二次創作小説(紙ほか)

Re: 東方異聞録♯TH 【オリキャラ募集中】 ( No.45 )
日時: 2017/07/07 00:17
名前: ミヅキ (ID: RSw5RuTO)

インターミッションその5 ふたごのきょうだいとのであい


「幻想郷はやっぱり空気がいいわね、夢月!」

金髪の天使の翼を背中から生やしたかわいらしい少女が、
隣のメイド服を着る少女に話しかける。
顔が似ているので、双子なのだろう。

「ええ、姉さん。今日は天気もいいですし、たまには夢幻世界から出てきて散歩するのも悪くないでしょう?」
「うーん、まあ悪くないわね、久しぶりにゆうかちゃんに会って驚かせてやろうかしら!」

姉さんと呼ばれた少女は幻月、メイド服を着る少女は夢月。
二人は悪魔であり、夢幻世界の管理人である。

現在、留守番はたまたま近くを通りかかったエリーに門番を任せ、
散歩をしている途中だった。


「ていうかゆうかちゃんはどこに・・・・ん?」

幻月は幽香を探そうとしていると、目の前に緑の髪の女性が歩いているのを見つけた。

「あ、ゆうかちゃ〜ん!」

幻月は手を振り、女性に近づく。

「・・・・・じゃなかった。」

女性は振り返ると、その姿は、噂のミラージュであった。
仮面を被っており、体は鎧で固めているが、少し動きやすそうな格好である。

「えっと・・・・どなたでしょうか?」

「す、すみません、姉は今探している人物がいまして・・・・」
「あら、奇遇ですね、私も兄上を探している途中なのです。」

幻月は女性ミラージュの言葉を聞くや否やパァァっと目を輝かせ

「そっか!あなたは妹さんなのね!じゃあ私もお兄さんを探してあげるわ!」
「本当ですか?ありがとうございます!兄上は、私の双子の兄で・・・・。」










緑の髪の女性の名は、エイリーク。
数日前に赤い館のイドラスフィアから兄上・・・・エフラムと出てきて
エフラムがどこかへ走り去っていってしまったらしい。

エイリークの話によると、エフラムは
強気でイケイケで、エイリークと同じ髪色で、槍を持っている。
というカンジらしいが・・・・・

「わからん。」
「まあ、私もわからないし・・・・」

夢幻姉妹は頭を抱えた。
が、双子の兄妹でしかも、兄想いの妹に二人は共感を感じ、
エイリークに協力する。




そして、陽も傾いてきたころに・・・・

「エイリーク!どこだ!!」

青年の声が聞こえた。

「あ、兄上!探しました!!」

エイリークが声の主の元へと走っていく。
そこには、緑の髪に、口元をマントで隠す、鎧を着た男性のミラージュが立っていた。

「エイリーク、探したぞ・・・・どこへ行っていたんだ。」
「私もですよ兄上!どうかもう、話さないでください!!」

二人は抱き着いて離れなかった。

幻月と夢月は、感動して涙で顔がくしゃくしゃになっていた。

「感動の再会・・・・おめでとう、エイリーク!」
「もう離れちゃだめですよ!」

「この人たちは?」
「この方々は、兄上を探すのに協力してくださった、幻月さんと夢月さんですよ。」

エフラムの質問にエイリークは答える。
エフラムは二人の容姿を見て、

「お前たちも双子なのだな・・・・」

と感動していた。

「エフラムおにいちゃんってよんでいいですか?」

幻月は上目遣いでエフラムを見る。

「・・・・・!?」
「夜一緒に寝てくれませんか?」

夢月も上目遣いでエフラムを見る。


「お二方、その辺で勘弁してください。」

エイリークは静かな殺気を放つ。
夢幻姉妹は悪魔のような笑顔で「ごめんごめん」と謝罪した。









「で、二人はどうするの、これから。」

幻月は二人に質問する。

「うむ、俺たちは記憶がないし、帰る場所もないからな・・・・しばらく幻月と夢月のところでかくまってはもらえないだろうか」

と、エフラムは提案する。
ミラージュは元の世界の記憶がないが、絆や強いトラウマなどの記憶は覚えているという話をくるみから聞いた・・・・
幻月はそう考えると

「いいよ。エフラムのマスターは私で、エイリークのマスターは夢月ね。」
「感謝する。」
「ありがとうございます、これでパフォーマを失わずに済みます。」




「よーし、そうと決まれば、夢幻館に帰るわよ!」

と幻月はハイテンションでエフラムとエイリークの背中を押す。

「ちょ、押すな!」
「そ、そうですよ!きゃあっ!!」






「そういや私たち、誰かを探してた気がするけど・・・・ま、いっか。」

夢月はそう言って、幻月達の後を追った。