二次創作小説(紙ほか)
- Re: 東方異聞録♯TH 【オリキャラ募集中】 ( No.14 )
- 日時: 2017/06/30 00:00
- 名前: ミヅキ (ID: RSw5RuTO)
第2章 拡げる翼はないけれど
第6話 ミラージュの巫女チキ
「突然だけどレイム、紹介したい場所と紹介したい人がいるんだ。」
カムイは身を乗り出して霊夢に言った。
「え、えらく唐突ね・・・・」
「うん、さっきやっと交信ができたんで!」
カムイはすごくうれしそうな顔をしている。
霊夢は、恋人かなんかかと思いもした。
「おー霊夢、平和ボケしてんのかー?異変はまだ解決してねーだろ」
「やほー、霊夢!ソクテラスもあいさつして!」
「にゃ」
そこへ魔理沙とエレンもやってきた。
「マリサにエレンも!実はみんなに紹介したい場所と人がいるんだ!」
「二回目よ、で、誰なの」
カムイは半ばスキップで博麗神社のさい銭箱近くに歩いていく。
霊夢たちもそれについていった。
「ここだよ。」
カムイは賽銭箱の前でどや顔をする。
「って、ここうちの賽銭箱の前じゃない」
「なんだ、賽銭箱の中からどばーって出てくるのか、ミラージュが。」
魔理沙は冗談交じりに言う。
「まさにその通り、よいしょっと。」
カムイは賽銭箱のふたを開けた。
すると、一瞬辺りが真っ白になったかと思えば、いつの間にか別の空間へ来ていた。
「なっ・・・・!?」
霊夢、魔理沙は驚きの表情を隠せず、エレンは目を輝かせていた。
その場所は、どこかの廃墟に色とりどりの花や植物が、壁や崩れた天井に巻き付いており、崩れている天井からは光が差し込み、
どこかの聖殿のように神聖に感じた。
そして、祭壇と思しき場所に、
緑の髪のポニーテールで耳がとんがっており、頭にティアラ、赤い服の上にピンク色のマントとベールを羽織る人間と容姿が変わらない、女性が立っていた。
「ブルームパレスへようこそ。待っていたわ、霊夢に魔理沙、そしてエレン。」
あとカムイにカチュア、マリクも。と添えて、女性は霊夢たちの前に立った。
「あ、あんた一体・・・・」
霊夢の問いかけに、女性は答えた。
「私はチキ。この「ブルームパレス」の管理者よ。」
「ぶるーむぱれす・・・?」
魔理沙の問いに、マリクが答えた。
「イドラスフィアとは違って、固有の空間を持っている、いわば僕らの拠点さ。チキがいる限りは、敵ミラージュがここを発見することはないし、
僕たちはここにくることで戦闘での傷をいやすことができるんだ。」
「へ〜、マリク博識だな〜。」
魔理沙とマリクの様子に、チキは微笑み
「昔、黒髪のお兄ちゃんと黒いミラージュがいたんだけど、あなた達のような関係だったわ。
お互いを信頼し合って、笑い合って、一緒に泣いて・・・・
あの頃は私も守られる側だったけれど・・・・・ううん、なんでもないわ。」
「ところでチキ、聞きたいことがあるんだけど」
霊夢は少し怒ったような表情でチキに話しかける。
「どうしたの、霊夢。」
「ここ、賽銭箱の中でしょ?お賽銭は?」
しばしの沈黙が流れた。
「いえ、ここは何もない場所にできる場所だから、多分なかったと」
「そんなはずないわ!だって!そもそもうちの敷地になんてものを作ってんのよ!もしいまから参拝者が来て賽銭箱の中に賽銭を入れたらどうなるわけ!?」
すごい早口でしゃべっていたが、カムイとカチュアがなだめた。
「まあまあ落ち着いてよ・・・・」
「そうですよ。大人げない・・・・」
霊夢はしばしカムイとカチュアにかみついていたが、だいぶ落ち着いてきた。
「まあとにかく・・・・ここはミラージュたちの拠点だから、いつでもきてね。」
チキはそういうと・・・・
「私はみんなが出ている間はここで待っているわ、外での話とか、聞かせてね」
祭壇に座った。
ブルームパレスから出ると、洩矢神社の方の空が暗くなっていることに気づいた一行。
「レイム!アレ!!」
「あっちは、洩矢神社じゃない!?」
「たたたたた、大変ですよ!霊夢さぁぁぁぁぁん!!」
遠くから声が聞こえたと思ったらもう目の前にたどり着いていた黒髪の天狗が慌てた様子で霊夢の前に立つ。
「やや、そこの赤いリボンの人、アナタ初めて見ますね、はじめました!」
「はーい、昔から神社のふもとで魔法のお店やってるエレンだよ、ふわふわ〜」
「にゃっ」
「で、文、あの状況は何よ。」
霊夢のツッコミに文は慌てて
「そうなんです、大変なんです!事件ですよ、これはネタになり・・・・いや、大変です!」
本音を交えつつ、文は叫んだ。
「なんか洩矢神社の近くにおっきな穴が開いて・・・・それよりも、早苗!早苗さんが黒い靄に包まれて!穴に消えちゃったんですよう!!」