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二次創作小説(紙ほか)
- Re: ポケタリアクロニクル-聖戦の伝承- ( No.103 )
- 日時: 2018/03/06 12:35
- 名前: テール (ID: lQjP23yG)
間章 進むべき道
「災禍の夜」・・・・
それは満月が特別な位置を取った際に、
大地と月が引き合う際に、月が赤く染まる赤色月蝕。
赤く染まる理由は「地獄の門が開いた」だとか
「死者が赤い月に導かれる」「魔王が降りてくる」など様々であるが、
理由はわかっていない。
しかし、その日だけは神聖魔法の力が弱まることから、
「邪竜ヒュドラの目が空に浮かび、大地を見下ろしている」
という伝承もある。
そして、災禍の夜は邪竜への供物を捧げる日ともいわれ、
ヒュドラ教では災禍の夜にファータ教の神官を数人捕らえ、
生きたまま暗黒魔法の炎で焼き、邪竜に捧げるという儀式が行われている。
「邪竜が見下ろしている」
「邪竜への供物を捧げる日」
という様々な理由が重なって「災禍の夜」と呼ばれているのである。
そんな日にディクシィ帝国はセリカを公開処刑すると聞いたテオドールは、
急いで帝国に向かおうと決意する。
ヒスイの話によると、
帝国軍は、セリカを拘束した後、帝国に連れて戻り、幽閉したという。
そこでヒスイとコハクは、セリカを助けようと帝国に潜入したが、
クラウスに発見され、駒として洗脳されてしまったという。
捕虜として拘束されていた王国軍も、ヒスイとコハクと同じように操られ、
レーベンに送られていた・・・
それが先日のレーベン騒乱での王国軍が帝国軍に従っていた理由である。
テオドールの部下も、アタールも、
「災禍の夜」に処刑されるということから、
セリカを邪竜の供物として捧げると危惧し、準備を急いだ。
次の「災禍の夜」は、大陸歴983年6月26日。
約4か月後であった。
そんな中、テオドールは急いで帝国まで行くと決意し、
たった一人の肉親である姉の救出を胸に、出発当日を迎えた。
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