二次創作小説(紙ほか)

Re: 東方奇妙譚 ( No.48 )
日時: 2017/05/21 21:54
名前: 彩都 (ID: ???)  

『東方奇妙譚』 第八章 戦いは穢れ

「んでどうだい? 咲夜は起きないのかい?」
 自分がそう言うと、霊夢は静かに頷く。うーむ、蒼魔館に行きたいのに行けなくなったなぁ、と思いながら自分はその場で座る。早く起きて欲しいものだ、そう思った時だ、自分の髪が急にうねり始め、『髪が伸びてきた』のだ。
 新手の『スタンド』使いか!? と身構えながら自分は周りを確認するが、よくよく見てみると魔理亞が魔法で自分の髪を伸ばしているだけだった。
「焦ったじゃないか! 勝手に髪が伸びるなんて!?」
「まぁまぁ、落ち着けよ、まず髪の毛は勝手に伸びるだろ?」
「それは自然にな!? 不自然だわ、今さっきの成長は!」
「アンタ等、暇人ねぇ……」
 霊夢はそう言って、縁側に座ってお茶を啜る。全く、こっちの身にもなれっての……と自分はそう思いながら咲夜の体に触れて、揺らそうとする、だが、胸の揺れ方が不自然だった、何だろう? 何か詰め物でもしているのかな? と思いながら何とか咲夜を起こす。
「あ、あれっ? 私は……」
「君は寝ていたんだよ、んでさぁ、胸に何か詰めて──」
「胸には何も詰めていない、何も詰めていない、何か気付いたのなら、すぐに忘れろ、いいな? もしもそれを他の存在に言ってみろ、時を止めてお前を消す」
「お、おぅ……」
 咲夜のあまりの怖い声で自分は渋々頷いてしまう──一体あれは何なのだろう? 自分はそう思いながら霊夢の隣の縁側に座る──