COMには羽柴家に関する捜査依頼は既にパスしている。あとは羽柴家の悪事の証拠を掴めるかだな・・・」
エジソン「冷静に考えるとこれは難しい案件だな」
エージェント「今うちのスパイ組織のスパイが向かわせてるって聞いたんだけどな」
サンソン「羽柴家は悪事を魔術で隠すことでも達者で知られてますからね」
アミティ「あたし達にその羽柴家の悪事を暴くことはできるのかなあ?」


アミティ達も事件解決のための関係者として招集した中でリップはチャラ王の異変に気付いた。


リップ「ちーくん、今日は元気なかったねー」
ルート「どうした?」
チャラ王「リップ、ルート・・・実は・・・」
ゼオ「おい、作戦会議だってのに私語は・・・「ドイツに転校!!?」!?」
ププル「えっ、うそっ、チャラ王さんが!?」
トリスタン「・・・」
チャラ王「ああ・・・昨夜親父と母さんが話してた・・・」
ラフィーナ「えーっ!?いやですわチャラ王さん!また変なことを・・・じゃなさそうですわね・・・」
クルーク「チ・・・」
トリスタン「ちー殿、それは本当ですか?ですが、ドイツ紀行も楽しそうですね」
メイヴ「バカ!あんたこんな時にそんなこと言ってる場合じゃないの!(トリスタンをしばく」
クー「ドイツって確かジャガイモ料理が主流だって聞いたなー。そんな国で大丈夫か?」
ナーサリー「ドイツ語の絵本はあるみたいね。だっ「うるさい!!」


思わず怒鳴り声の主であるクルークははっと我に返り無言で席を外す。シグはクルークを気にかけるが・・・


シグ「クルーク・・・」
あやクル「ほっとけ。どうせ後には伝えるしクルークも解決策を模索しているんだろう」
ラーマ「そういうものか?」


その作戦会議が終わった後にチャラ王は一旦は帰路に着こうとした後に家の前にはクルークがいた。


チャラ王「クルーク。来てたのか」
クルーク「ドイツではドイツの音楽学校の作曲科もあるんだって?変人奇人のボケだらけの!」
チャラ王「入んねーよ!!ツッコミが消えたらどうするんだよ!」


チャラ王の薄ら涙にクルークは聞く。


クルーク「本当なのドイツに行くって」
チャラ王「・・・親父の知り合いがドイツにいるから・・・俺もわかってくれるだろうと・・・っ」


チャラ王の涙にクルークがふいっと横を向きながら言う。


クルーク「男が泣くなよ。・・・リップ共々会いに行くから」
チャラ王「!本当か?」
クルーク「ドラえもんから借りたスペアポケットの中にどこでもドアがあるからね」
チャラ王「クルーク・・・!」
???「ドイツに行く?バカなこと言われちゃ困る」


すると、二人の前に現れたのは黒い着物を着た男達だった!二人は思わず身構えるがその甲斐もなく捕まった!


クルーク「!チャラ王!」
黒い着物を着た男「お前も人質として来い!」
クルーク「くっ!よぞら、キミがボク達が攫われたことをゼオ達に知らせるんだ!」


すると、クルークでモンスターボールの中からよぞらが出現した後によぞらだけが逃れたまま二人は黒い着物を着た男達に攫われた!おそらくは羽柴家の者だろう。


よぞら「すぐにゼオ達に知らせなきゃ!」


一方、ゼオ達は一部が集合時間に遅れていることに苛立っていた。


フィン「遅いな。二人は何をしてるんだ」
ディムムッド「王!あまり苛立っては・・・」
ハッチン「ん?ファッ、あれは!」
ヤス「?」


すると、彼らが助けを求めに来たよぞらを見かけた!クルークのモンスターボールの中にいるはずのよぞらが外に出ていた際のことをゼオ達も事態を察してよぞらを抱き抱える!


ジャガー「くそっ!あの野郎!」
ヒメコ「今そんなこと言ってる場合じゃない!すぐに助け出すよ!」


彼らが羽柴家に乗り込もうとしている中でナーサリーはその最中に密かに連絡手段である本を通じてモードレッド達に連絡していた。


モードレッド「ああ。承知した」
アタランテ「彼らに力を貸すのか?」
モードレッド「ああ、不貞隠しの兜を被った上でな。オレの素性を隠したまま参戦する」
しおん「乗ったわ!」


一方、ゼオ達は事前に掴んでいた羽柴家の家の門の前に現れるが、こうなることは事前に予想していた門前払いを食らっていた。

Composer:C(後編)(その2) ( No.885 )
日時: 2021/06/09 21:36
名前: 桜 (ID: exZtdiuL)

羽柴家の使用人「申し訳ありませんが、千悠様はもうあなた方とは関わりたくないと・・・」
エージェント(こいつら、嘘ついてんな)
ゼオ(ああ、俺の魔力も見抜いてる)
羽柴家の使用人「これ以上引き下がらないとおっしゃるなら警察にでも・・・」


すると、誰かが宅配関係の荷物業者に扮して羽柴家にやってきた。素顔からアサト達だ。


アサト「ちわー。宅配でーす」
羽柴家の使用人「宅配?誰かが頼んでくれましたならまあいいでしょうけど・・・」
ベンちゃん「よかった。じゃあ、この書類にサインを・・・」


すると、うしおが気付いたゼオに合図のウインクをする。その合図を受け取ったゼオ達は颯爽とその隙を突いて羽柴家に侵入した!


クー「クルーク!チャラ王!無事でいやがれ!」


一方、チャラ王は閉じ込められた門倉内で静かに目を覚ました。チャラ王はそばに眠っていたクルークを起こそうとする。


チャラ王「クルーク!起きろ!お前の魔法なら閉じ込められてもできると「無駄よ」


すると、チャラ王達の前に現れたのはとある美魔女と一見勝ち気な美人女性だった。チャラ王は聞く。


チャラ王「誰だ?」
???「私は羽柴雪子。あなたの祖母よ」
チャラ王「ふーん。で、うちのバカ親父には何も期待してないくせに要件は?」


すると、雪子はこう答えた。


雪子「聞きなさい。実は羽柴家の血筋は今途絶えそうになってるの」
チャラ王「こんな家なら血筋が途絶えても当然だな」
雪子「口を慎みなさい。だからね・・・あなたには早急に羽柴家の者として家を継いでもらうつもりなの。作曲も大切な相手も見捨てた上でね」
チャラ王「はあ?やだし。それにあいつらは変わってるけどあんたらとは違って根は悪くな・・・」
雪子「ついでにね、トキオの年が離れた腹違いの妹である加耶にはそこの少年の婚約者になってもらうわ」
チャラ王「はあ!?」


すると、ふふんと笑いながら加耶という女性はこう嘲った。


加耶「そこの少年は三人のサーヴァントと契約してるんですってね。だから、羽柴家の血筋が絶えない一つとしてこの少年はもらうわ」
雪子「大丈夫よ。その少年の未来は保証するし。あなただって何にも怖いことはないわ。さぁ・・・」


一方、クルークとチャラ王を助けに来たゼオ達は羽柴家に連なる魔術師達とスキルや宝具を解放して戦いながら二人の居場所の門倉に向かっていた。サンソンは言う。


サンソン「この屋敷には一つの門倉があります。トリスタン殿やリップ嬢はそこへ行けますね?」
リップ「うん!」
トリスタン「なんとか助け出します」
???「うちの孫が狙いか?」


すると、とある魔法がププルに繰り出しかけるが、フィンの槍術によって阻止する。その人物は羽柴家の当主の男ですごい魔術師のようだ。


羽柴家の当主「千悠はもう帰らないと言っている。お引き取りをいただきたい」
アレク「二人とも行って。すぐに追いつくから!」
リップ「うん!ごめんねっ!」


リップとトリスタンは二人が閉じ込められた門倉に向かうが、ゼオは羽柴家の当主がついた嘘を看破していた。


ゼオ「あんた、それは嘘なんだろ?自分達から無理やり連れ出しといてバレないと思ったのか?しかも、うちの仲間まで連れ出してさ。それって立派な拐かしに値するよな?」
羽柴家の当主「黙れ。千悠はもう帰らないと言っている!」


彼らと羽柴家の当主との戦いが加速する中で一方、雪子に問われたチャラ王はふと頭の中で思案していた。


チャラ王(俺が生贄になればどの道リップ達は助かる。それでも・・・)






トキオ『ちー。世の中にはいろんな音楽があるんだよ。楽しい音楽、悲しい音楽、未完成な音楽、そしてそれらを昇華する感動する音楽・・・でも、それらはまだあくまでも未完成の音楽だから、演奏者がいて歌う人がいるからそれは未完成じゃない音楽なんだよ。俺はそれを人に届ける音楽を今までも作って来たし、これからも届きたいんだ』






チャラ王「・・・わかった」
雪子「わかってくれたのね!じゃあ、早速・・・「なんて言うと思ったのかクソババア」


すると、チャラ王はクルークを守る上での意思表示を明確に雪子達に突きつけた!


チャラ王「クルークを誰かに明け渡すつもりはない。俺も羽柴家に行くつもりはない。なぜならこいつも俺もまだ未完成だからだ。それを止める気はない!」


チャラ王の拒絶に雪子は逆上した!


雪子「そんなの話が違う!私達はそんなこと望んで・・・「ああ、私は悲しい・・・自分の孫の心もわからないなんて・・・」
加耶「!!?」


すると、武器の弓矢による波動が雪子と加耶の二人に攻撃する!二人はそれを避けるが、そこにいたのは助けに来たトリスタンとリップだ!


チャラ王「リップ!トリスタン!」
リップ「ちーくん、よく言ったじゃん!」
トリスタン「ちー殿がこれほど考えてくれたなんて私は嬉しい・・・」
雪子「何よあんた達!千悠に近づかないで!」
トリスタン「それはこっちのセリフですね」


すると、トリスタンの放った弓矢による波動に雪子はそれをかろうじて避けるが、その波動が門倉にあったタンスに命中した!


トリスタン「あっ、タンスが!」
リップ「大変!きゃっ!」


すると、タンスがリップの頭に命中した!すると、目を覚ましたリップは吸血鬼のような性格に変貌した!


裏リップ「ここまで言ってもわからぬか。全く我を笑わせてくれる」
加耶「その赤い瞳・・・もしや赤の吸血鬼一族の一人の「ゼルゲア」の直属の子孫!?」
チャラ王&トリスタン「えっ!?」


吸血鬼リップの正体を知っていた加耶に彼女はこう声をかけた。


裏リップ「我のことを知っているのか。まあそれだけに残念だな。お前達は我に死なされることになるのだからな?」
雪子「ひっ・・・!!」


一方、ゼオ達は羽柴家の当主に大苦戦しながら戦っていた。


ジャガー「この魔術師、強いぞ・・・!」
ラーマ「こっちが攻撃してもすぐに跳ね返して来る・・・!」


すると、羽柴家の当主が大魔法を使い彼らに攻撃しようとした!


羽柴家の当主「ではさらばだ。絆もろとも消え去れ」
ププル「!!(やられる!!」


すると、羽柴家の当主の魔法が放たれる寸前にとある宝具がそれを相殺した!彼らがそっと目を開けるとそこには不貞隠しの兜を被った騎士が彼らの前に助太刀しに現れた。不貞隠しの兜でその素顔を隠すモードレッドだ。


アミティ「だ、誰・・・?」
モードレッド「今はオレに問う時間はねーよ。だが、二度目に会った時にオレのことは簡略に話すからお前らはあの男にあの男以上の魔法や宝具で攻撃しろ。思い切りぶつけろ!」
ゼオ「!」


すると、モードレッドに鼓舞された彼らは羽柴家の当主を倒すために奴の魔力以上の魔法を注ぎ込む!
一方、羽柴家の門倉では加耶が話していた赤の吸血鬼一族とリップの関連を聞いてチャラ王が戸惑っていた。


チャラ王「リップが赤の吸血鬼一族の一人の子孫・・・?どういうことだ・・・?」
トリスタン「私にもさっぱり・・・」
裏リップ「さあな。我は確かに子孫だがあの先祖の過去についてはよく知らぬ。我は我だからな」
加耶「じゃあ、あなたも一緒に来ればいいわ!もちろん今後の保証を・・・「いらぬ」
裏リップ「我の先祖は言ったはずだ。才能を伸ばすこと、つまり好きなことこそ伸ばすことがちーのためであると。だから別に貴様らはちーや我にとってもいらぬ」
雪子「なっ・・・!?」


すると、警察やCOMのサイレンの音が鳴った!ゼオから捜査要請を受けて羽柴家を捕まえるために囲んだのだ。


王ドラ「羽柴家!こちらはゼオさんから渡された証拠を持ってますし包囲もされてます!あなた方は逃げられません!大人しく投降しなさい!」
タママ「本当にこんな方法でいけるんですか?」


加耶「なっ!?COMと警察!?」
リップ「どうやらゼオが渡した証拠で動いたみたいだな。怯えてるようだし大人しく引き下がるか」
トリスタン「ちー殿、クルーク殿を連れて撤退しますよ」
チャラ王「ああ!」


気絶しているクルークを連れながらリップ達はようやく門倉から脱出した後にその間に羽柴家の当主を倒したゼオ達も警察とCOMのサイレンを聞いた。


ゼオ「どうやら上手くいったみたいだな」
あやクル「ああ!あとは警察やCOMに任せるぞ!」
ジャック「てったーい!」


ゼオ達も羽柴家を脱出した後に残ったモードレッドは後から来たアタランテやしおんと合流を果たして羽柴家の当主は彼女達に聞く。


羽柴家の当主「なぜだ・・・なぜあいつには魔術の才能がなかったのにどうして愛されているんだ!」
アタランテ「・・・逆に汝に聞き返す。汝はトキオには魔術の才能がないのに音楽の才能はあったよな?」
羽柴家の当主「ああ・・・それがどうした?」
アタランテ「本来のルートだと羽柴時男・・・いや今は風見時男は魔術の才能も音楽の才能も同時にあって生まれるはずだった。でも、一つしか生まれなかった。その手違いはなんなのかわかるな?」
羽柴家の当主「・・・?なんなんだそれは・・・」






アタランテ「全ての原因は汝が梅毒にかかっていたことだ」






羽柴家の当主「!!!」
アタランテ「だから、トキオの腹違いの娘が生まれてもその娘はとんだ性悪な女に生まれたんだ。ただあくまでも個人差によるものだがな」


アタランテから告げられた自分の真実に羽柴家の当主は今までのトキオに対する仕打ちを悔いて泣き叫んだ・・・。しおんは聞く。


しおん「ねえ、これでよかったの?」
モードレッド「ああ。あとは警察やCOMに任せるぞ。オレ達も奴らが乗り込む前に撤退するぞ」
アタランテ「ああ・・・」


一方、羽柴家からの脱出やチャラ王とクルークの救出に成功した一同はクルークを偶然そこ前に歩いていたチャラ王の豪奢な実家の部屋に休ませていた。


ハッチン(クルーク・・・クルークも自分なりに大分悩んできただろうに・・・俺はアキトさんに会ったからって浮かれて・・・ごめんなクルーク・・・)


ハッチンがクルークの手をそっと握るが、すると聞き覚えのある声が聞こえた。


クルーク「でも、助けてくれたんだろ?」
ハッチン「!クルーク!いつから!?」
クルーク「この部屋に運ばれてうっすらとだよ。最終的には助けてくれたんだからわざわざアキトさんに会って浮かれていいんだよ。アキトさんはギタリストとしてはカッコいいし。それに金城もアキトさんの大ファンだったりしてね」
ハッチン「えっ、あの嫌味そうな堅物が!?結構意外だなー!」
クルーク「うん。だからさ、今のcranberryがたとえ隠し子騒動でも人気が揺らぐことはないよ。キミ達のバンドの絆のように。それにキミのギターを聴いた当初から自分流でもアキトさんのコピーだなって感じる。でも、それは後追いじゃない。それだって自分なんだよ。だから、卑屈にならないでよ。欲張ったっていい」
ハッチン「・・・!ありがとう、クルーク・・・」


一方、部屋の外で二人の会話を覗いていたメイヴとクーとナーサリーはクルークの言葉に思わず胸を打たれていた。


メイヴ「本当にクルークはそういうところなのよね〜」
クー「本人は無自覚みたいだがな」
ナーサリー「あれは天然の人たらしもといサーヴァントたらしだわ!」


一方、チャラ王はゼオからの提案を告げられていた。


チャラ王「親父だけドイツに単身赴任みたいなことしてもらう?」
ルート「私も考えたなそれは。トキオさんには悪いが・・・」
ゼオ「な?チャラ王は引き続き日本に残って!」
ブラヴァッキー「でも、どこでもドアがあるから無意味なんじゃないの?」
エージェント「だからって学校もあるし何よりチャラ王がよく食べるリップんちのご飯はめちゃくちゃ美味しいから忘れらんねーよ!」
アレク「そうだよ。エレナ夫人、エージェントの言う通りだよー」
チャラ王「そうだな。また海外遠征みたいでちょっと寂しくはなるが・・・」
リップ「またオフの時に帰って来て貰えばいいんだから!」←あの後にチャラ王とルートのペトルーシュカによって無事に戻ったらしい


そして目を覚ましたクルーク達が二階から降りた後にトキオとミチカが帰って来た。


トキオ「ただいまー」
ミチカ「こんなに靴がいっぱい・・・今日は珍しく大勢・・・」
大半の人達全員「おかえりなさいっ!!!」
ミチカ「わっ!!?」


すると、リップ達はトキオに懇願する!


リップ「ねえ、トキオさんお願い!トキオさん達だけ単身赴任して!」
トキオ「えっ!?何!?どういうこと!?」
チャラ王「聞いたんだ俺・・・!家族でドイツに引っ越して新しい生活を始めるって!」
ミチカ「・・・。ああ・・・違うのよ・・・」
チャラ王「でも、もう俺ももう大きいしわかってくれるって!」
ミチカ「そりゃそうだけどね、ちーにもリップちゃん達にも手伝うことがさらに増えるなーって・・・」
トキオ「でも、みんなで力一杯合わせたらどうにかなるもんな!」
チャラ王「どういうことだ?」


すると、ミチカはあることを口にした!


ミチカ「新しく・・・」






ミチカ「家族が増えるの!今日病院に行ってきたんだけど、来年の2月・・・我が家に赤ちゃんが生まれるのよ!」






ミチカの衝撃発言に大半の一同は一瞬固まった。すると、チャラ王の「ウソおおおおおーーーーー!!!?」という叫び声が近所中に響き渡った!


チャラ王「じゃあ、引っ越しはしないのか・・・?」
ミチカ「だからいつ出たのよそういう話が・・・でも、あと数ヶ月したら日本には出産のために帰るわ」
チャラ王「で・・・赤ちゃん?」
ミチカ「そう!ちーに弟か妹ができるの!」
チャラ王「・・・」


すると、静かに怒っていたリップの指がチャラ王の背中をツンツンした!


リップ「ちーくん・・・ドイツって話はどっから?え?(^ω^#)」
チャラ王「なんか勘違いして・・・ごめん・・・;」
リップ「もー!バカらし!!」
ププル「でも、おめでとうございますー!」
ミチカ「ありがと!」


すると、リップ以上に怒っている人物がいた。それはチャラ王に励ましていたクルークだ。


クー「クルーク、おつかれ・・・;」
チャラ王「あの・・・クルークも・・・ごめんな?」
クルーク「知らないよどこへでも行けもう帰って来んなキミはー!!!」
チャラ王「ごめんってごめん!!」


すると、ゼオが指で合図しながら言う。


ゼオ「じゃあ、お祝いに行こうぜ」
エンジン「えっ?でも、どこへ・・・」
ゼオ「リップパパに電話で話したらパーティするって。俺達も来ていいんだって」
ルート「そうだな。おぼろちゃん達も待ってるし行くか」
ほわん「はーい!」
ハッチン「俺、ハチミツカレーが食いてー!」
ヤス「ハチミツばかりで栄養が偏りすぎだ;」


一方、東京郊外にあるとある屋敷ではモードレッドは兜を隠しながらいざこざでクルークには会えなかったと密かに残念に思っていた。


モードレッド「・・・二度目ならきっと会えるだろう」
???「どうしたのー?モードレッド?」
モードレッド「雌犬・・・いや、雄犬のアストルフォか。テメーを呼んだのはとある頼みだ」
アストルフォ「頼みって何?」
モードレッド「・・・。次は、テメーがエージェントという男に会って奴のサーヴァントとしてついて来い。健闘を祈るぜ」
アストルフォ「えっ、エージェントってあのタマネギ頭の青年!?でも、わかった!ありったけの結果を持ってくるね!」


一見超美少女に見えるアストルフォがエージェントに会いに旅立つが、モードレッドはその後に自分の任務について思い返していた。


モードレッド「・・・今度こそ平安遷都一家を見つけて問いただして討ってみせる。青の吸血鬼一族と関わっている吸骨鬼と珠黄泉族、そして奴ら側のサーヴァント達・・・その王の父上・・・!」


その兜を握る手は強く握りしめていた・・・


FIN






「後書き」


羽柴家がなんだかんだ噛ませ犬にはなりましたが、書きたいシーンが書けて満足でしたが、ストーリーの都合上書けなかったシーンもあってそれが心残り・・・まあ、それは今後の話に残すことにします。
というわけでFGOのサンソン君同様の新たな推しであるアストルフォくんちゃんがこれから本格的に登場します。羽柴家のことはこれからのシーンに盛り込むつもりだと思います。ただし、悪い意味の話ですが;






感想OK