二次創作小説(紙ほか)

Re: 東方奇妙譚 ( No.131 )
日時: 2017/11/26 21:56
名前: 彩都 (ID: as61U3WB)  

『東方奇妙譚』 第二十三章 フライ・ガール

「…………」
 何でこうも『スタンド』使いがポンポン現れるのか? 自分こと、周理輪廻はそんな事を思いながら静かに溜息を吐く。すると、この部屋にまた新たな存在が現れる。その存在はメガネをかけており、如何にも『親分』って雰囲気がした、だがその雰囲気を漂わせても、『女性』という雰囲気は隠せなかった。
「…………」
 話しかけても良いのか、静かに悩んでいると、その存在が自分に気付き、自分の方へと向かってきた。まさかの行動に自分は後方に移動し、畏怖する。
「やぁ、少年よ、初めまして」
「は、初めまして……貴方は?」
「儂か? 儂は二ッヶ岩 マミゾウ(ふたつがいわ ──)と申す、そして背後のは……」
 そう言って二ッヶ岩マミゾウは背後の黒い存在に話しかける。
「わ、私は……暴獣 ぬえ(ぼうじゅう ──)、正体不明の妖怪だ、お前からして、私がどう見えているか分からないが」
「そうか……」
 確かに真っ黒い格好だしな……まさか自分は彼女の事を『真っ黒い存在』と思っているのかもしれない、自分はそう思い、静かに言う。
「俺の名前は周理輪廻、輪廻で良い」
「ほう? これはこれは……何と若い事か、美味そうじゃのう?」
 マミゾウはそう言って舌なめずりをする。自分はマミゾウの舌なめずりに恐怖する。何なんだこの恐怖は!? 自分はそう思いながら二度目の後退を行った──