二次創作小説(紙ほか)

Re: 東方異聞録♯TH 【オリキャラ募集中】 ( No.25 )
日時: 2017/06/30 23:03
名前: ミヅキ (ID: RSw5RuTO)

第9話 その優しい光で


「おん?誰だお前」
「誰なの?敵なの?殺しちゃうの!」

エリスとエリスのミラージュはあからさまに不機嫌そうな顔をする。

「こ、この方は、私の事を思って・・・・」

エリスは赤髪のミラージュの前に立ちはだかる早苗に近づき・・・・

「ほーん、お前の事を思ってお前の仲間を「殺そう」としたわけだ、お前も含めて。」

エリスは悪魔らしい笑顔で煽る。

「で、お前を助けに来た霊夢と金髪は、死にかけてる、お前のためだ。」
「・・・・・。」
「しかもこのミラージュは、こいつらのパフォーマを奪った後にお前のパフォーマを奪おうともしていた。」

早苗はうつむく。

「そのミラージュをかばうってことは、霊夢と金髪なんか死んじまえって思ってることだよな?」

エリスは先ほどの笑顔から一変、恐ろしい顔で早苗を見る。

「その・・・・エリスさん・・・・」
「あん?」
「少し、お話をさせてください。この方は、正気を失っているだけなんです。」

早苗の目を見たエリスは

「ま、好きにするといい、ただし、攻撃を仕掛けたらこの槍が火を噴く。」
「えっ、お姉ちゃん、そんなのピエリ、できないの!」
「たとえ話だよ〜☆」

ピエリと名乗った槍とエリスが仲良く話している間に、早苗は、赤髪のミラージュの前でしゃがむ。

「あの、どなたと存じませんけど、私の事を思ってくれて、ありがとうございます。」
「・・・・・似てたの。」
「?」

赤髪のミラージュは震えた声で早苗に話す。

「昔、あなたみたいな教え子がいたの・・・。仲のいい兄妹で・・・・・。ゴホッゴホッ」

赤髪のミラージュはせき込む。

「あなたのパフォーマを奪えって・・・・私の中の何かが叫んでいたけど、ホントは・・・・・」

「あなたの過去を見てしまった瞬間に、そんな気持なんかなかった。」








その瞬間、早苗の胸の上で光り輝くパフォーマが現れた。
パフォーマの輝きは、早苗と赤髪のミラージュを包み込み、
赤髪のミラージュと早苗の周りにあった黒い靄が消えていった。


「これは・・・・」
「ほーん、早苗・・・・だっけ、あったかいパフォーマだな。」

エリスは感心したように言った。


「サナエ・・・・私は・・・・」
「えっと、お名前、言ってなかったですよね!私は東風谷早苗です!」

早苗は笑顔で赤髪のミラージュに自己紹介をした。

「・・・・私はティアマト。パラディンよ」


見つめ合う早苗とティアマト。






「ちょっと、いい雰囲気で悪いんだけどさ」

魔理沙が叫ぶ。

「こっちはズタズタなんだけどォ!?」

霊夢もボロボロの様子で早苗とティアマトを睨みつける。



「「あっ」」
























「さ〜な〜えぇぇぇ〜!!!」

外に出るや、早苗に抱き着く諏訪子。

「心配しまくって体中の水分が抜けちゃって干物になるかと思った!責任とってぇぇぇ〜〜!!!!」
「自業自得じゃないか・・・・」

諏訪子の様子に呆れる神奈子。
そして、霊夢に向き直り、

「ありがとう、早苗を助けてくれて。」

と頭を下げた。


「別にいいわよ、私は何もしてないし。」
「ホントだよ、握りしめられて中身出るかと思ったぜ」

霊夢と魔理沙は傷だらけだが、カムイの回復魔法のおかげで応急処置は済んでいた。















「よし、改めて自己紹介するよ。私はエリス。こっちのピエリのマスターだ。」

カルネージ・フォームから元に戻り、金髪のロングヘアに、赤いリボンを付けて、赤い服を着る、背中に悪魔の翼が生えた少女が自己紹介をする。
そして、隣の青いツインテールで、右目を前髪で隠して、毛の先がピンクのグラデーションで染まっている、身軽そうな鎧を着た少女も自己紹介をした。

「ピエリはピエリなの!仲良くしてほしいの♪」

「ここでファイアーエムブレムのテーマが流れ」
「エリス、これ小説」

エリスの謎のボケに思わずツッコむカムイ。



「あ、みんなおかえり!」
「おかえりなさい皆さん!」

近づいてくるエレンとカチュア。

「あれ、この人だれ?」
「ああ、私は・・・・」

「霊夢さん霊夢さん!」

文が霊夢に話しかける。

「あ、いたの。」
「いましたよ!・・・・ってじゃなくて!この事件、新聞に載せますよ!断っても載せます!」

文の目は輝く。
霊夢は呆れて・・・・

「断っても載せますって・・・・何言っても載せる気満々じゃないの」
「やった!じゃあさっそく、鉄は熱いうちに打て!ってね!それでは!!」

文は猛スピードで山の奥へと飛び去った。



「あのスピード・・・・もしかしてドラゴン!?」
「いや、違うから」

カムイの発言に思わずツッコむ霊夢。