二次創作小説(紙ほか)
- Re: ポケタリアクロニクル-聖戦の伝承-【オリキャラ数名募集】 ( No.24 )
- 日時: 2018/04/15 12:30
- 名前: テール (ID: y36L2xkt)
「うえぇぇん!誰だか知らないけど、ありがとう!
ボクもうダメかと思ったよぉぉ」
海賊の掃討が終わり、落ち着いたところで
少年は馬から降りて、ジョリーに抱き着いた。
「おうおう、嬢ちゃん・・・よく頑張ったな!」
「きみ、名前は?」
ラーマの問いに、少年は応えた。
「ボクはクランルーベ・ディリティリオ!クラルって呼んでね!
これでも19歳だし、技師をやってるんだよ!」
「クランルーベ・・・あ、まさか、前にレヴィアの城に来てたクランリースの弟か!?」
「うん!その人ボクの兄ちゃんだよ!
もしかしてお兄さんとおじさん、レヴィア王国の騎士さん?」
クラルは驚いてラーマに詰め寄る。
「ああ、俺はラーマ・ラインバルディ。レヴィア王国竜騎士だ。」
「俺は違うぞ、海賊のジョリーローグ・スカイだ。
ジョリーと呼んでくれ。」
「ラーマにジョリー・・・覚えたよ!本当にありがとう、命の恩人だよ!」
クラルは頷きながら感動して涙を流していた。
「メル、本当によく無事で・・・!」
テオドールは目の前のローブを着た少年、メルキュリオ・ズィルバーを
穏やかな表情で見つめた。
メルはフードを脱いで、素顔を見せた。
淡い紫色の髪、翡翠のような淡い翠色の瞳をした、
まだ幼くも大人びた雰囲気の顔立ちだった。
「テオ、久しぶりだね〜。なんでここに?」
メルは首をかしげつつ質問した。
「実は・・・」
テオドールはメルに説明をした。
レヴィア王国が陥落したこと、ディーテ共和国に亡命してきたこと、
共和国に滞在するために山賊退治の任についていること・・・
メルはうんうんと頷きながら静かに聞いていた。
「なるほどね〜、それでセリカ姉は・・・」
「当然、消息不明だ・・・」
「・・・・大丈夫だよきっと、あの人はまだ生きてるはず。」
「・・・・ありがとう、メル。」
メルの気遣いの言葉にテオドールは礼を言った。
「殿下!子供たちや連絡船の人達は全員無事です」
エルドゥは船を確認し、テオドールに報告した。
「エルドゥ、その子は?」
テオドールは、エルドゥの足元に隠れている少女を指さす。
貴族の娘・・・という身なりでもないが、高価そうな服を着る夜空のような青い髪、星色の瞳をした
幼い少女は、口を開く。
「ねえ、ここどこ?れーべん?」
少女の問いかけにエルドゥは優しく答える。
「ここはレーベンじゃないけど、近くにある島だよ。」
少女は「ふーん。」と返事をした。
テオドールは少女の前で膝をついて目線を合わせた。
「きみ、名前は?」
「ルナはルナ!ふぁーたきょうこくにすんでて、おべんきょうしてるの!」
「そうなんだ、えらいね。」
「えっへへ〜」
テオドールの柔らかい表情に合わせて、ルナは微笑んだ。
エルドゥは周りを見て少し困惑した顔をする。
「殿下、この子のご両親らしき人物は見ませんでしたよ・・・」
「海賊たちの事だ、男や年老いた者は皆殺して海に捨てたかもしれないな。」
「とりあえず、保護しましょう。」
「わかりました、エルドゥ、お願いしますね。」
「了解!」と元気良く返事をしたエルドゥは、船にいる子供たちを誘導するために、船に戻る。
ルナもエルドゥについていった。