二次創作小説(紙ほか)

Re: 東方異聞録♯TH 【オリキャラ募集中】 ( No.33 )
日時: 2017/07/01 15:06
名前: ミヅキ (ID: RSw5RuTO)

インターミッションその4 レンチンアイドル(のDVD)が幻想入り


「こころの〜 あたため〜 スイッチ〜 オ〜ンッ!」


「よーこーりん・・・・って何見てんだよお前」

魔理沙が香霖堂に入るなり、驚きの声を上げる。

「お、魔理沙か。いやね、昨日へんなディスクを見つけたから、DVDプレーヤーで見れるかなって思って入れてみたら見れちゃったんだよ」

霖之助はDVDを腕を組みながら見ている。
魔理沙も見ていた。

「知っているか、この茶髪の女の子が、レンチンアイドル☆まもりん。」
「はあ。」

霖之助が三つ編みおさげの女の子を指さしながら説明する。
魔理沙は早く帰りたいと思った。

「で、この金髪の女の子が、まもりんの姉。ちなみにハーフらしい。」
「姉でハーフって・・・それなんか怖いな、ドロドロしてそうで。」

魔理沙は金髪の少女を見ながら呆れた。

「今日はヤシロくんがきてくれたよ〜」

画面が変わり、まもりんが黒髪の男性を紹介していた。
張り付いた笑顔は狂気をも感じる。

「この男は絶対後ろでは無口でカタブツなんだろうな」
「ま、役者ってみんなそんなもんだろう。」

魔理沙の冷ややかな感想に、霖之助は寺子屋で配られていた飴を食べる。

「つかお前、寺子屋に行ってたんかよ」
「いや、偶然通りかかって、茶髪の変な顔の男が「お前、なんか親近感わくからこれをやる」って押し付けてきやがったんだ」
「ああ、例の・・・・」




「お布団のような饅頭の優しい食感……しかし、それはまやかし! その後に不意打ちのように迸る肉汁の絨毯爆撃! これはもはや……味のバトルロイヤル! 口の中で繰り広げられる手に汗握る攻防戦!! うまい……! うーまーいーぞーー!!!!」

ヤシロくんが早口で肉まんを食べた感想を述べると、
突然、口と目と耳からビームを出した。

「!?な、な、なんだよ!?」

魔理沙は心底驚く。
作者自身も驚きました。

「●スター味っ子みたいな演出だよな」

霖之助は冷静に判断する。


「凄いよ!まもりん!やっぱり、レンチンは魔法だね!」

「お前の顔の方が魔法だよ!」

魔理沙はテレビに向かって叫ぶ。

「この役者・・・・デキる・・・・!!」

霖之助は額から汗を流す。


「お、なんか画面が変わったぞ」

演歌のような音楽が流れる。

「雨音のメーモリー・・・・」

「なんか急に歌い始めたぞ」
「この回から毎回まもりんが歌うらしい。」
「なんでだ・・・・」









そして、DVDプレーヤーからDVDを取り出して霖之助は言った。

「実は、まもりんの着ていたエプロン、ここにあるんだよ。」
「ウッソだろお前!?」
「本当だ、あとお姉ちゃんとヤシロくんのエプロンもある。」

霖之助は奥からエプロンを三着出す。
それは先ほどテレビに出ていたまもりんやお姉ちゃん、ヤシロくんがきていたものだった。

「マリサ、まさかそれを着て戦うのかい?」

今迄黙っていたマリクが急に出てきた。
霖之助は表情を変えずに

「お、お前が魔理沙のミラージュのマリクか、はじめまして。」
「あ、これはご丁寧に・・・・」

マリクも霖之助に挨拶をする。

「いやいや、違うだろ!というか着ないし!」

魔理沙は怒涛のツッコミで息切れする。

「まあ、でも、ヤシロくんの服を着るのは、俺くらいガタイのいい奴じゃないとムリだわな」

霖之助もメガネをかけ直しながら言う。

「僕も着れないよ。」

マリクも拒否した。

「うーん、まあ、また誰かが来たら交渉してみるよ。」

霖之助はエプロンを奥にまたしまった。








「ところで、今さらなんだけど」

魔理沙が今迄思っていた疑問をぶつける。

「レンチン・・・ってなんだ?」
「レンジでチンの略だよ。」

霖之助はレンジを指さしながら答えた。

「どうやら、「冷凍食品」をレンジで温めて調理するモノらしいんだ。」
「レートーショクヒン?」

聞きなれないワードに魔理沙は思わず口に出す。

「調理済みの料理を凍らせて保存したモノだよ。」

へー、と魔理沙は霖之助に渡された冷凍食品を見る。
冷たくて手が凍ってしまいそうである。

「冷凍すると食品がある程度もつようになるんだ。」
「へー、便利だな。」

霖之助が魔理沙から冷凍食品を奪うと、袋を破り、皿に盛りつけて、レンジに入れた。

「これを温めてチンするんだ。」









チンッ

霖之助は温められた食品を取り出し、魔理沙とマリクの前に出した。

「これが完成したレンチン。」
「へー、うまそうだな!」

霖之助は先ほど破った袋を見ながら

「これはどうやら、焼きおにぎりらしい。」
「へー、チンしただけなのに焼きおにぎりとは」
「これが文明の進化なんだね、マリサ。」

魔理沙とマリクは驚きを隠せずに感想を述べていた。
早速いただこう。と霖之助が言う。

「いただきます。」

霖之助と魔理沙とマリクは、焼きおにぎりをほおばった。」





「こ、この焼きおにぎりは・・・・!!」

霖之助は驚きを隠せなかった。

「う、うまい!香ばしい醤油の風味、もちもちのご飯が一粒一粒しっかりしていて、噛めば噛むほど甘味と醤油の辛みが絡み合ってマッチング!」

魔理沙も焼きおにぎりの感想を早口で述べる。

「これはもはや、醤油とごはんの舞踏会!口の中でごはんと醤油が舞い踊る華麗なるダンスホール!!」

マリクも涙を流しながら必死に語る。

「「「うーまーいーぞー!!!!」」」


3人は口と目と耳からビームを発射した。