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一章：選ばれた者【北白河 ちゆり】
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「......ちゆり」
「どうした、教授？」

相変わらずの研究室。
物は散乱し、所々蜘蛛の巣が張っている。...うん、正直言って汚い。
教授よ、もっと綺麗にすれば良いの....掃除は助手である私の仕事だったりするのだろうか。
まぁ、パイプ椅子は倒れてないからよしとしよう。(良くねぇ)

ちゆりと呼ばれた少女は金髪の髪を揺らしながら、赤髪の女性に顔を向ける。
地味にパイプ椅子を構えているのは気のせいだろう。

「...目の前の少女よ」
「ん？ああ、魔理沙と靈夢だろ？それがどうしたんだぜ？」

ちゆりの返しを聞いた女性＿夢美は顔をしかめる。まるで、何かを伝えるかの様に。
そして、顔を左右にゆっくりと振る。

・・・・・・・・・・・・・。

しばらくの沈黙が訪れる。
この状況はちゆりを困惑させ、混乱へと招いた。
やがて、夢美は口を開いた。
＿＿＿＿＿＿辺りに散らばった言葉は..＿＿。

「うん、そうなんだけど。覚えてないみたい...」
「..........は？」