二次創作小説(紙ほか)

Re: 東方勇元録 ( No.1 )
日時: 2017/12/12 14:06
名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)

1.二冊の本

スペルカード、それは使用者のセンスが問われるモノらしい。
センスに自信のない久遠は大いに悩む。
「そういえば魔理沙のスペルカードってだいたい天体関係だったような
 何かテーマがあれば作りやすいのかな・・・?」
人里を出て数分、少し人里が遠のく。

「ん、その本・・・」
「へ?あぁあのこの本はー・・・」
「あ、いや別に気にしなくていい、お前名前は?」
「千弦 久遠(ちづる くおん)です」

久遠はふと人里での世間話を思い出す。
「——え?人里って神様がいるの?」
「うん、狐の仮面を被っているから顔は分からないけどその神様が
 いるから私たちも人里に住めるんだよ、名前は——」

そんな小鈴との会話。
「あ!もしかして神童(しんどう)さんって・・・」
「人里で俺の名前を聞いたのか・・・なら自己紹介は
 いらないな、これも何かの縁だろう。よろしく」
少し頭を下げた。

まだまだ私が会ったことない人はいなそうだ、そう思いつつ
手元を見た。
「あ、あれ!?本がない!!さっきまでちゃんと手で持ってたのに、
 あれ?

 なんで私、本がなくなったことに気付かなかったんだろう?」

Re: 東方勇元録 ( No.2 )
日時: 2017/12/12 14:56
名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)

2. 女神降臨

よーく今までのことを考えてみる。
黒服の男にあの二冊を手渡され、受け取った。
どうやらその本にはカバーがあったようだった、その本の内容・・・
そこでまたも疑問が出てくる。
「あれ?そういえばあの本、どこが神話何だろう?日本神話らしいこと
 書いてなかったよね?じゃああれは全く別の本だったってこと?」

そして次、神童に出会い彼が真っ先に本に目を向けた。
だがその時は確実に手元にあった。
考え難いことだがなくしたのは彼と会った後ということになる。
「・・・でもやっぱり分からないことだらけだよね」


〜博麗神社〜

「——っていうことがあったんだよね」
「おい、紫。お前が犯人じゃないのか?」
「やあね響樹、人聞きの悪いこと言わないでくれない?
 私がとったとすれば引っ張るんだから久遠だって気付くはずよ?」
「じゃああの本はどこに・・・ッ!!?」
まただいつの間にか久遠の右手首に白い勾玉のブレスレットが
あった。

そしてさらにおかしなことは起こる。
「ま、眩しい!!」
「何が!?」


光が消えるとそこには久遠の姿はなかった。
「久遠!?」
「慌てなくても彼女は消えてないわ」
上空に一人の女性が浮いていた。
長い茶色の髪に白と黄色のグラデーションの着物の女性。
彼女から感じるものは神力、つまり彼女は神ということ。

Re: 東方勇元録 ( No.3 )
日時: 2017/12/12 15:21
名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)

3.神

「オイオイ、お前まさか女神か?」
響樹は片手を頭の後ろに回す。
彼女は地面に降り立ち、少し前に出た。

「えぇ私は太陽神、天照。お父様から彼女のことをちゃんと
 伝えるよう言われてここへやって来た」
「父親?確か創造神、伊邪那岐だったかしら?それに久遠のことという
 ことは彼女が言っていたあの本は何なの?」
「あの本はただの本ではない。普通の人間は触れることは
 できないし、読むこともできない、私しか触れられない」

「待てよ、確か久遠は黒服の奴に手渡されたって言ってたぜ?」
「黒服・・・?おかしいですね・・・ッ!!」
天照は何かに気付き目を見開く。

「もうゆっくり話してる暇はない、貴方達どうか彼女が帰る日まで
 耐えて!」

「あ、おい!どういうことだよぉ!!」

 ★

天照は急いで高天原へ向かう。
「(まさかあの本まで触れることが出来るようになってしまった
 なんて!急がなくては・・・)」


どうにか目的の場所までたどり着き天照はその場に降り立つ。
そして中に入り速足である場所までやって来た。
「お父様、ただいま帰りました」
「そうか早かったな入ってこい」
ふすまに手をかけ部屋の中へ入る。

Re: 東方勇元録 ( No.4 )
日時: 2017/12/12 15:49
名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)

4.高天原で起こった事件

「・・・天照、お前も同じみたいだな」
「はい、まさかあの本まで触れるようになっていたなんて」
二人の話にイマイチついていけていない久遠はポカンとしている。

「まぁ今は落ち着くか。そういえばアイツはどこにいるんだ?
 月読」
久遠はついさっきここが高天原であることを聞いた。
「あぁ彼は・・・ッ!?お父様、彼のいる場所から・・・!」
「・・・分かってる久遠、お前にも共に来てもらうからな」
「え?」

 ★

「クソッ!!」
目の前にいるのは霊力も持つ妖怪いや彼、唯斗は妖怪と
人間のどちらでもない状態だった。
「なーんだザンネン、スサノオってコンナモンだったんだね」
「・・・ッ!!?」
殴りかかってきた唯斗だったがその拳は何かにさえぎられる。

「“結界「日輪大結界」”」
「姉上!?」
「ひどくやられたな、スサノオ」
「父上!?申し訳ございません・・・あのその娘は・・・?」
スサノオは久遠の方を見た。
「あ、どうも久遠です少しの間世話なります」
「あ、あぁ・・・」
「で、伊邪那岐さん私は何をすれば・・・?」
「簡単なことだ、さっき教えたものを使い、ヤツを気絶させろ」


Re: 東方勇元録 ( No.5 )
日時: 2017/12/12 16:01
名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)

5. 高天原での最初で最後の戦い

「・・・“創造神、伊弉諾尊よ。その偉大なる力で破滅を抑えよ!
 そして我の身に降りよ!”」
そこまで言い終わると身体が光に包まれる。

「ナニ、そのチカラ・・・」
「神降ろし、かな・・・さてと神からの罰を与えます!
“神符「天沼矛」”」


「グッ・・・アゥッ・・・」
相手が倒れてホッとする。


「・・・(少しやり方を教えただけでわが物にしたか)」

 ★


結局すぐに久遠は幻想郷へ返された。
彼女があそこで何を手に入れたか、それは簡単。
神を身に降ろす力である。