二次創作小説(紙ほか)
- Re: ポケタリアクロニクル-聖戦の伝承-【オリキャラ数名募集】 ( No.41 )
- 日時: 2018/02/19 06:39
- 名前: テール (ID: a0p/ia.h)
第四章 難攻不落の都
大陸歴983年1月14日
テオドール騎士団が戻った頃には、レーベンはすでに火中にあった。
門の上からはバリスタ部隊とアーバレスト弓兵隊が待ち構えており、
正面突破は難関を極めた。
このレーベンの門は、別名「不動の要塞」と言われ、
文字通り門が動かない要塞と化している。
建国以来職人と議員が相談した結果、
千年は破られないという門ができあがったのだ。
扉は何重にもあり、敵がその門の鍵を開けている間に
上から弓兵が弓を放ち、敵を討つという仕組みになっている。
弱き者が知恵を集めて出来上がった要塞は、ここ300年は破られていない。
そう記録されていた。
「というわけで、レーベンを落とすには
砂浜で胡麻粒を探すよりも難しいのです。」
アルトは資料を読み返しながら騎士団に説明した。
「なるほどな。」
そう答えたのは、レーベンに来る前に目を覚まし、
騎士団に雇われたフィーであった。
「フィーさん、やはりあなたは休まれた方が・・・」
「いや、俺のことはいい、軍師。
それよりも、ここは二手に分かれた方がいいと思う。」
フィーの提案にアルトはレーベンの見取り図とにらめっこする。
「そうですね・・・レーベンは大陸一の港町です。
海側から攻略するチームと川から侵入するチームに分かれましょう。」
レーベンは、大陸一の港町であり、漁業も大陸一盛んなのである。
そして、レーベンの北側には、巨大な運河が流れており、
船を使って首都へ侵入することも可能である。
しかし、当然リスクもある。
「運河にも傭兵が配置してるかもしれねえな」
ジョリーは運河を指さした。
「俺ならそうする。
絶好の侵入場所に配置してなけりゃただのアホだからな。」
「そうですね・・・」
ジョリーの指摘にアルトは再び頭を悩ませた。
「殿下、私はアタール閣下の下へ参ります。
部下たちも心配ですので・・・。」
ファラはテオドールに一礼をした。
テオドールは頷く。
「わかった、閣下とリノン殿、シアン殿をよろしく頼む。
我々も作戦が整い次第、すぐに向かう。」
「はっ。どうかお気をつけて・・・。」
ファラはそういうと、グリフォンの背中に乗り
「フィルマー!行きますよ!!」
フィルマーは鋭く咆哮を上げると巨大な翼を広げて空に舞い上がった。