二次創作小説(紙ほか)
- Re: 【宝石の国】パパラチアサファイアの弟 ( No.3 )
- 日時: 2018/01/24 20:33
- 名前: わよーん (ID: dQMneGzP)
第3話「オレンジサファイア」
最近寒いですね。
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「な、やっぱり来て良かったろ。」
「確かに、そうですね。」
ズルズルと宝石を引きずりながらジェードが言った。宝石の頭の方を私が持ち、ジェードが足を持っている状態だ。宝石の体は重い。個体差はあるが、だいたいが一人では持てないほど重い。その上緒の浜は学校から遠く、私だけではこうして運ぶことは出来なかっただろう。.....それでも、二人だけでは引きずるような状態になってしまっているが。
「なあ、ルチル。こんな運び方をして大丈夫なのか?もし傷がついたりしたら....。」
ジェードがもっともな心配をする。これが硬度の低い宝石だったら、今ごろ傷だらけだろう。
「その点に関しては大丈夫ですよ。この宝石はサファイアです。硬度も高く、粘り強い。」
それを聞いて、ジェードがほっとしたような顔をする。というか、これでもし硬度の低い宝石だったらどうするつもりだったのだろう。やはりこういう所が抜けている。
「良かった....って、なんでルチルは彼がサファイアだって分かるんだ?」
ジェードが不思議そうな顔をする。
「....今までたくさん治療しましたし、パパラチアだってサファイアなんです。逆に分からない方が不思議ですよ。」
ジェードはそれを聞いて納得したのか、「それもそうか。」と頷いていた。
そんな他愛の無い話をしている内に、いつの間にか学校に着いていた。
「ここからは私一人で大丈夫だ。ルチルは医務室に居てくれ。」
それを聞き、少しムッとする。見つけたのは一応私だ。私が先生に報告しなければいけないだろう。
「ですが__.....」
「大丈夫だって。ルチルにはおしろい用意しておいてほしいんだ。」
それを聞き、それもそうだと思い直す。
「ああ、そうでした。」
そこでジェードと別れた。
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しばらくして、医務室に金剛先生とジェードが来た。先生は腕に宝石を抱えていた。
それをジェードが少し羨ましそうに見ている。そんな顔しなくとも、貴方も生まれた時されただろうに。
「ルチル、この子の名前は「オレンジサファイア、ですか?」
....やってしまった。先生が(´・ω・`)みたいな顔してる。
「そうだけど(´・ω・`)」
「先生....」
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オレンジ色のサファイアだから。簡単な理由だ。
それでも、この子が一生呼ばれる名前。
先生が整形した顔に、おしろいを塗りながら囁いた。
「初めてまして。オレンジサファイア。」
「パパラチアサファイアの弟。」
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皆さんインフルエンザにはお気をつけくださいませ。