二次創作小説(紙ほか)
- Re: 京チョコ(黒魔女さんが通る!!) ( No.112 )
- 日時: 2017/02/04 00:35
- 名前: 奈未 (ID: vyWtoaEp)
暗いです。寒いです。 そして、静かです。
鳥の声ひとつ聞こえません。
聞こえるのは、あたしたちの足音のみ。
もう出発してから、30分くらい経つっていうのに、あたしの目に写るのは、木、木、木、草、草、草。
この森、いくらなんでも広すぎです。
ギュービッド「ばあか。当たり前だろ。
ここは森なんだぞ?狭い森があるわけないの!」
それくらい分かってます。
それにギュービッドさまは一番前だからそんなことが言えるんだよ。
あたしは、ギュービッドの後ろにいる桃花ちゃんの後ろ。
つまり、一番後ろなんだよ。
もうすっかり日も落ちちゃってるし、暗いもん。
桃花「ならお姉ちゃん、黒魔法を使えば良いですよ。
ほら、ルギウゲ・ルギウゲ・イルミナーレって。」
それってハロウィーンのときに使った、ろうそく魔法だっけ?
確かに、今の状況にぴったりです。
それじゃあ、
チョコ「ルギウゲ・ルギウゲ・イルミナーレ!」
そうすると、あたしの指の先に小さな光が灯った。
なんかこの火小さいけど、文句は言ってられないか。
☆
ね、ねぇ、ギュービッドさまぁ。
この森、いつまで続くの……?
ギュービッド「さあ?」
さあ?じゃないよ!
もうさっきから、ずぅーっと歩いてるのに、なんにも変わらないじゃない!
ギュービッド「そんなのあたしに言うなよ。
大体、森っていえばこんなもんだ。」
なんか丸くまとめられた感じが……。
…まぁ、それならちょっとくらい休憩しようよ。
あたし歩きすぎて、足が痛いです……。
桃花「先輩、あたしもお姉ちゃんに賛成です。
もう日がほぼ落ちていますし、
ここに魔ったり旅館があるわけでもありません。
ですから休憩ついでに、今はゆっくりしておいた方が良いと思うんです。」
桃花ちゃんが言うと、説得力があります。
ギュービッド「分かった。
そんじゃ、ちょっと休憩すっかぁ。」
や、やったー。
やっと休憩できる……。
…でもそうはいっても、どこで休憩するの?
辺り一面、草、草、草、木、木、木なんだよ。
ギュービッド「ばぁか。
そこに決まってるだろ。お前はもうちょっと回りを見ろ!」
ギュービッドが指を指したのは、暗くて見にくいけど、大きな石。
まるで、休憩してくださいって言ってるみたいに、平べったくて三人ちょうど座れそうな感じ。
でも、休憩できるなら、もうなんでもいいdeath!
桃花「おねえちゃーん!
こっちですよー!」
うわっ!ギュービッドさまも桃花ちゃんもいつの間に、行ってたの?
はいはーい!今行きますよー!
おお!もうゆっくりできるのが目の前だから、足取りが軽いです。
今なら、12秒6くらいになりそう!
ギュービッド「0.2早くなっただけで喜んでるへちゃむくれは置いといて、あたし達はロリポップ・ココアにもらったやつを食べようぜ。」
桃花「はい!晩ごはんですね!」
あたしが着いたと同時に、ギュービッドと桃花ちゃんがスキップしながら、横に流れていた川に向かっていった。
ん?まてよ。 こんなところに川なんてあったっけ?
桃花「うわー!ナメクジやヘビがうじゃうじゃ入ってます!!」
ギュービッド「うまそうだぜ!
そんじゃ先に、頂くぜ!」
あたしが疑問を抱いている横で、とってもグロい言葉が聞こえてくるので、あたしはちょっと川の方へ行ってきます。
桃花「あへ?おへえひゃん、ほほひひふんれすは?(あれ?お姉ちゃん、どこに行くんですか?)」
チョコ「ちょっと川にね……。」
本当は、桃花ちゃん食べながらは行儀悪い!と、言いたいところなんだけど、今お口にされてるものの事を考えてるだけで、げろが出そうなのであたしは失礼します。
って、ニイカちゃんの口癖がうつっちゃった。
ギュービッド「ほんひゃ、ひをふけほほ。(そんじゃ、気を付けろよ。)」
もうツッコみませんからね〜。
で、今川についたんだけど、どうみても普通の川。あ、普通じゃなくて、魔界の川か。
それで触ってみたら…つめたっ!なにこれ、氷みたいに冷たい!
でも、ここまで冷たいってことは、前からあったことってことだよね。
やっぱりさっき思ったことはちがかったのかなぁ。
???「ねぇ。」
へ、だ、だれ!
辺りを見渡しても、動物一匹いない。
…いや、なんか変なのは居ました。
耳は熊みたいで、牙があるのに、目がウサギみたいに可愛くて、猫や犬みたいに四本足の状態。
これ、なに?
???「なにって言われても、私にもわからないんだよ。」
自分でもわからないんかいっ。
って、そんなこと言ってたら川の方向へ行っちゃってるよ。
なんか変なの。ちょっと追いかけてみようかな。
だってこういうの、不思議の国のアリスみたいじゃない?
???「(予想通り黒鳥千代子は追ってきました。このまま、あの場所に行けば良いんですね)」
『それで頼むよ。』
一方その時───。
桃花「へんぱい。ほへ、おいひいへす!(先輩。これ、美味しいです!)」
ギュービッド「はへははは、はへふんひゃはい!(食べながら、しゃべるんじゃない!)」
桃花「(ごくん)
すいません、先輩。
そういえばお姉ちゃん、どこにいったんでしょう。」
ギュービッド「ひょほ?ほうへ、ほほはへんひひふはほ。(チョコ?どうせ、その辺にいるだろ。)」
桃花「それが、さっきいた場所にいないんですよ。
あと先輩、喋りながらだと何を言っているのか分かりません。」
ギュービッド「(ごくっ)
う、うるさーい!もう少し耳を使えばわかるだろ!」
桃花「あ、すいません。
でも本当にどこにいったんでしょう。
あたし、川に居ますがお姉ちゃんの姿がないんです。」
ギュービッド「なに!」
ギュービッド(じーっ)
ギュービッド「あ、見つけたぞ!」
桃花「え、どこですか!」
ギュービッド「釜飯の容器!」
桃花「うわ〜、羨ましいです!
で、お姉ちゃんは?」
ギュービッド「そ、それは今から見るんだよ。」
ギュービッド(じーっ)
ギュービッド「ん?あれはなんだ?」
桃花「え? あの黒いのですか?
…うーん。人影みたいです。」
ギュービッド「チョコかもしんないし、とりあえず追うぞ!」
桃花「はい!」
続く。
主、やっとできたー。