二次創作小説(紙ほか)
- Re: 東方異聞録♯TH 【オリキャラ募集中】 ( No.80 )
- 日時: 2017/07/24 00:49
- 名前: ミヅキ (ID: RSw5RuTO)
第九章 大逆転の好機
第40話 発進!ミラジオン!!
「でやあっ!!」
「ぐぎゅ・・・・ぎしゃ・・・・」
「ヴェノム・・・・畜生・・・・」
エリスは、ヴェノムを脳天から槍で貫いた。
そして、ヴェノムは貫かれた頭から順に光となって消滅した。
ジョーカーも強く頭を打ってしまい、気絶する。
「はあ・・・・はあ・・・・終わったか・・・・」
「ふぅ、ヴェノムは、ミラージュの世界に戻ったみたいなの・・・」
ピエリは元に戻ってエリスに説明する。
「ん、そんな設定初耳だぞ。」
「あ、あのあの、ミラージュたちは、パフォーマを失わなければ死ぬことはないんです・・・・」
「そうなの!現世で力尽きたミラージュは、復活するために、一時的にミラージュたちの世界に戻るのよ。
今は壊れてるけど、ブルームパレスガ残ってるから、そこで回復するの!」
エリスの疑問に、フロリーナとピエリが答えた。
「なるほど、便利でめちゃくちゃな奴らだな、ミラージュってのは。」
「お姉ちゃん程じゃないのよ!」
エリスに手をあてて言い、ピエリがつっこんだ。
「エリス、ジョーカーの処遇は神綺にお任せするとして、
あなたはみんなの元へ行きなさい。」
サリエルは、ジョーカーを拘束しながら、エリスに促す。
「そ、そうです、あとはその・・・私たちにお任せください!」
エリスとピエリは、明るい顔で
「わかったよ、サリエル・・・私行ってくるぞ!!」
「ありがとなの、サリエルちゃん、フロリーナちゃん!」
と答え、カルネージ・フォームで変身して、バイクに乗って魔界の外へと走っていった。
「さて、ここからが本仕事よ、フロリーナさん!」
「は、はひぃ!!」
カルネージ化したルフレ・・・・ギザギザに曲がっている剣を使って、
魔法を生み出し、レティカと応戦していたが、
無数の矢を撃つレティカに苦戦を強いられていた。
「ルフレ、む、無理だよ・・・・!」
「まだまだですよ、ニトリさん!」
「さっさと死ねよ!」
「降参したまえ!」
レティカとクライネは素早い動きで魔法を出すよりも早く矢を打ち出していた。
「何か・・・戦局を変える方法・・・・」
ルフレは周りを見て何かを考える。
「ニトリさん、川辺の岩場に行きましょう!」
「・・・・・?・・・・わかったよ!」
にとりは、川辺まで風の魔法を使い、飛んで行った。
「レティカ、逃がすな、川辺だ!」
「おうとも!」
「ここで矢をしのぎつつ、魔法を唱えれば、きっと今の状況を打開できるはずです!」
「な、なるほど!」
岩場の陰でコソコソと話すルフレとにとり。
「おい、ドブネズミども!さっさと出て来い、ハチの巣程度に収めてやるからよ!」
「そうだぞ、観念したまえ!」
大岩に立つレティカとクライネ。
「眠りし黒き雷神の子よ・・・今こそ目覚め此処に力を示せ・・・・・」
何やらボソボソとつぶやく声が聞こえた。
そして、真下の川辺がぼうっと光る。
「あん?」
「なんだ?」
「ギガサンダー!!」
勢いよく雷の柱がレティカとクライネに当たる。
「うぎゃっ!?」
「うおぉっ!?」
勢いよく飛び、地面へと落ちるレティカ。
「や、やったよルフレ!」
「やりました、やりましたよニトリさん!」
にとりとルフレが喜んでいたが、
むくっと起き上がるレティカ。
「てめえら・・・・ナメやがって!!許さねえ!!!」
ものすごい怒声をにとりとルフレにぶつけるクライネ。
「やれやれ、秘密兵器だったんだがねぇ・・・・」
と、メガネをかけ直すレティカ。
すると、レティカは何やら機械を取り出した。
「あ、ポチっとな!」
レティカが何かを押すと地鳴りが響き渡り、
山から巨大なロボットが出現した。
「な、ななななっ・・・・」
「か、カッコイー!!」
ルフレは驚き、にとりは目を輝かせる。
「みよ、あれは頭部にミラージュとミラージュマスターが乗車することではじめて起動する巨大ロボット・・・・
「ミラージュ合体ロボ ミラジオン」だ!!」
「ミラージュ合体・・・・」
「ミラジオン!!」
レティカの説明にますます興奮するにとり。
「おいレティカ、さっさとこいつらを潰すぞ!ついでにこの山も全部抉ってやれ!」
「まったくクライネくんはせっかちだな。」
と、二人は高く飛びあがり、ミラジオンに乗り込む。
「では早速、洩矢神社を・・・・」
「そうはイカのペンキ塗り!」
コックピットに乗り込んだレティカの台詞を遮るのは・・・・
ミラジオンによく似た巨大ロボットだった。
「なっ・・・・!?何者だ!?」
「なんだよ、こっちの奴と同じじゃないか!!」
レティカもほぼ完全コピーともいえるロボットが目の前にあることに驚き、
クライネも驚いていた。
「この声・・・・」
「私が誰かと尋ねたな?ではちえり、答えたまえ!」
「私が答えんのかよ!?・・・・えー」
夢美の声とちえりの声が聞こえる。
「我らは世界一の天才学者、岡崎夢美と、ボンクラだし文句は言うけど助手の北白河ちゆり・・・・ってなんだよこれ!教授!!」
「えー、最後まで読まないとダメじゃない」
ちゆりの名乗り口調とツッコミにやる気なく返す夢美。
「あ、あと相手さんがロボットについて疑問を抱いているみたいだから、説明してやんなさい。」
「・・・・ったく、なんで私が・・・・・えー・・・・」
ちゆりがまた棒読みでロボットの説明をする。
「この「対ミラージュ戦用合体ロボット ミラジオン」は、ミラージュマスターになれないという方のための、ミラージュのカルネージ化とミラージュたちの生態を利用した・・・・・」
「ちょっと待て!名前と性能が被ってるじゃないか!」
ちゆりの棒読みの説明にレティカがツッコむ。
「ん?でも、偶然よ。私はここ1か月、このロボットを完成させるのに、資金と労力を費やしてきたんだから。」
「い、1か月・・・・!?私でも3か月はかかったというに・・・・!!」
「学者に負けるなんて恥ずかしくないの?」
レティカが呟くと、それをわざと煽る夢美。
「だ、だが!出来はどうかな!?短くてもハリボテでは意味がない!!」
「そりゃそうよ、これが処女起動なんだから、性能を見るにはちょうどいいわ!」
「それはこちらの台詞だ、初戦の勝利は、我らが頂くぞ!!」
「燃えてきたわ!!」
夢美とレティカの間に謎の火花が散っていて、
それを見て呆れるクライネとちゆり。
一方、にとりはそれをワクワクと興奮しながら見ていた。