二次創作小説(紙ほか)

Re: 京チョコ(黒魔女さんが通る!!) ( No.1 )
日時: 2017/03/08 15:24
名前: 奈未 (ID: DVcR0E4k)

1 黒魔女さん、呼び出される






「このへちゃむくれ!さっさと起きろ!朝練の時間だぞ!!」


…うーん…?ふわぁー…。
今何時……?


時計を見ると、今はまだ朝の五時。
なんでこんなに朝早く起きないといけないんでしょうか。
…まぁその理由は、メグ達に頼まれてキューピットさんを呼び出そうとした際、あたしは運悪く鼻が詰まっていた為、キューピットさんもギュービッドさんとなって、ギュービッドを呼び出してしまったわけで……。


「チョコ、説明が無駄に長いぞ!
あと『さま』を付けろ『さま』を。」



ねぇ、ギュービッドさま。
こういうのは初めて読む読者様のために、お決まりのパターンなんだよ。
もしかしてギュービッドさま、知らなかったの?



「…そ、そんな無駄口言ってる暇があったら、さっさとやるべきことをやれー!」


えー、ただいまうちの性悪黒魔女ごまかしました。
これは、明らかに図星です。


「そんなこと言ってると、黒死呪文をかけるぞ!」



はいはい、分かりました。やりますよ。
あたしはベットからぶるぶる震えながら出て、シーツをシワひとつないように伸ばして…っと。これでいいでしょ、ギュービッドさま。

そしてギュービッドが納得したように、腕組みをして。


「よーし。
それじゃあ、始めるぞー!!」



うわっ!朝から大きな声出さないでください!
…って、ああ!今直したばっかのベットで、ゴロゴロするなぁっ!

はぁ……。もういちいちツッコんでたらキリがないので、いつも通り朝練のメニュー、魔方陣の書き取り100回と基本呪文の復習をやります。
ああ、めんどくさい。性悪黒魔女にとりつかれてから半年以上たつのに、こういうところは全然なれません。




「それだから、二級にもなれないんだよ。
少しはあたしを見習え!」



それとこれとは訳が違います!
…というか、ギュービッドのどこを見習えというのでしょうか。
そんなの、望遠鏡で探しても見つからないと思うんですけど。




「これだから、低級黒魔女は困る。
文句言ってる暇があるなら手を動かせ!
このままじゃ怒らせてばっかりの弟子のせいで、魔界一美少女のあたしの顔が、鬼みたいになっちまうぜ。」



顔を気にする前に、まず性格を気にしてみたらいかがなものでしょうか。



「ほらまた、口を動かしてる!
このままいたら、本当にあたしの顔が鬼みたいになっちまう!
ちょっくら、落合川に行ってくるぜ!」



はいはい、出かけるならさっさといってください。
そっちの方があたしも楽です。
…ん?ちょっと待てよ……。

「ギュービッドさま、飛行魔法や……。」

「あーーーーーーー!」



あたしが言いかけたときにはもう、ギュービッドは墜落していて。




「気付いてたんだったらさっさと言えよ!」



言いましたっ!ちゃんと聞いてなかったギュービットさまも悪いんです!

…ってもうこんな時間!
あー!いくら時間があっても足りませんっ!






「行ってきまーす」


「はーい。いってらっしゃーい!」




「おはよー。
桃花ちゃん、大形くん。」


「お姉ちゃんおはようございます!」

「黒鳥さんおはようだねぇ。」


そう言って玄関から出ると、
最初に口を開いたのは桃花ちゃん。



「そういえばお姉ちゃん。
もうすぐクリスマスですね!」

あ、もうそんな季節ですか。
通りで寒いわけです。

「でも、それがどうかしたの?」


「クリスマスといえば、お姉ちゃんの誕生日ですけど、
なにか予定でもあるんですか?」


「え?特に無いけど。」


「え!してないんですか!
…それじゃあ、ツリーは出してますか?」


なんかさっきから桃花ちゃん、結構質問してくるね。
ツリーってクリスマスツリーの事だよね。
クリスマスの夜とかに外に出るとライトアップとかされてる。
でも、あんな大きいの持ってないよ。


「小さいのもあるじゃないですか!
誕生日なのに知らないって、おっくれてるぅ!」


むかむかむかっ!
いくら誕生日でも、クリスマスのことはあまり知らないんですっ!
と、いってもあたしそういうの興味無いからなぁ。


「でも、今年のクリスマスは
出しておいた方がいいかもしれないねぇ。」


え?なんで?


「だって今、ツリーの事知ったねぇ。
だったら、せっかくだし飾ってみた方が雰囲気が出るかもだねぇ。」


なるほどねぇ。
しかし、その時には忘れている確率が、かなーり高く……。



「なら、あたしのをあげましょうか?」


「え!桃花ちゃん、もってるの?」


「当たり前ですよ。女子なら当然飾ってるはずです。」


ってことは、あたし、女子じゃないのか……。
ちょっと心にグサッときます……。



「それにあたし、クラスのお友達から
少しもらって余っていたので助かります!」


ほへー。そういうことならありがたくいただきます。
あ、いつの間にか、学校にもついてましたし。

「本当ですね。
ならまた後で、放課後に渡します!」



といって桃花ちゃんと別れたあと、
あたしと大形くんは五年一組の教室へ。




教室のドアを開けると……。


「アチョー!」


急に声が聞こえたかと思うと、あたし達が立っている
教室のドアへなにか飛んできた。

それは、目がくるくると渦を巻いていて
口は出っ歯、手にはうちわをもっている男子…
って、エロロースじゃない!
さてはまた、メグのスカートをあおいで
マリアちゃんに飛び膝げりくらったんだ……。

…まぁ、そんなことは置いといて、
あたしは一番前の自分の席へ。
それと同時にチャイムが鳴った。


「みんな席座って!
起立!」


舞ちゃんが号令をかけると、みんな座った途端に、立ち上がって、まるでロボットみたいです。
そしていつもの号令を合図に
一時間目が始まった。

まぁ、授業の方はいつも通り
うるさかったので、カット!



───────────────
ねぇねぇ、キットカット食べる?
食べない。きっとだったら
意味無いもん。
そうだね、ここはやっぱり…。
ゼッタイカッ……。


「うるさーい!
おい、ダメ作者!こんなの、
石崎(先生)のところじゃ、無いぞ!」


「知ってます。
ここはほのぼのしてもらおうと…。」


「そんなので貴重な行数を使うな!
さっさと閉じろー!」


「わ、分かりました。
それでは皆様申し訳ありません。
(アー.ギュービッドオネエサンコワイネー)」

───────────────────






「終わったー。帰ろーっと。」


そういや大形くん、
急に早退したんだけど、何かあったのかな……?

とか考えながら廊下を抜け、
ちょうど校門の辺りに来た頃。



「お姉ちゃん!」

立っていたのはもこもこの暖かい服を着て、
ピンクの瞳をしている女の子。
本当は黒魔女初段だけど、小学二年生として変装している桃花ちゃん。


「あ、桃花ちゃん。今日ね、大形くんが早退して…」

あたしが言いかけた途端、
桃花ちゃんが急に驚いた表情になった。


「えっ!大形が!だからでしょうか……。」


「どうかしたの?」



「実は…魔界からあたしたち二人呼ばれてるんです…」


…呼ばれた?で、でも、どうして?



「分かりません。ですがきっと監視役の役割を果たしていないからでは…。
とりあえず行ってみましょう。
ではお姉ちゃん、あたしがお姉ちゃんの家に行くので
ゴスロリに着替えてきてください!
でも先輩には気づかれないように!」


「え?どうして?」


「きっと見つかったらしつこく聞かれますよ!」


う…それはめんどくさいです…。


「では10分後、お姉ちゃん家に行きますね!!」


続く。

主(下手になりすいません)


★追記
1話編集の際、かなり長くなってしまいました。
お詫びとして、ほのぼの編、また作りま…

「いい加減にしてください!」