二次創作小説(紙ほか)

Re: 東方奇妙譚 ( No.93 )
日時: 2017/08/27 21:36
名前: 彩都 (ID: ET0e/DSO)  

「…………」
 あまりの痛みで動けない。今迄にこんな事等あっただろうか? いや、無いな……自分はそう思いながら左腕を胸を隠す様にして右手で支える。
「これで分かったかしら? 貴方の考えは裏目に出たわね……」
「……!」
 自分はあまりの痛みで叫ぶ事も出来ず、腕を押さえる事しか出来ない。すると少女は自分の顔面を爪先で蹴って、自分の頭をボールの様に扱う。
「本当に滑稽ね。全くもって笑える。こんなに弱いのなら、今迄の刺客なんか用意せずに私一人でボコボコにすれば良かったわ」
「…………」
 弱い、ね……でも、『スタンド』が出せなかったら、の話! 自分には『スタンド』がある! 自分はそう思いながら最後の力を振り絞って、『スタンド』を発現させる。だが少女の髪が伸び、自分の『スタンド』の手を巻き込んで使えなくさせる。
「!?」
「甘かったわね。私の『スタンド』能力は、『モノを伸ばす』能力なの。髪の毛だって爪だって指だって足だって伸びる。無敵の『スタンド』よ? これで貴方は勝てないわ」
 少女の発言を受け、自分は静かに心の中で敗北宣言をした──勝てる筈が無い、こんな強敵に……と、思った瞬間だった。少女の背後から『大入り』と書かれた紙が飛んでくる。そして『大入り』と書かれた紙を飛ばした存在が言う。
「私の知り合いの輪廻に何しているの?」
 そう言って、現れたのは霊夢だった。