二次創作小説(紙ほか)

Re: 京チョコ(黒魔女さんが通る!!) ( No.68 )
日時: 2016/12/24 13:33
名前: 奈未 (ID: ybF6OwlW)

し、しかし、いつもにも増して暗い雰囲気があるような……。






桃花「いつもと変わりませんよ?
そんなことも忘れてるなんて、お姉ちゃん、おっくれてるぅ!」



むかむかむかっ!
最近言われてなかったせいか、いつもよりも、数十倍ムカッとします!


…あれ?なんか黒い霧の奥から、
人影が歩いてくるよ?
それも、どんどんこっちに近付いてきてる……。







チョコ「ね、ねぇ、二人とも…。
あの人影、誰だろう……。」



ギュービット「は?人影?どこだよ。」


あんたの目は節穴かっ!
って、そんなこと言ってる場合じゃないです!
もしあの人が、死霊さんで急に襲ってきたりしたら…。




ギュービット「…はぁ。
お前今までの人生のなかで何回魔界に来てるんだよ。
そんなこと、一度や二度、あったか?」



ありましたっ!
…って、あったっけ?

そんな中、その人影はもういつの間にかあたしたちの前に来ていて…。






???「あれ?どうしてこんなところに、突っ立ってるのー?」



その子は、焦げ茶色の髪の色に、
いかにも元気っ子のような目をして、エメラルドグリーンの瞳をしている女の子。
赤色のベレー帽をかぶっていて、服は赤と黒があって、コウモリのブローチがある服…。
あ、それって、火の国王立魔女学校の制服だ。





桃花「あれ?あなたは…。」


???「あ!桃花先輩!」





チョコ「え?桃花ちゃん、知り合いなの?」



桃花「はい。あたしの、後輩なんです。」





そう桃花ちゃんが言ったあと、
その子が、あたしとギュービットさまを見て、ぺこり。




???「初めまして!
なんか、黒いコートを来ている人と、
どっかのハデブランドを来ている人!」





お辞儀をしたわりには、なんか結構グイグイくる子です…。
そう思っているとき、唐突に口を開いたのは、ギュービットさま。



ギュービット「あたしは黒いコートを着た人じゃないのっ!
あたしは魔界一、おちゃめで、賢いギュービットさまだぞっ!」


???「ぎゅ、ギュービット?」




ギュービット「ギュービット『さま』とお呼びっ!」


???「は、はい…。ギュービットさま?」





そ、そこですか……。
ほんと、変なところにこだわる黒魔女です…。



桃花「…それより、モラル。自己紹介したら?」



モラルと呼ばれた女の子は、あたし達に向かって、こう言った。




モラル「あっ、はい!
あたしは、モラル・シュガーナです!
モラルで良いよー!」




桃花「遅いっ!あたしに言われないと気づけないの! あと、モラル。
さっきの言葉、間違ってたわよ!」


モラル「え?」



桃花「お姉ちゃんが着ているのは
ハデブランドじゃなくて、鬼ータ!」



鬼ータ?
なんすかそれは?あたしも初耳なんですけど。
しかし桃花ちゃんは聞く耳持たず。
完全にお説教中です。




桃花「大体、モラル。
あなたは本当におしゃれに興味が無いのね。
ちょっとくらいは、勉強したらどう?」


モラル「す、すいません。
どうもそういうのめんどくさいもので……。
後、言われるとなんかやる気が無くなるというか…。」


分かります。
今自分がやろうとしていたことを、他の人に言われるとやる気が失せるんですよねー。
しかしその言葉は桃花ちゃんに、火に油で…。




桃花「そんなことをいっている暇があるなら勉強しなさい!
それでも本当に、王立魔女学校の生徒!?」


この言葉にモラルちゃん。
だいぶ、しゅんっとなっちゃって。



桃花「…はぁ。
…まぁ、良いわ。それよりモラル。
こんなところまで来て、なにか用があったの?」


そう。ここは魔界と人間界を繋ぐ正門。普通の人は通させてくれないからあんまり近づく人がいないらしいです。


モラル「そ、それはぁ…。
(京くんのために、人間界のケーキを買いに行こうとしていたなんて言えない…。)」



桃花「なに?あたしにも言えないことなのかしら?」




モラル「(う…。こうなったら…。)」




3人「?」





モラル「し、し、
しっつれいしまーーす!!」



そう言うとモラルちゃんは、
来た道を逆戻りで走っていった。





桃花「あっ!こら、モラル!
絶対なにか隠してるわ……。」




でも、モラルちゃんってちょっと変わった子でした。
また、会えたら良いです。




チョコ「…って、これからどうするんですか!」


ギュービット「え。
あたしは知らないぞ!桃花に聞けよ!」



桃花「…あ、あたしも、モラルが出てきてすっかり忘れました……。」




なんですとぉー!
…桃花ちゃんまで忘れられたらどうすれば良いんでしょうか。














一方その頃────。







あーあ。結局、京くんのためのケーキ
買いにいけなかったよー。
どうしようかな…。

あたしは京くんのところにまた逆戻り。さっき、気付かれないように出ていったけど、京くん気付いたかな?



モラル「た、ただいまぁー…。」


とても小さな声でドアを開けた…
…京くんはあたしが出る前と変わらず
なにか作業をしていた。
唯一変わったのは、さっきよりも不吉な笑みを浮かべていること。

その時、やっとあたしに気づいたのか
こっちの方を見た。




京「おかえり。それより、モラル。どうして逃げたんだ?」





モラル「え?逃げた?
…それってさっきの!」

どうしてその事を京くんが知ってるのー!
あたしの心を読んだように京くんはこういった。




京「それは、ビデオ魔法でずっと見てたからね。」


あ。そう言えばそんな黒魔法、
なんか授業で言っていたような…
あたし全く聞いてなかったから、うろ覚えだけど…。




京「それで、モラル。もう一度聞くけど、なんで逃げたんだ?」




モラル「それはー…。」

さっきも言えなかったけど、よりによって京くんの前では、ますます言えないよー!




京「…まぁ、良いよ。
忘却魔法だけで済んだから。」




モラル「え?どういうこと!?」

でも京くんはそれ以上なにも言わなかった。
最近京くんが、冷たくなってきてるような…。
…それはそうと、桃花先輩、ギュービット、じゃなくてギュービットさま、ハデブラン…でもなくて、鬼ータをきた子とまた会えたら良いなー。

でも、今は、京くんの計画の方が優先かな。








続く。


主 モラルさん、正式に登場!
番外編、無駄に絡んできました。
桃花とモラルは先輩後輩設定