二次創作小説(紙ほか)

Re: 東方願念碌 ( No.1 )
日時: 2017/12/18 18:44
名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)


「嘘だろ?こんなお嬢さんがそんなチート能力持ってんのかよ」
大きなモニターに映る一つのプロフィール。

名前:千弦久遠
年齢:14
能力:不可能を可能にする程度の能力etc.
容姿:黒髪に黒の瞳、身長高
詳細:謙虚、そして人を惹きつける何かを持っている。

「残念ながらそのようだ、だが・・・」

 ★

場所は幻想郷、忘れ去られた者の楽園。

「っだーもう、また負けたぜ・・・」
その場に尻餅をつき座り込む。
響樹に弾幕勝負を挑み負けてしまった。
「たまたまだと思うんだが?」
「ク、クソッ・・・」

その様子を霊夢と久遠、そして天騎が見ていた。
「ったく飽きないな」
「やっぱり魔理沙の兄よね、戦い方は把握済みってとこかしら?」
「当ったり前だろ!兄が妹より弱かったら守れねえじゃんか」
魔理沙に手を貸し、魔理沙が立ち上がる。

そのうち日は落ち始め空は赤く染まった。

Re: 東方願念碌 ( No.2 )
日時: 2017/12/18 18:46
名前: ルイージ (ID: j/F88EhV)

オリキャラの応募しました

Re: 東方願念碌 ( No.3 )
日時: 2017/12/19 18:02
名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)


「は?妖怪狩り?それがどうしたのよ」
文は霊夢に手に入れた情報を説明する。

「分かってないんですか博麗の巫女なのに。ここは妖怪と人間で
 成り立っています。人間しかいなかったら成り立ちませんよ。
 それに私が調べた限りその妖怪狩りは吸血鬼狩り、巫女狩り、
 魔法使い狩りもやっていると言ってたみたいなんですよ、まったく
 霊夢さんも気を付けてくださいよ?」
文は黒い羽を羽ばたかせ空へ消える。

—『お兄ちゃん、これ何だろうね』
—『ダメだ、触れんな霊夢!』
その少年の手は刀の柄に触れる。

魔法の森、霧雨魔法店
「魔法使い狩り、ねー・・・あんまりここじゃ聞いたことないな」
「まぁ幻想郷じゃそんなことはしないからな。妖怪狩りはいないが
 妖怪退治専門は霊夢がいるってだけだしな、もちろん魔理沙もな」

ゆっくりと楽し気に話す二人はまだ後ろに迫る影を知らなかった。
そのまま魔法使い二人は歩いていく。
「(にしても巫女狩り、魔法使い狩り、か)」

—『ど、どうしたんだ魔理沙!?』
—『お兄ぢゃ〜〜〜〜、霊夢のお兄ぢゃんが〜!!』
—『・・・が?いや聞かないでおこう大丈夫だって、絶対俺が
  ・・・を連れてきてやるからな、兄ちゃんを信じろ!』

Re: 東方願念碌 ( No.4 )
日時: 2017/12/19 21:07
名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)


霊夢と久遠は地面に着地し背中を合わせる。

「全く、ちゃっちゃと倒れてくんないのかしら」
「それって普通悪い人が言うような言葉だと思ったんだけど・・・
 私だけ?こうなんていうかレミリアとかならまだセーフなんだけど
 ば、ばーでぃんぐももことおそらだっけ?覇気がなくて
 違和感しかない」
ももこを相手してるのは久遠、おそらを相手してるのは霊夢。

「ま、すぐ終わるでしょうけどね、そうでしょ?」
「そうだけども」

「華麗、ガーベラ…トルネード!」
「ももこの手伝いをするんだ!華麗!紫陽花弾丸!
 てりゃあああああ!」
視界は塞がれ種のようなものが連射される中、すでに二人は
一枚のカードを構えていた。
「“霊符「夢想封印」”」
「“光符「弾幕乱反射」”」
弾幕の力は霊夢たちの方が上、決着は目に見えているだろう。



「ごめんなさいね久遠」
「あぁいいんですよ。じゃあ私はこれで!」
霊夢は魔法の森へと向かった。
 
 ★

「魔・・・理沙・・・?」
気絶しているだけ、それでも響樹は許せなかった。

「フフフ、フハハハハハッ!!脆いなぁ魔法使いもそっちの魔法使いは
 マシのようだがここをてめえらの墓場にしてやるぜ」
「そうかよ、言っとくが俺は今かなりキレてんだぜ?理由は
 馬鹿じゃなけりゃわかるだろうよ。


 





 大事な妹をよくもこうしてくれたな、覚悟はできてるよな?」

Re: 東方願念碌 ( No.5 )
日時: 2017/12/20 17:26
名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)


飛び交う星の弾幕、もちろん魔理沙が放っているものではない。

「お前、博麗勾時って言ったな、まさかとは思うが博麗家の
 人間か?」

「だからどうした?そんなことは関係ないだろう?
“妖術「暗黒暗夜」”」
辺りは真っ暗になり何もかも見えなくなる。
「(これは・・・マスタースパークでどうにかなりそうもないな)」
八卦炉を握りしめ辺りをじっと睨む。
突然響樹は自分の腹に手を当てる、手には真っ赤な血が付いていた。

「なっ、ガハッ!?——クソッ“火星「マーズバーニング」”」
赤い火炎を纏った隕石を辺りに落とすと元の明るさを取り戻す。
響樹は咳と共に吐血し膝をつく。
上から悪魔のような笑顔で見下ろす勾時に向けて恐怖で震える
右手の八卦炉を向ける。
「ス、ペル・・・カード!——ぐあっ!?」
妖刀で右手を一突きされ、蹴り倒されると首を絞めつけられる。
「この程度か魔法使いも、妖怪となんら変わりはしなかったな」
「っ!なぁ・・・少ししゃべらせてくれ、よ。少し、で
 いいから・・・」
首は解放され、顔の上部を鷲掴みにし持ち上げられる。

「俺もお前と同じように堕ちたときがあったんだぜ?んで俺は
 妹を殺そうとしてたわけだがまぁ結果的に妹に助けられちまった
 ハハッ、そんときから決めてんだよ妹は俺が死んでも守るってな。
 だが俺如きじゃ相手にもならねえみたいだな、お前の名前を
 聞いてやっと俺の記憶が完全になった。それでも俺は勝てねえ
 だから情けないが俺は

















 お前の妹、博麗霊夢にお前を倒すことを任せる!」

Re: 東方願念碌 ( No.6 )
日時: 2017/12/20 17:55
名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)


その時だった。
一人の少女が叫んだ。

「“神技「八方鬼縛陣」”」
大きな赤い霊力の柱が二人を飲み込まんとする。

それが収まると上半身を起こす響樹が歯を見せて笑った。
「全くアンタなら倒せるくせに私に面倒ごと押し付けないでよ」
「わりぃなだが良いじゃねえか、お前の強くなった姿を見せれるし
 こういうのは妹が兄を助けてこそ、だろ?」
「しょうがないわね、この借りはきっちり返してもらうから覚悟してよ?
 それと魔理沙のこと、よろしく」
魔理沙を背負い響樹が飛び去ったのを確認し、霊夢は前を向く。

「勾時兄さん、ここで倒さしてもらうから覚悟しといてよ?
“神霊「夢想封印」”」
七色の弾幕を妖刀で綺麗にさばいていくのを見て、霊夢はそのまま追撃する。

「いくわよ!“「夢想天生」”」
「チッ」
七回繰り出される打撃を全て刀で防ぎきる。
刹那、刀に亀裂が入りやがて粉々に砕け散る。

共に記憶が流れ込む。
—『お兄ちゃんが巫女さんになるの?』
—『そんなわけないだろ?巫女になるのは霊夢だよ俺はお手伝い』
—『霊夢が巫女!?やったー!!』

勾時の頬に一筋の涙が流れる。

—『うぅ・・・お兄ぢゃ〜ん、どこ〜!?怖いよ〜』
—『霊夢!?あぁ良かったケガはないか?』
—『うわーーーん!!』
—『よしよし怖かったな、兄ちゃんが守ってやるからな』







そして彼は神社で目を覚ました。
「霊夢?」
「やっと起きたみたいね、全く心配させないでよ?」
「そ、そのすまなかった、響樹も元に戻してくれてありがとな。
 あのまま妖刀がぶっ壊れなければ、俺は間違いなく妖気で
 死んでたな。どうせ響樹のケガも俺がやったんだろうしな」
包帯で手当てされている響樹を見てそう言った。

「ま、気にすんなよ。俺も同じ思いをしたことがあるしな」

Re: 東方願念碌 ( No.7 )
日時: 2017/12/23 17:12
名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)

「っ!?」
少女の目の前に博麗神社の鳥居が飛び込む。

「お願い、助けて!」
「何!?ちょ、早く中に入って」
「あ、おい!あの怪物が・・・!」
魔理沙の指差したところに二匹の妖怪?がいた。
だがその怪物は青い体の怪物に攻撃され倒れる。

少女は驚き目を見開き、霊夢は「全く」と小さく呟いた。
霊夢の結界は博麗神社全体を包み風圧から防いだ。
「ちょっと!怪斗、アンタね周りのことを少しは考えなさいよ!
 危うく神社が吹き飛ぶところだったじゃない!」
「まぁまぁ霊夢、落ち着け。それにここは感謝するべきだろ」
勾時の言葉にあまり納得はいかないようだが頷きはした。

その少女はレムルという名前。
「レムル、あの怪物は何?なんで貴方を追ってるの?」
「あの怪物は私の友だちが創り出したの、たぶん私を追ってる理由は
 私の能力、秩序を操る能力だと思う」
レムルは長い銀髪を揺らす。
「秩序、ルールを操るってことか・・・」
「えっとどういうこと?」
「この世界で生き物は生き返らないというルールがあるとする。
 それを操れば生き返らせても良いってことになる」
怪斗の説明に久遠はなるほどと相槌をうつ。
うんうんとレムルも頷く。