二次創作小説(紙ほか)
- Re: 【宝石の国】パパラチアサファイアの弟 ( No.6 )
- 日時: 2018/02/07 20:22
- 名前: わよーん (ID: E9wFY3OE)
第6話「後輩」
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「おはよー!おれんじ!」
背中に強い衝撃を感じ振り返ると、案の定そこに居たのは後輩のフォスフォフィライトだった。
「おはよう、フォス。元気なのはいいことだけど、あんまり勢いよくぶつかってくるのはやめような。先生に習っただろ?フォスは体が脆いから_.....」
最後まで言いきる前に、
「はい!はい!ぼくしってるよ!」
とまるで授業の時の様にフォスが手をあげてピョコピョコと跳ねた。
「じゃあフォス!」
「うん!えーと、あのね、ぼくは『こうどさんはん』だから、どっかにぶつけたり、ほかのほうせきにさわっちゃだめなんだよー!」
ヤバい。可愛い。
「うんうん。そうだな!良くできました!もうそんなこと知ってるんだな。凄いぞフォス!」
そう言って手袋を着けた手で頭を撫でると、フォスは嬉しそうに笑顔を浮かべた。
「えへへ、ぼくすごい?」
「ああ、すごい_....「そうだねえ、その年にしては、平均より少し」
声を被せて来た先輩に、少し怒る。
「ラピス、やめてくださいよ!フォスは頑張ってるんですから、そういうことは言わないで下さい!」
「はは、ごめんね。何だかオレンジが面白くって。」
ラピス・ラズリ。彼は口ではそう言いながらも、全く悪びれる様子を見せない。今もその青く光る長い髪を手でかきあげ、肩の後ろに垂らしていた。
「そうねえ、ジルコンの時はあの子がしっかりし過ぎていて、オレンジが先輩っぽいことするとこ見てないもの。」
と、いつの間にか側で話を聞いていたダイヤモンドが口をはさんできた。
「ダイヤまで.....そんなに変ですかね、俺がそういうことするの。」
「んーん、そういう訳じゃ無いのだけれど。」
とダイヤが言いかけたところで、ボルツまでやって来た。
「おい、お前、またこいつの所で油を売っていたのか。」
「わー!ボルツ!あんまこっち近づかないで下さい!」
ボルツが髪を振り回すので、急いでフォスを彼から遠ざける。
「お前、喧嘩売ってんのか...?」
「ちちち違いますよボルツ先輩!フォスが居るんですからその危険物振り回すなー!」
「もう!僕の弟にそんなこと言わないで!」
「おれんじー、なんでぼるつおこってんの?かおこわいよ?」
でたー、この子の無神経っぷり!
「ぎゃーっ!フォス、ボルツお兄ちゃんにごめんなさいしてー!」
「うるさい、僕はそんなことで起こったりしない。」
「うそだー!顔恐いぞ!絶対怒ってるーっ!」
「お前も言ってんじゃねーかあーっっ!」
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結局止めに入った俺が欠けた。自分で自分の指をくっつける。虚しい。