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二次創作小説(紙ほか)
- Re: 東方混垉憚ー願いを馳せる者達ー【東方project】 ( No.2 )
- 日時: 2017/01/05 17:08
- 名前: 玄蠢ーGenSyunnー (ID: 2QWuZ1bi)
- プロフ: 修正
【第一章/section 1】
__________
「そうだね。チルノも、大ちゃんも、ルーミアも、リグルも....皆いい子、だから__」
そう言って、姉さんは消えてしまった。
私達の日常から、忽然と姿を消してしまった。
あの八ツ目鰻の味も、屋台の雰囲気も、姉さんの優しさ、声、笑顔を味わう事は出来ない。
暑くて溶けそうな夏のあの日、私は判断を誤ったのだろう。
「ミスティア...姉さん.........」
*****
ミィンミィン....ミィンミィン...
辺りに五月蝿く響く蝉の鳴き声。
こんな日、私は何してたっけ。..嗚呼、そうだそうだ。
ミスティア姉さんの墓参りに行ってたんだ。.......そういえば、今年はまだ行っていない。
ふと、カレンダーを見ると今日は8月の半ば頃だった。
ミスティア姉さんが居なくなったのも、この時期だったなぁ。
まぁ、今更亡くなった人の事を想っても仕方ないんだけどさ。
「...チルノ達、誘うか」
脳裏に浮かんだ、あの三人。
ちょっと面倒臭い。けど、姉さんの為だ、仲の良かった彼奴等と行けばきっと喜ぶだろう。
__ピンポーン
「えちょまっ、誰っ!?」
突然のインターホン。
勿論、今日は誰も家に招いた覚えなんか無いし、何かの約束をした覚えも無い。
ええい、こうなったらやけくそだ!
強盗だろうがなんだろうが、相手してやる...!!
「リグル〜?あたいだよ、あ・た・い!」
慌てて扉前に行くと、扉の向こうから聞こえたのは聞き慣れた友人の声だった。
.......あたいとか言ってる時点で、チルノだろう。多分、だけど。
くそう、強盗だとか剰りにも早とちり過ぎた。
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