二次創作小説(紙ほか)

Re: 東方印霊伝[仕切り直し] ( No.3 )
日時: 2017/10/01 22:16
名前: 水滝契 ◆.k1XJsDMDk (ID: zGyV0OIp)  

東方印霊伝 第二章『御伽傀儡編』第三話「僕は命蟯寅」



博麗神社/深夜

「........」
彼は布団に入りながら考える。この世界は一体なんなのか。「霧雨魔理沙」とは誰なのか。

「考えても解らないし、もう寝るか......」


彼は瞼を閉じる。通常であれば暗闇が広がるであろうその世界には青空が広がっており、白髪の青年がこちらを向いて立っていた。

「(今日はとことん変な出来事が多いな.....ここは何処だ?俺は布団で眠っていたはず.....)」

「君が霧雨霊夜君だね_____?」

彼が思考を巡らせているのを阻む化のように白髪の青年は彼に問いかける。
君は霧雨霊夜か?と_________

「....はい、俺は霧雨霊夜です。」

「まぁ確認せずとも解っていたけどね......」

「ここは一体何なんですか?貴方は誰なんですか?」

「まぁ気になるよね、そこ。ここは僕の世界とでも言っておこうかな........、そして僕は命蟯寅禊羽時(めいじょういん みはとき)。宜しくね。」

「はぁ....宜しくお願いします。」

「因みに補足して置くと君が眠っていた世界は幻想郷と言って、忘れ去られた者が最後に流れ着く所だよ。」

「じゃあ自分は忘れられたと?」

「そうじゃない、僕がそこへ君を送ったんだ。」

「....どうして?」

「君にとある事件を解決してほしいんだ。幻想郷で暴れている「御伽傀儡」を片付けてほしい。」

「何故自分が?」

「君が適任なんだよ、博麗の巫女でもダメ、白黒の魔法使い、紅魔の吸血鬼とかでもダメなんだ。」

「聞くからに強そうなその人たちでもダメと?」

「ああ。同じ「存在」である君でなきゃね。」

「深く追求するのは止めておこう........。わかりました、その依頼、受けます。」

「有り難うね。そうだ、あの世界で生き抜くには能力が必要だからね......君に何らかの能力をあげよう。今なら造り出す能力に足して幻想郷の住人全員の能力をノーリスクで使えるおまけも付いた能力をあげ.....」

「自然を司る能力を下さい。」

「まあ、そんなしょぼいのでいいのかい?変えることは出来ないぜ?」

「はい。それでいいです。」

「そうか.....。君が目覚めると能力が使えるようになるようにしておいた。じゃあね。」


話が終わると同時に彼の目が覚めた。チュンチュン、、小鳥の囀ずる声が聞こえる。自分の眼鏡をかけ、襖を開く。

「あら、おはよう。」
博麗霊夢が挨拶をしてくる、自分は「おはようございます」と挨拶を返す。

「所で、裏にある倒木を片付けて貰えないかしら?めんど....少し用事があるから....ね。」

「わかりました。」

霊夜は廊下を歩き、裏の倒木へ向かった。

東方印霊伝 第二章『御伽傀儡編』第一話「僕は命蟯寅」完
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